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科学インタープリターというのは難しい専門分野を一般の人にもわかるように解説、啓蒙する職業で、書籍、公演、講座、テレビ、ラジオなどを媒体とする。竹内先生も科学インタープリターである。残念ながら日本ではこの仕事を専門にしている人はごくわずかだそうだ。社会でこの職業はまだ認知されていない。日本でこの仕事をしている多くの人は大学教授だったり、出版社に所属するライターが本業とはいえない形でしているのが現状だ。その点アメリカではこの職業が分業化していて、数多くの科学インタープリターが活躍している。「技術立国日本」をすたれさせないためにも、科学に対する一般の関心を引き出して「理系離れ」を食い止めなければならない。
講座では先生が出演されている「たけしのコマネチ大学数学科」や「NEWS ZERO」の裏話、日本とアメリカにおける科学インタープリターの現状と問題などをお話いただいて、とても興味がもてた。受講生は30代から60代の方で15名程度、そしてお一人素粒子物理学を専攻されている大学生の方がいた。彼がそういう専攻だったことを耳にしたとき「ああ、自分ももっと若いうちからこの分野の勉強をはじめていればよかったな。」と思った。先生はていねいに受講生からの質問にお答えになっていて、気持ちが通い合う2時間だった。自分が大学生の頃は授業中に居眠りする学生がかなりいたものだが、自分の時間とお金を使ってくるカルチャーセンターのようなところの受講生は「知ることに対する意識」が高いものだなとあらためて思った。
授業の後、先生も含めて受講生の何人かと(ちょっとおしゃれな)居酒屋に行った。先生のお父様と奥様も一緒に楽しい時間を過ごせた。受講生の中には数年前から継続して先生の授業を受けていらっしゃる方もいて先生がお一人ずつ紹介してくださった。僕のことを「とねさんはメールを通じて知り合って知り合った女性と結婚した人です。」とだけ紹介されたので自分がどういう人なのかをもっと伝えておけばよかったなと思った。ま、自分で言えばいいわけだけど。飲み会はさしずめ「物理同好会」のようで楽しかった。普段会社で物理、数学系の話題を共有できる同僚や友人がいないため少し疎外感を感じていたところなので、同じような興味を持つ人たちと一緒にすごせるのは心地よいかぎりだ。
テレビに出演されるようになって先生はかなりお忙しくなられたそうで、健康に注意しつつ活躍を期待しているところである。
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