月明かりの下の独り言

こちらに舞い戻って参りました。
こちらで、ちょっくら暑苦しく真面目な話題に、取り組んでいきたいと思います。

[TV]開発って難しい(2):アフリカ支援は甘くない~起業家8人の挑戦~

2008-05-12 | つぶやく
BS世界のドキュメンタリー:シリーズアフリカ「アフリカ支援は甘くない~起業家8人の挑戦~」全四回
原題: The Millionaires’ Mission
制作: channel4(イギリス) 2007年
おすすめ度★★★★☆

先日の記事で取り上げたドキュメンタリーの最終回を見た。

いくつかの障害を乗り越えながら、いくつかのプロジェクトが始められ、起業家たちは母国イギリスに帰る。3ヶ月後、プロジェクトが続いているか否かを自分たちの目で確認するため、起業家たちは再びウガンダへ。そして目にしたのは・・・。

幾つかのプロジェクトは、軌道に乗ったように見えた。そして、半分は頓挫していた。

成功した条件は幾つかあるんだろうが、このドキュメンタリーを見た限りでは、
①現地の住民が自分たちのプロジェクトと認識して、積極的に関わったか。
②現地の住民経済に即した無理のないプロジェクトだったか。
③制度に関わることなく、現地社会が独自に進めることのできるものだったか。

という3つが重要だったようだ。

どの点に関わるにしても、起業家たちが現地社会の状況を的確に把握し、住民に必死で語りかけ、住民とともに汗を流した二つのプロジェクトが、特に現地社会に根付き、派手ではないけれども着実な成果を残しているように見えた。

逆に、制度に関わるような根深い問題に取り組もうとしたプロジェクトや、住民の生活パターンを無視して、利益は大きいが性急な結果を求めたプロジェクトは、起業家たちが村を離れた時点で頓挫してしまった。

NGOだけではあり得なかった発想が飛び出してくる。そして、さすがに若くして成功した起業家だけあって、限られた時間に能力が最大限に発揮された場合、こんなに前向きなプロジェクトができてしまうんだなぁ。

細かい点はいくつか気になるところはあるけれど。
たとえば、起業家たちの自己実現という部分が鼻につく。
たとえば、やはり英語教育というものがこういった元植民地社会にとっては、日本でのそれとは比較にならないほど重要なんだなぁと言う苦い思い。
まぁ、英語に関しては、私もへっぽこなりに英語の通じる所に行くと安心したという経験もあったので、そこにアイデンティティの問題やら絡ませるのではなく、ひとつの手段として考えると、英語というのは素晴らしい言語だなと思う訳なんですが。

おっと、脱線してしまった。とにかく、最初に見た時よりも印象が変わり、やってみるものだなと感心した。起業家たちの意識の変化も、見所だと思うわ。

そして、成功の鍵。これは、以前紹介した大江正章著『地域の力』にも通じる部分があるような気がする。

地域社会に密着した、きめの細かいプロジェクト。

ただ、国の制度によって根深い問題が残り、それが特に医療に関わる分野である、ということが気になった。こういった問題を解決するためには、さらに長い間その地域に留まり、その問題と取り組む人材が必要なんだろうな。

そして、日本の根深い問題も、あるんだな・・・。

再放送の日程は決まっていませんが、平日AM10:00から。気付いたら是非見て欲しいプログラムです。

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