珈琲おいしい

日々の日記の予定だったけど最近ゲームコラム風。いまとなってはレゲーレビューブログかな。

シルバー事件【PS/PSP】

2011-09-25 19:28:50 | PSP
今回は『シルバー事件』をお送りいたします。クリアしてからだいぶ経つのですが、思い出を振り絞り書き出せたらと思います。
クリア当時書き残していた記事を利用してお送りします。



■ 須田51作品体験第三弾

このゲーム(?)は、皆様おなじみの『須田剛一』が手掛ける作品という事で
かなり興味が湧いた作品でした。

『須田剛一』作品では過去に『Killer7』、『NO MORE HEROES』の
二作品をプレイしていますが、その二作品の感想はというと・・・

非常に個性的。

管理人に、見た事の無い、新しい世界観を与えてくれた衝撃的な作品でした。

その『須田剛一』がプレイステーションの時代に世に打ち出した作品。
『シルバー事件』。興味がわかない訳がありません。

そんな訳で、この度、プレイステーションStoreでダウンロード購入。
いよいよ3作品目のプレイしてみました!

以前、購入しながらも積み上がっている
『花と太陽と雨と』というDS(こちらも須田作品)のゲームをプレイしようと
思っていたのですが、『シルバー事件』を先にプレイしておけば、より一層
楽しめるというアドバイスをいただき、『シルバー事件』を先に始める事にしたんです。

このゲーム(?)は、何と言って紹介?うーん、説明したらいいのか。
難しいんです。
えーと、物語を読み解く・・・という、須田テイストで満載の映像作品でした。
といっても、ムービーゲームという訳ではなく、質量のある文章と
濃い~内容の、とても重量感を感じる作りになっていました。

といっても、ライトな側面とディープな側面を併せ持つ、何というか・・・
すごく人間くさい物語となっており、久々に、ハードボイルドを味わう事が
できました。

人は裏と表を併せ持ち、その裏と表が一重にも二重にも交差した物語であったと
思います。

そんな訳で、非常に複雑で。途中途中で図にして関係図作らないと
良くわからないな。てな事を考えたりもしたものです。

結果、エンディングを迎え、・・・あれ?そうなの?っていう状態に陥ってしまいました。


■ 2つのストーリーから導かれる1つの物語

物語は、主人公(自分)を操作し、24署の刑事たちと事件に立ち向かう本筋と
『モリシマ トキオ』が単独で動く、事件簿を進めるものの二つのシナリオとなっています。

その二つのシナリオは『カムイ』というキーワードにより
密接に絡みついていながらも、距離感を感じさせる構成になっていて
二つの別々の物語を読み進める事ができる作りになっています。

そして、度々述べている通り、『読み進める』作りになっているので
基本的には、壁にぶち当たる事はありません。
物語は読み進めるだけで物語は進みます。

そういう意味では、ゲームというよりは、アート作品という方向性が
強いかもしれません。
ですから、このゲームの魅力は『須田剛一』の描く、物語に主眼を
おいて楽しむことがベストだと思います。

そうなってくると、いわゆる小説的な作品という扱いになりますので
好き嫌いが別れる作品であるとは思いますね。
管理人には、がちっとハマりました。

ただ、物語の演出には、テキスト以外にも力が入っていて
映像で表現される人物や事件は・・・
年齢によってはトラウマになりそうな演出もちらほら。

劇画調、アニメ調、そして実写などの演出が数多く盛り込まれていて
物語をさらに印象強く心に残すものになっていました。

夜、一人で暗い部屋などでやっていると・・・キャー!

なんて事があるかと思います。


■ ハマるとやばいぜ

人間味のあるキャラクターと無機質な世界観という一見すると
同居出来ない二つの要素が絶妙化学反応となった
非常にプレイヤーにインパクトを残した作品。

プレイヤーに対しての媚びは無く、むしろ超硬派な展開で進展する物語。

『須田剛一』による「わかってるだろ?こういうもんなんだ。」という
一見突き放されたようでいながらも、読み込みたくなる魅力的でかつ濃厚なテキスト。

人に強くお勧めする作品?いや、これは興味を持った人が偶然手を出した
方が、読み進める事が出来る魅力的な作品でした。
ノリが合えば、ビッタリハマります。

非常に面白かったです。

今日はこの辺で。


関連ページ
 ●シルバー事件(ゲームアーカイブス)



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