NINAの物語 Ⅱ

思いついたままに物語を書いています

季節の花も載せていきたいと思っています。

里山で迷う

2013-11-29 19:51:01 | 日記
近くの里山を いつものように頂上まで往復するつもりで家を出ました。
登り口までは家から歩いて30分ほど。
そこから階段の多いハイキング道を50分ほど登ると頂上。
下りは30分あまりです。

この日は登り口手前の林の中に、木に結び付けられた赤いテープが目に入りました。
ええっ! こんなところにハイキング道があるのかと思って、林の中へ入って行くと、暫くしてまたテープが結び付けられています。
しかしそこから道が途絶えて、シダが生い茂っています。
このシダを越えれば先に道があるかもしれない、と思って前進しました。
でも道はなく、尾根に続く斜面になっています。
その斜面を木につかまりながら登ったら、短い尾根になっていて先が途絶えています。
仕方がないので元の道に戻ることに。
ところが下り過ぎたのか元の道に戻れません。
そこからが迷いの始まり。

尾根を登ったり、谷に下りたり、何度繰り返したことでしょう。
道らしきところがどこにも見当たりません。
茂った木をかき分けて歩いていると、サルトリイバラの蔓があちこちに。
棘に引っかかって服がボロボロになります。
動物の動く音だけが、どこからかカサカサと聞こえるだけ。
だんだん日も傾いてきて心細くなり、焦ってきました。

ハッと気付いたことがありました。
この山には裾の方にスギやヒノキの植林帯があることを・・・・
周囲を見回すと広葉樹ばかり。
近くの尾根の向こうにヒノキが見えたので、その尾根に登りました。
尾根の向こうの稜線を見ると、その先に住宅地らしきものが木の間越しに見えます。
しかし その稜線まで行くには密生した林の谷を越えなければなりません。
とても行けそうにない。
今居る尾根を見ると、倒木などがあって荒れてはいるけれど狭い道が付いています。
とにかく、この道を上に向かって歩くことにしました。

かなり歩いたところで尾根はなくなり広くなり、また道がなくなっています。
適当に前進したら、赤いテープが見えました。
ホッとしたけれど、そこからどちらを向いて歩けばいいのか・・・
近くの小高い場所にも赤いテープが。
上に登って見回すと、右にも左にも赤いテープ。

えええ・・・
エイッと左の方向に歩いて行くと、少し広い道が。
そこを進むとハイキング道に戻ることが出来ました。
1時間余り山の中を彷徨っていたことになります。

赤いテープは、どうも山林を管理している人たちの目印だったようです。
低い山だからと、安易に知らないところに入って行くのは危険な行為だと痛感しました。


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