戦争を知らない子供たちは、本当に戦争をしてないのか?
戦争の火種(ひだね)は何なのだろう?
盧溝橋事件のような数発の発砲から大規模に発展することだろうか、それとも第一次世界大戦のように、ハンガリー帝国の皇位継承者フランツ・フェルディナント大公夫妻が銃撃されるということで勃発するのだろうか。
簡単に言うとそうではない。
戦争の知らない子供たちが、日常思っている心の動きが戦争の火種なんだ。
人は怒り、人は妬(ねた)み、人は怨み、人は恐れ、人は復讐し、人は奪い、人は笑い、人は泣く。
これらは戦争を知らなくても、知っていても、過去も現在も未来も、変わらぬ事実である。
人は怒りによって、恐れによって非道を歩むという。
人ひとりの個人の中にいつも内在せしむこれらの心の働きが戦争なのだから、戦争を知らない世代も戦争を知っているのが現実であり、戦争の火種はいつも心の中に灯っているならば、それを自覚して消す努力を行い続けねばならない。
平和への願いとして