停電生活４２時間

日曜日の午後、ライオンキング鑑賞へダウンタウンのオハイオシアターへ行った帰り・・・。
ショーが終わり人波にもまれながら外へ出ると、巻き立つ凄まじい強風が待っていた・・・アイク(ハリケーンIK)さんの余波
信号がぶち切れそうに揺れ動き、工事現場のコーンが倒れまくり、得体の知れないものが空を飛び・・・
部分的に電線が切れたのか信号機が作動しないところもあり、ダウンタウンを抜けても高速で事故があったり・・・。

自宅のあるコートに入ると、木が折れて道路へ倒れていたり、屋根やサイドボードが部分的に飛んでしまった家、道路は枝葉で埋め尽くされていた。
不思議なのが、日本だったら雨戸閉めて部屋に篭りそうな雰囲気なのに・・・
家のネイバーたちの数名はガレージの中からヘルメットをかぶって外を睨んでいる人、外に出てチェンソーで倒れた木を切ってる人、カメラとビデオを持って撮影してる人(日本人じゃないよ)、雨がないのを幸いに殆どの人が外に出て強風の中で立ち話・・・。不安なのよね？

家に到着すると、家の両隣と向かいの家の高木が倒れて、これまたご近所さんたちが集まっていた。
二次災害を恐れてこの木をどうするか相談して、チェンソーを持ってる人から借りて切断。こういうとき、みんな普通に協力し合うのが良いよねぇ。
向かいの家の中途半端に折れた大木に縄をかけて車や人の力で引き倒し、これも切断。そうしている内に停電してしまった。

我が家はガスが通ってなく電気だけの生活なので、最悪。
外の騒ぎは男たちに任せ、夕食を作り終えていたのが救い。

この辺りはよく停電するけど、大抵３時間位で復旧するのに今回は長かった。
翌日は冷めた夕食の残りやパンを朝食に。コーヒーが飲みたかった。

学校は休校となり、子ども達は楽しそうだけど、親は憂鬱。
冷蔵庫の中のものはどんどん解けてくるし、洗濯の途中で停電したので一部手洗いし・・・。TVやラジオもないし、情報はご近所の話のみ。
使えるのは車のラジオと携帯電話・・・と思ったら、電気を使ってないアナログな電話機があってとても重宝した(これを今は停電用電話ともいうらしい)。

ご近所では折れた木を切断したり、外回りの修理や掃除、折れた枝やで焚き火をしたり・・・。そうそう、自家発電機を持っている人もいて驚きましたわ。
昼食は外のグリルに乾いた枝葉を使って炭火を起こし、解凍されてしまったピザを焼いたり、冷めたスパゲティーグラタンを焼きなおしたり、お湯を沸かして飲みたかったコーヒーを入れたりした。
不慣れな炭火起こしで、私はすっかり燻されてしまった。

夜、この状況を心配した夫が早めに帰宅して、キャンプで使っているコールマンのガスグリルを出してくれた。炭火を起すより手軽に使えるのに、私はガスボンベを差し込むのが苦手。(理由を書くと長くなるので削除)
おかげでグリルよりも手軽に料理ができました。
冷凍庫の解凍されてしまった物をとにかく使い切り、思わぬ冷蔵庫掃除になりました。

問題は風呂。
タンクにお湯が残っているとはいえ、水に近いぬるま湯しか出ない。
短時間でシャワーを済ませたのでシャンプーができなかった私。
「昼間なら水のシャワーでもいけるでしょ。」と、あっさりと言い放つ夫。
そりゃぁ～ダイビングで行った離島で、塩水のシャワーで過ごした日もあったけど、気温が違うのよね。

この状況を心配してくれた友人から「洗濯機やお風呂を使いに来てね。」という優しい声かけがあったにもかかわらず、どうも人に甘えるのが苦手な私。
風呂を借りるのはやはり気が引けるなぁと、気合で水シャワーを浴びた。
あぁさっぱり。

その後、友人のお言葉に甘え、大量の洗濯物を抱えて、夕食をご一緒しようという話になっていた。が・・・午後１時に電気がついて万々歳
お陰で、友人宅で大量の洗濯物に追われることなく、夕食を一緒に作って楽しくいただきました　

現地校が始ってから予想外に宿題が多く、子供たちとギクシャクした部分もあったので、今回の騒動でいろいろな予定がキャンセルされ子供たちとのんびり過ごすことができたのもプラスでした。
ちなみに我が家は家の壁がはがれる程度の被害で済みました。
ご近所では、折れた木がトランポリンに落ちて壊れたり、外に置いてた車やガレージが凹んだり、ガゼボが飛んでしまったり・・・路上では事故も多発し、ヒューストンからオハイオまで約2000キロ、日本列島の三分の二を覆う程の距離があるのにこの勢い・・・大型ハリケーンの凄まじい勢力に思い知らされました。


*前回の公園マップやアンケートへのご連絡ありがとうございます。
知り合いの方が殆どなのですが、少しでもご連絡があると心がホンワカと温かくなります。
後ほどまとめてご連絡させていただきます。