明日がはじまるとき

事業仕分け 議論の向こうに明日がある

戦闘(銭湯)モード 鎌倉市の事業仕分け

2010-07-11 | 事業仕分け

鎌倉市はなにしろ他の自治体に比べたら裕福です。

 市民も役所任せだったのでしょう。口やかましい市民がいないと、事業シートの内容についても気が緩みがちですね。事業シートの「活動実績」、「単位当たりコスト」、「成果指標」などが同じ内容になっているものがかなりありました。
 もしかしたら、いままでの行政評価も形だけ実施されていたのでは?と考えてしまいます。
 でもこれは鎌倉市に限った事ではありませんし、職員だけの責任でもなく、上司も議会も市民も改めて考えることがなかったからでしょう。
 公開の場で説明した時、初めて説明不足に気づくのかもしれません。
 
 さて、私は3班のコーディネーターだったのですが、ちょっと騒然となった銭湯関係3事業をご紹介します。65歳以上の高齢者の外出目的に配布される、
1.銭湯の入浴助成、
2.市内5つの銭湯で実施される銭湯でのデイ・サービス、
3.公衆浴場設備整備費補助金 です。

 実は
、実施する前から関係する公衆浴場業の組合や銭湯友の会が市内ミニコミ誌で反対の記事を載せ、ビラを配り、当日も大挙して「弱者を泣かす事業仕分け」などのプラカードを何枚も掲げ、野次を飛ばしていました。傍聴の市民もざわつき、会場はピリピリムード。
 でも、公開したことにより、市民の方からは「あんな要求の方法をする」人たちがいるとわかって良かった、とおっしゃってくださる方も。やはり公開は大事ですね。


 実際の議論に関して言えば、1.
入浴助成については、銭湯の地域偏在、交付率9.8%、委託料の積算については言葉を濁さざるを得ない様子でした。

2.デイ銭湯事業も、銭湯の地域偏在、利用者の偏り(対象者46,000人、利用者583人)などがあげられました。

 両
事業の目的が高齢者の外出を促し、元気高齢者でいてもらうことだったので、元気な高齢者事業全体の中で、この事業の優先順位はどのくらいなのか、関連事業の把握、代替手段も検討した中でこれがベストだったのか、ということを説明されるといいですね。
民間企業の仕分け人からは、目的に沿ったベストプログラムか、その作業工程は適切か、など当然考えるべきものが実施できていない。と厳しいご指摘がありました。
実施予定の自治体の方は、このあたりもポイントですね。

 今回参加した市民の仕分け人から、「いままで仕分け人のやりかたに不満があったが、実際に自分でやってみたら真意を伝えるのは難しかった。違う言い方もあったのではないかと反省した。」 3方向からカメラが撮る中で、100%のパフォーマンスは難しいと思います。

 仕分け人は、自身が発した一言に、いわれなき批判、無言電話、匿名メールに耐えながらやっています。仲間内からは裏切り者扱いされたこともあるとか
・・・
 さらに、テレビや新聞など恣意的に切り取られた情報だけで批判するかたも多くいますが、なにもわかっていないのに批判だけされる方は、この市民仕分け人のように参加していただき存分にその実力を発揮していただくか、さもなければ、もっと良い方法を考え出し、実践してほしいなどと思ってしまいます。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。