兵庫県精神障害者連絡会・代表のブログ

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平和への最大のチャンス、ウクライナ和平合意を壊したのは誰か 交渉当事者から新証言相次ぐ 「ロシアを追い詰めろ」が生んだ悲劇

2024-05-17 | 日記
1/5(金) 10:02配信
47NEWS
交渉から1年以上たった2023年11月、ウクライナ交渉団を主導した同国与党「国民の奉仕者」議員団代表のダビド・アラハミア氏が民放1プラス1の人気トーク番組(同月24日放送)に出演し、「ロシアが求める中立化を受け入れれば戦争は終わっていた」と交渉の中身を明らかにした。
 同氏によると、交渉でロシアが最も関心を持っていたのは「ウクライナが中立の立場を受け入れ、NATOに加盟しないこと」だった。「彼らにとって最重要事項で、ウクライナの非ナチ化やロシア語の公用語としての保証は表面的な要求だった」という。
2018年6月14日、モスクワで、サッカーワールドカップの試合前に握手するドイツのシュレーダー元首相(左)とロシアのプーチン大統領(ゲッティ=共同)
 ▽英国首相の訪問
 番組ホストのナタリヤ・モセイチュクさんが「なぜ合意しなかったのか」と尋ねると、アラハミア氏は一瞬の沈黙の後、「第一に憲法改正の必要があったからだ」と応じた。ウクライナは2019年、NATO加盟を「国是」として憲法に盛り込んでおり、加盟放棄の場合、同条項を修正しなければならない。
 同氏はさらに「ロシアが合意を100パーセント守るとの確信がなかった」とした後、直後にジョンソン英首相(当時)がキーウを訪問し「英国はロシアとどんな合意も調印する気はない。共にロシアと戦おう」と主張したことが交渉崩壊の一因だったことを明らかにした。さらに「複数の西側同盟国が(NATO加盟とは異なる)一時的な安全保障に合意しないよう」ウクライナに助言したとも語った。
 ジョンソン氏はイスラマバード和平交渉翌月の4月9日、キーウを予告なしに訪問し、ゼレンスキー大統領らと会談していた。
 ウクライナ紙「ウクラインスカ・プラウダ」は2022年5月5日、ジョンソン氏がゼレンスキー大統領に「プーチン大統領は戦争犯罪者であり、交渉相手ではない」「もしウクライナがプーチン氏と安全保障文書で署名するつもりでも、西側はしない」とのメッセージを伝えたと報じていたが、今回のアラハミア氏の発言はこうした報道を裏付けるものとして注目された。
 同紙によると、ジョンソン氏がウクライナ訪問を終えた3日後には、プーチン大統領は「ウクライナとの交渉は袋小路に陥った」とこれまでの楽観的な見方を一変し、交渉が崩壊したことを示唆した。
 ▽独元首相の証言
 和平交渉に関して明らかになった、もう一つの証言がシュレーダー元ドイツ首相のものだ。同氏はプーチン大統領との親密な関係が知られ、政界引退後には一時、ロシア国営石油最大手ロスネフチ会長も務めた。今回の和平交渉では、ロシアとのパイプ役を期待され、ウクライナ側の依頼で仲介役を務め、プーチン大統領とも会談した。
 シュレーダー氏は2023年10月21日のドイツ紙ベルリナーツァイトゥングとのインタビューで、和平交渉がほぼまとまっていたにもかかわらず「ウクライナでの消耗戦を続けさせることでロシアをさらに弱体化させることを望む」米国が合意受け入れを拒否したと語った。拒否の背景には、ロシアは弱体化しており、今がロシアを追い込むチャンスだとの米国側の誤算があったという。
 2022年4月初めに明らかになり、ウクライナ側が態度を硬化させたことで、和平交渉崩壊の原因にもなったと指摘されるブチャの事件の影響については、「平和交渉の大半が、ブチャの事件が明らかになる前に終わっていた」と指摘した。
 ▽拒否できなかった
 米英の反対があったとしても、ウクライナだけで単独でロシアと和平合意を結ぶことはできなかったのか。
 アラハミア氏のインタビューが波紋を広げた翌日の11月25日、ウクライナの人気ニュースサイトで政権批判で知られる「ストラナUA」はインタビューに関する長文の論評を掲載した。
 この中で、同メディアは、ウクライナ政府が主張し、広く信じられているブチャ事件の影響について、ゼレンスキー大統領自身が事件発覚後、交渉継続の必要性を唱えていたことを指摘、影響は決定的ではなかったと主張した。
 その上で「(ウクライナが必須と考えた)自国への安全保障について、ロシアや中国だけが行い、(米英など)NATO諸国が拒否すれば、ウクライナと西側諸国との間の完全な関係断絶につながる。ゼレンスキー大統領はそんな行動はとれなかった」として、当時の米英の対応が交渉に決定的影響を与えたと断定した。


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