日々是好日

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厩火事

2006-07-19 | 落語
志ん生の十八番のひとつで私が大好きな噺のひとつです。髪結いのおさきさんが亭主と別れると言って仲人の家に飛び込んできます。よくよく訳を聞いてみると、亭主の了見がわからないというのです。果たして自分のことを愛してくれているのかと。

仲人の旦那は2つの話を聞かせます。まず唐土の孔子の話。孔子の留守中に厩から火が出て愛馬を殺してしまいます。弟子はどうやってお詫びをしようかと青ざめていると、帰ってきた孔子は「おまえたち怪我はなかったか」と弟子たちを心配しますが、馬のことは一言も尋ねません。それとは逆なのが江戸のさる殿様の話。大事にしていた皿を妻が片付ける際に、うっかりはしごから足をすべらせます。殿様は「皿はどうした、皿は・・・」と血相をかえてどなりますが妻のことは一言も聞かず、その妻はあとで離縁を申し入れます。

で、旦那はおさきさんに、夫が大事にしている茶碗を割ってみろとすすめるのです。おさきさんが家に帰って茶碗を割ると、夫は「おさき、大丈夫か。怪我はないか」と。おさきさんは「あんたモロコシだよ」。感激して「そんなにあたしが大事かい」と聞くと、夫は「おう、あたりめぇだ! おめぇに寝付かれてみねぇ、遊んでて酒が呑めねぇ!」というのがオチ。

志ん生はこの噺のまくらで、ダメな亭主をもった奥さんに友達が「なんで別れないのさ」ときて、「だって寒いんだもの」奥さんが返すというのをやります。夫婦の関係はよく分からないということですね。私もますますよく分からない今日この頃です。

昨日クライアントの方と会食しているとたまたまそんな話になり、「じゃあ私がこんどカウンセリングしてあげよう」ということに。さて私にはどんなオチが待っているのでしょうか・・・

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