今日12月20日 静岡新聞 朝刊 コラム「大自在」 に、中国黄金ガンダムの記事があったので、下記に転載します。
なお、中国黄金ガンダム写真と記事に ↓ 添付したのですが反転してしまい見られなくなり、また消えなくなったので敢えて、このサイトで紹介します。
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12月20日(月)
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2010/12/20 |
美術の世界で偽作や贋作と呼ばれるものは、既に共和制時代の古代ローマや漢代の中国にあらわれているのだそうだ。世界大百科事典によれば、中世のヨーロッパでも偽作は横行し、見事なコピーはそれ自体価値あるものと考えられていたようだ
▼そういえば、著名な作品の模写や模作は今も昔も技量向上の手段の一つだ。夢中になった人も多いだろう。一方で模写や模作が利潤追求目的になってしまった例も数多く、真贋論争は今も絶えない。最近のコピー論争の発信源といえば、めざましい経済発展で何かと威勢のいい中国で、著作権侵害の疑い例続発中だ
▼四川省の遊園地に、ついには人気アニメ「機動戦士ガンダム」にそっくりなロボットの巨大な像まで登場した。ガンダムと聞けば、最も目が肥えているのは静岡県民だろう。この夏からJR東静岡駅北側の広場に立つガンダム像は今や県内有数の観光スポットである
▼本物は高さ18メートル、総重量は40トン近くあり、白色を基調に、上半身の赤や青色が印象的な像はもうおなじみだ。中国の“ガンダム”は本物と違い金色だが、顔つきや体格などは酷似しているらしい。遊園地側は「独自のデザイン」と言い張っているようだが、報じられた写真を見る限り、一目瞭然である
▼内閣府が発表した世論調査によれば、尖閣問題を反映してか中国に親しみを感じる人は20%にとどまり、32年前の調査開始以来、最低になった。模倣品の野放し状態が続けば、この数字をさらに押し下げかねない
▼知的財産権を守ることは、大国としての重要な要素の一つだ。中国が大国を自任するなら“模倣品天国”などと呼ばれてはなるまい。ガンダムはやはり本物に限る。 |
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