新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

ハイキングに里山再生、れんちゃんとお父さんの日々。

れんちゃんのバースデー(中編)

2022年09月19日 | れんのいとしき日常


今日はマギアレコードの初めてのイベントストーリー「君と綴る日記」が配信されて5周年。このブログの看板娘の五十鈴れんは、このストーリーの主人公です。

彼女にはバースデーが3回あります。本当は『君と綴る日記』が配信されたこの日が公式の誕生日(実装日)になる予定でした。しかし、運営に何か手違いがあったようで、、9月15日にはガチャで引けるようになっていました。

マギレコを5年も続けることになったのは、彼女の魅力の虜になったことが大きいです。



人助けができるたびに、日記の隅に描いているイラストのために、色鉛筆を一本ずつ買うのが彼女のささやかな儀式。
この日買ったピンクは親友の梨花が好きな色。
この色鉛筆が1本120円なんですね。中学生のお小遣いで買える、ほんとうに慎ましくていじらしいご褒美で。かわいらしくて。
梨花と初めて出会った日に見た、あの夕焼けの美しさ。自殺を考えるほど追い詰められ、絶望でモノクロに沈んでいた世界が、夢と希望で色づいていくのです。日記も梨花のことばかり。

しかし、青春のすれ違い。少女まんが、少女小説を愛読してきましたが、私のなかで『君が綴る日記』は最高傑作の一つです。このストーリーを評価する人が多くて、私も嬉しい限りです。

れんや梨花が魔法少女であることは、冒頭の人助けのエピソードだけで、ストーリーには関わってきません。

私がマギレコを5年続けることになったのも、五十鈴れんと『君と綴る日記』との出会いがすべてだったといって過言ではありません。

ただし五周年イベントのIFの物語で明らかにされたように、れんは魔法少女にならなければ死んでいた運命の少女です。この運命を変えるにはどうしたらいいか。ずっとそれが気がかかりだったのですが、柏木隆雄先生の『フランス流日本文学入門』に出会い、自殺の専門家の太宰治をれんちゃんにぶつけてみようとひらめきました。死の床にあっても生きたいと願い、テクストの不尽の力を信じた正岡子規に始まり、太宰で終わる『文学少女 五十鈴れんの冒険』はこうしてスタートしました。太宰編は完全に脱線、暴走しまくりで、柏木先生とファンのみなさまにこの場を借りて深くお詫び申し上げます。

このトンデモな父親は太宰文学のこころを、「生きると思うな 思えば死ぬよ 死んでもともと」という替え歌で説明していますが、若いころ死に場所を求めて革命運動に飛び込んだ彼がたどりついた、一種の処世術(?)なのかもしれません。ラストには、れんの親友・綾野梨花が登場します。オリジナルの梨花は文学からは遠いイメージなのですが、『女の子の食卓』という作品をワンクッション噛ませることで、太宰治にドはまりして、ドンピシャになりました。



『文学少女 五十鈴れんの冒険』以降は、れんが実の娘にしか思えなくなりました(苦笑い)。最近スヌーピーフェスタやピーターラビット展に出かけたのも、彼女が好きそうだからという理由です。本のセレクトも、親子で楽しめるもの、という感じになってきます。

『君と綴る日記』のライターさんは、私と同年代かなと思うこともあります。れんのあこがれの人は「エッセイストの人」なのですが、私と同年代女性に支持されてきた詩人にして随筆家、小説家の銀色夏生(ぎんいろなつを)氏がモデルではないかと想像しています。れんが日記の隅に絵を描くのも、イラストや写真も自ら手がける銀色夏生さんの影響と考えるとわかりやすいのです。日記の中で一人称が「僕」になるのも……。私は銀色夏生氏は男性かと思っていました。そういえば、作詞家として大沢誉志幸氏の『そして僕は途方に暮れる』なども手掛けていますね。古本屋時代、銀色夏生さんの本はすぐに売れていったものでした。

まあ、夏生さんは今も人気ありますし、ライターさんが同年代とは限りません。ネットの時代はアーカイブの時代で、過去の作品にもだれもがたやすくアクセスできます。


れんの中の人(声優)は『けものフレンズ』でサーバルキャット役を演じた尾崎由香さんです。今は舞台がメインで声優業からは距離をとられているのか、第二部最終章でも登場シーンがあるにもかかわらず、声はつきませんでした。残念です。

サーバルちゃんは、「すごーい!」「君は○○のフレンズなんだね」「へーき、へーき!フレンズによって得意なこと違うから!」などの名言を数多く生み、他者を全面肯定する天真爛漫なキャラクターで、たちまち人気者になりました。おとなしく控えめなれんとは、対照的なキャラなのですが、おなかが減ったときのサーバルちゃんの声に似ています。このブログでは、ごはんもたくさん食べて、農業にも汗を流して、サーバルの本領発揮の元気いっぱいなれんを描いていきたいと思います。『けものフレンズ』の主題歌の「けものはいても のけものはいない」は、れんのめざす優しい世界そのものですから。

れんの願いは、どんなに傷ついても希望を信じること。そして、みんなと幸せになること。みんなを幸せにするではなく。「と」と「を」、一字だけの違いですが、この違いは大きいですね。もう夢や希望はおろか、命も残り少なくなってきた中年男にも、あきらめることなく、この少女と幸せになれる世界をつくっていこう。そう思わせる力があります。


ちなみに、オリジナルのれんは、こんな子です。画面のコメントが鬱陶しいかもしれませんが、ぜひご視聴ください。


水着衣装になると、もっと元気いっぱいで、友だちと夏休みを満喫しているようすが伝わってくるのですが、それはまたの機会に。しょうが湯も飲んでいるところがいいですね。


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2 コメント

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Unknown (kuro_mac)
2022-09-19 23:42:52
『君と綴る日記』、OVA化希望なのですが、尾崎由香さん主演で舞台化してもらうのもいいなあと思います。
ご存知かもしれませんが、マギレコにはangeloprotettoretoruさんがおやこで推しの小倉唯さんもメインキャラの「二葉さな」役で出演しています。石原夏織さんも準メインの水波レナ役で、ゆいかおりの活動停止直後だったので、ファンの間で話題になっていました。angeloprotettoretoruさんのブログで二人の友情は続いていたことを知って安堵しました。
二人の直接の絡みは少ないのですが、ネグレクトの被害者であるなさの境遇を知って、いじめに苦しんできたレナが涙ぐむシーンが印象的でした。
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Unknown (angeloprotettoretoru)
2022-09-19 22:59:38
こんばんは🌙
れんちゃんの声優さんの尾崎由香さん、うちの息子もけっこう好きであったらしく、横浜で彼女のイベントがあった時に足を運んでいました。「けもフレ2」がああいう形で空振りになっていなかったら、今でも声優業の方に力を入れて活躍されていたのではないか、と思うと残念です。
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