珈琲おいしい

日々の日記の予定だったけど最近ゲームコラム風。いまとなってはレゲーレビューブログかな。

日本の事情とゲーム事情 【前編】

2005-02-13 15:33:05 | 素人視点のゲーム業界
本来日本人は、わび、さび、調和と強調を好む性質があります。
が、ココ何十年でアメリカナイズされた個人主義が成長しました。
「自分が良ければいい。他人は他人で頑張るさ」
時代の流れですから受け入れざるを得ません。

さて、時代はさかのぼり、戦後復興の次代。
国が国民の生活を保障する事が出来ないほどに貧乏になってしまった時代。
氷のように冷たい水で洗濯物をする母親を見た日本の男たちはこう考えました。

「国が国民を保障できない時代なのだから、人々の生活の保障を俺達がやろう!」

こうして、企業家達がテレビ、洗濯機、冷蔵庫、車など、今の生活の必需品といわれる
物を次々に開発。人の生活は豊かになりました。
それにともない、労働力が日本全国に広がり、今の生活基盤であるサラリーマンが
生まれ、国民全てが安定した生活を営む事が可能となり、飢えに苦しむ人が
企業の手によって解消されました。
そうです、戦後、国民を牽引したのは国ではなく、企業だったのです。

そもそも企業をつくるにあたり、国民に対して、どれだけ役に立つか。
きちんと明記しないといけないって決まりがあります。
それが『企業理念』です。今でこそキレイ事を並べてるように見えますが、
創設当時は、皆コレを年頭に会社を作っていたのです。
「人々の生活向上のため!」を年頭にみんな頑張っていました。
ちなみに言うと、年金制度もこの当時作られ、国民全員が
豊かな暮らしを出来るようにと、モラルの上で作られた決まりです。

そして現在。
便利になっています。多くの人々が生活の向上に向けて頑張ってくれたお陰です。
しかし、人々の役に立つ…。この意識は今は存在しません。
人からよく思われたい。とは誰しも思いますが、
「企業って何で出来たと思う?」と聞くと、
「儲けたいからだろ」と答えが返ってくるでしょう。
おおむねそんな感じだと思います。

便利になりすぎたことが、人々の欲望を膨らませたのでしょう。
いつの間にか、企業は自分の成功、他人を蹴落とし、出世するための場所と
なってしまいました。
国民の生活を守るために、あえて国民を労働者として雇い、
国民の生活向上をしていたものが、いつのまにか安いコストを
求めて国外へ労働力を求める。
国内の労働者はリストラされ不景気が蔓延。
でも、企業が生き延びるためには仕方ない。

いつの間にか、企業と人が離れ離れになってしまいました。

先の質問の解答である
「儲けたいからだろ」
その解答は今の企業を見れば一目瞭然ですね。
その通りとしか言い様が有りません。
マーケットでさえ国外を視野に入れるようになっています。

さて、状況は変わり企業内での話。
自分の出世を目指す男たち。悪い事では有りません。企業の流れがそうだからです。
プライドを崩す事は出来ません。
万が一失敗なんてしてごらんなさい。自分の首をしめる事になってしまいます。
派閥も存在します。弱みを見せる事はできません。
今の企業家たちは自分のポジションを守るため必死に戦っているのです。
出世、給料、権力と、団塊の世代はこの力を手に入れることが
彼らの時代の最大の『価値』感なのです。

企業の大きな様変わり。
時代の流れがそうさせているのですが、今、現代人が強く求める
「心の安らぎ」と遠い位置にいるのは大変寂しい事です。

【次回】
個性の時代が生む新しいマーケットと大企業で働く事への苦悩。
そしていよいよゲームを交えて、次回後編へ続きます。


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