本日もご訪問くださり誠にありがとうございます。
本年度は北山杉利用推進プロジェクトの取組のひとつとして、北山丸太を知ってもらい使ってもらうきっかけづくりとして、東京建築士会女性委員会のみなさまに当京都北山丸太生産協同組合及び京北銘木生産協同組合にお越しいただきました。
ツアーは秋の終わりを感じる2024年11月18日に開催されました。
当日は京都市内では晴れていたものの見学時間の午後は天候が崩れ、名物「北山時雨」がご到着をお迎えいたしました。
「北山時雨(きたやましぐれ)」は京都独特の気象現象で、一気に雨が降ったかと思うとさっと止んで、晴れはじめ、そうかと思ったらまた大雨になるというものです。
京都北山丸太生産協同組合に到着後、まずランチタイム。昼食をとっていただきながら中川地区および北山林業の歴史について、北山丸太についてPRビデオを見ていただきました。
今回は建築士様中心の視察ということで、家づくり・モノづくりにはストーリーつくりも必要と、北山杉の物語をご案内しました。
北山杉の魅力はこの中川地区を中心とした「北山杉の里」での「山稼ぎ」(林業)にあります。急峻な山々が連なる北山では平地が少なく、わずかな土地に集落が点在していましたが、農業には向いていませんでした。
厳しい環境と立地で生きるために育て方を工夫し、遺伝子を選び抜き、表面を磨くことで付加価値をつけ、村を繁栄させた北山の先人たちの知恵のストーリーを徒歩で巡りました。
➤中川地区巡り
中川小学校バス停前の「京都府の木」に選定された記念碑から見学をスタート。
中川八幡境内にある北山杉の御神木をご覧いただきました。
中川地区にある北山杉の母樹といわれている600年のシロスギのその大きさにも感動していましたが、そのシロスギが無花粉遺伝子をもつ杉ということにも興味を持たれていました。
➤生活者が使う山道を抜けて…
ここからは徒歩で中川地区を散策。大台杉を目指しました。
色づく山肌の美しさを写真におさめようとつい、足も止まります。
弱い北山時雨の中、「貴船菊の寺」「花の寺」と呼ばれる宗蓮寺を通りました。
普段は非公開のお寺ですが特別に許可をいただき入らせていただきました。
参加のみなさまからは「庭木としての台杉と紅葉のコラボレーションが大変美しい」「目の前の北山杉の借景にこころが洗われる」とのご感想をいただきました。関東には台杉の庭木を見ることが少ないそうですので、造園アイデアとしても活用したいとの事でした。
➤「北山大台杉」に母の強さを…大台杉見学
いよいよ樹齢400年の大台杉に到着。狭小の土地に母樹を作り、その木で何本もの北山杉を育成するその技術と、それを支えぬいている樹齢に感動が集まりました。
女性の集まりなだけに「母としても尊敬する!」との感想が…
母は強し…ですね
➤産地問屋見学
山を下り、今は使用されていない北山杉の倉庫群を見学したあと立ち寄ったのは「山の麺どころ」です。
葉っぱの笑顔がお出迎えでした
ここはかつて「中仁(なかに)商店」という屋号で北山丸太のお商売をされていた産地問屋。中川地区には宿泊施設がなく、昔は北山杉を買い付けに来た業者さんたちは地元の産地問屋に宿泊していました。
そんな中川地区の生活を京都北山の文化遺産と風景の保全に取り組む建築史家で京都芸術大学の本間智希先生に解説していただきました。
散策のあとでお疲れの皆さまに、中川地区で唯一の草餅専門店「北山の里」さんの草餅とお抹茶でおもてなし。北山の味を堪能していただきました。
➤北山丸太ができるまでを体験
続いては丸太磨き体験を行いました。
小雨のため組合の倉庫内での実施でしたが、磨いているとこだわりが出てついつい熱心になってしまうようで、みなさんとても熱心に丁寧に磨き作業をしていました。
そのまま倉庫内の丸太の見学を行いました。
➤京北地区へ
京都北山丸太生産協同組合の見学を終え、次は京北銘木生産協同組合へ移動。
御杣御料地として平安時代から木材を供給してきた京北は北山丸太をはじめ、杉・檜・香木、良母、赤松、名栗、桜、椿などさまざまな種類の木材を扱っています。
丸太のみならず腰板・壁板用製品も開発しており、参加者からは価格や使用事例などの質問を受けました。
さすがに設計士さまのツアー!
新たなプロダクトや住宅などの設計のヒントになったでしょうか?
活用していただけるとうれしいです(ドキドキ)
➤「北山杉」の未来のためのディスカッション
倉庫見学のあとはツアー参加者とコンソーシアムメンバーとの意見交換会。
「北山杉」について気付いた点や新たな活用方法などが話し合われました。
今現場で活躍されている建築士として、また女性ならではの鋭い意見や質問が出ました。
短い時間の中でとても有意義な時間でした。
「あらたな形で北山杉を活用してみたい」というご意見もいただき、これから北山杉がどのような形で活用されていくかとても楽しみです。
「また訪れたい」という感想もいただき、是非またゆっくりと北山杉の里をめぐって頂きたいと思います。