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日々新たなり/日本語学2020

計量と計数とは

2021-10-17 | 日本語学21

計量国語学事典を引っ張り出して、このブログで、どこか以前にも出てきたが、どうして計量と言い、計数と言わないのかと、その説明があるかと読み直してみた。語彙調査で数をあつかって、単純な計算をさせたものだから、素朴に質問をしてきたのである。
すぐにも計量の訳語のことを思い、言語についてどういうかと、みることで解決と思ったら、そうはいかなかった。
どうかというと、 Lingusutics という呼称の影響にあるから、それほど難しいことでないはずが、概念説明は、もちろん難しい、ということになる。
ところが、事典に出てきた解説が、まるで分っていない計量国語なのである。
これには、Mathematical Japanese のようで、計量国語学会The Mathematical Linguistic Society of Japan なる、訳語の矛盾がある。
だからか、どうか、計量を説明できない、ということになってくる。
これは説明ができないのではなくて、量の数値化、対象の量的な側面に注目し、数値を用いた記述、ということをわかるか。
数の量的側面である。

>定量的研究(ていりょうてきけんきゅう、英: quantitative research)は、対象の量的な側面に注目し、数値を用いた記述、分析を伴う研究。対象の質的側面に注目した定性的研究の対概念である。


ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「計量国語学」の解説
計量国語学
けいりょうこくごがく
国語学の研究手段として数学的方法を用いる分野。統計学的手法による分野と,数学的モデルによって日本語の形式的側面を扱う分野とがある。ある時代の語彙を調査し,分類したり,特徴を記述したりすること,ある作家の全作品からその文体的特徴を研究することなどは,前者の課題の例であり,情報理論を応用した言語行動の研究などは後者の課題の例である。語彙統計学の方法も含められる。最近はコンピュータも利用されている。 1957年に計量国語学会が設立され,機関誌『計量国語学』が刊行された。


1 コメント

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数と量 (Maria)
2021-10-19 20:44:03
「数」は無次元であって「単位」は「1」くらいしかないのですが、「量」の場合はだいたい「単位」というものがあって、大抵の場合は「次元」というものがあります。
とはいえ、「角度」のような「無次元量」というのもあるので話はややこしくなります。
計量言語学は、もともと「頻度」とか「確率」とかを扱う学問という意味で、統計学的な概念に沿った話として発達していた経緯があります。「頻度」も「確率」も無次元量であり、マイナスの値も取らなければ、確率は 0 以上 1 以下という制約を受けています。
「計数」というと、「『論語』の中に、『曰く』という語はいくつ出てくるか?」(講談本の『水戸黄門』で、黄門様が狐憑きを払ったエピソードで出てきます)とか、福音書に「怖れるな」という言葉が何度出てくるかといった、母数が固定された場合に使われるもの、というイメージがあります。
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