「京都・北山丸太」 北山杉の里だより

京都北山丸太生産協同組合のスタッフブログです

『柳に小野道風』と『芒に月(すすきにつき)』

2018年10月09日 | 日記

本日もご訪問下さり、誠にありがとうございます。

明治時代に周山街道(現在の国道162号線)が開かれるまで、鷹峯千束から長坂越を経て杉阪口を通る道が、京都から周山や若狭に至る主要ルートであり、室町時代以降、商品の流通や人々の往来が活発化し、杉坂地区は交通の要衝でありました。

現在の杉坂はひっそりと静かな集落ですが、そんな杉坂には小野道風を祀る「道風神社(どうふうじんじゃ)」があり今も地元の方々に大切に保存管理されています。



道風神社は、平安時代の書家・小野道風(894-966)を祭神とする神社で道風武大明神ともいい延喜20年(920)小野道風26歳のときに創建されたといわれています。道風は宮中で用いる屏風に文字を書いたり、公文書の清書をしたりするのが職務で、神社の境内に今も残る「積翠池(しゃくすいいけ)」の水を硯の水に使ったといわれています。道風の書の名声は高く『源氏物語』でも、道風の書を褒め讃えているほどです。

参道途中にある「積翠池(しゃくすいいけ)」
この池の水で炭をすって字を書くと上手くなる、という言い伝えがあります。


参道も丁寧に掃除が行き届いています。


そして本殿。


花札の絵柄にある『柳に小野道風』には、道風が柳に飛びつくカエルを見ている姿が描かれています。


道風が自分の才能のなさに書道をやめようかと悩んでいるとき、蛙が何度も柳に飛びつこうと繰り返す姿を見つけました。「愚かなことを・・・」と思いながらも眺め続けると、偶然にも強い風が吹いて柳がしなり、カエルは見事柳に飛び移ることができました。それを見た道風は、努力を続ければ偶然をも自分のものにできると気づき、以後血が滲むほどの努力をし、書の名人になれたそうです。


そして花札の絵柄からもう一枚。『芒に月(すすきにつき)』



とても印象深い絵柄で、花札と言えば一番にこの絵を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。この絵柄の山は鷹峯を模したといわれております。そしてこの鷹峯地区は北山林業と昔から深いつながりがあるのです。
北山林業発祥の地、中川集落は先の杉坂集落と隣接していますが、中川の人々は「菩提道(京道)」を使い北山丸太、松円材、薪などを京の街に搬出し、米や衣類などを買い入れていました。その菩提道は中川集落から始まり、菩提の滝、坂尻峠を経て鷹峯に続いています。当時、鷹峯地区には多くの材木問屋があり、北山丸太は鷹峯に集まり、そこから京の街の建造物などに使われてきました。

実際の鷹峯を花札風に撮影してみました。いかがでしょうか?



そして現在、このブログの最初にご紹介しました古道はハイキングコースとなって残っております。




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