桜草観賞日記(仮)

いろいろ書いていく予定。

この物語はフィクションです実在の人物、団体、作品とは一切関係ありません、、、たぶん

2011-12-11 16:18:27 | 創作活動
【リンじんぶ!】


俺、長谷川昴は友達が少ない。
今日もいつものように放課後は慧心学園の体育館へと向かう。
同級生に友達ができないのなら、小学生にコーチをしつつ熱い友情が芽生えてくれたらという、ちょっとした下心はあるものの、基本的には、叔母の頼みを断りきれなかったというのが大きい。
俺は今、女子小学生(中身は残念)にバスケのコーチをしているのだ。

体育館の扉を開けると、すでに部員である5人は着替えを終えており、俺を見ると、こちらへ駆け寄ってきた。
「ククク…待ちわびたぞ、我が半身…じゃなかった、えっと……す、す、すばるさん」
真っ先に俺の元へたどり着いたのは智花。
部員の中でずば抜けてバスケがうまい…という設定。
「あはは、すばるんが来たのだ!」
真帆はそう言って俺にとびついてきた。
元気なところと、単純なところはわりと原作に忠実なのではないだろうか。
キャッチした真帆をゆっくりと降ろして、頭をなでてやると横で智花が何か言いたそうにこちらを見た後、きゅっと制服の縁を掴んで――
「あほー!あんちゃんから離れろー!」
と、真帆へ敵対心を露わにしながら怒鳴りつけた。
「あほっていうな!真帆ちゃんはあほっていわれるの嫌ってたんだぞ!…それに、智花ちゃんはそんなヘンなしゃべり方しないのだ」

二人がいつものように…いや、原作ではいっさい描写がないようなやり取りをしているとすぐ近くまで来ていた愛莉があきれたような口調ではなしかけてきた。
「まったく、あの二人はブレないな。いや、むしろ原作からはだいぶブレてしまっているのか…」
「お前は役に入ろうとする気配すら見せてないのな」
愛莉はどこからどう見ても小学生に見えない体躯の持ち主である…演じているのが高校生だからその点は無理がないな…それを考えると、小鳩が小学生を演じるのに違和感がないのは、正直、泣ける。
「ふん、理科のわがままに付き合ってやっているだけだ、役を投げ出さなかっただけマシではないか」
「まーな」
どこか不機嫌そうな表情の、よぞ…愛莉と駄弁っていると、いつの間にか後ろに控えていたひなたちゃんが口をひらいた。
「わたくしは、あにきと一緒に演技をするのが楽しいです」
わかりきっていたことだが、幸村も役に入り込む気は無いらしい。
実際俺も、ついさっき、演じるということを放棄したばかりだ。
どうでもいいが、俺も「はせがわ」姓なんだよな、この主人公とは無駄に共感ができる。
隣人部のメンツに比べて、変に擦れていたり歪んでいないので、そういった意味では小学生は最高というのにも肯ける。

「ハセガワさんから何か怪しいオーラを感じます」
薄い本を片手に、理科がジト目でこちらを見ていた。…お前の方が怪しいオーラを常時放っている気がするんだが。
「お前、小学生がその本持っていたらいろいろとヤバいだろう…」
機械同士の掛け算では無く、男同士というのがなんとも原作に忠実だが。
「いやー、紗季ちゃんは将来有望だと思うのですよ」
「先が思いやられるの間違いだろ」
「最初は友人に勧められた一冊から始まり、自分に嘘をつけずにどっぷりはまり込み、やがて理科と同じ領域に…ぐへへ、楽しみです」
「頼むから純白な小学生を、お前の残念な性格で染めないでくれ」

俺がため息をついていると、勢いよく体育館の扉がひらいた。
「スバルー!あんた小学生ばっかり相手してないでたまには私の相手も…ぐぇっ」
「うるさいぞ肉、お前はこの部活の部外者だ、とっとと失せろ」
夜空がバスケットボールを葵役の星奈の顔面に投げつけた。うわぁ、痛そうだ…
「あにすんのよ!」
「うるさいといっている、聞こえなかったのか、あとさっさと失せろBBA。お前は『ハセガワ』の趣向から外れている」
体育館から星奈を押し出して入り口を閉めようとする夜空。星奈は何とか足を入り口に差し込んで閉められることを回避したようだ。
「あんた、葵になんか恨みでもあんのって痛いイタイいやぁーあしがぁあ」
「うるさい、お前なんてここでミンチになってしまえ…私から幼馴染を取りやがって

星奈が持ち前の運動能力を発揮してなんとか体育館に入ることに成功する頃には、夜空も星奈もすっかり疲れていた。どうしてお前らはこうも残念なんだ…




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という妄想をしていた。
いろいろ裏設定とかあるけど、続かない可能性が高い。
…二次小説って難しいね。


2 コメント

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Unknown ()
2011-12-12 10:34:12
二次は難しいと思うっす。
あくまでも個人的な意見だけど、世界観をどれだけ壊さないかとかあると思うし…
めっきりと二次物見なくなったけど、ネットにあるもので酷いものとかあるし
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Unknown (平野(ひらの))
2011-12-12 23:31:29
一時期書いていたけど、久々に書いてみたら予想以上にしんどかったですw
今回は2つの世界観を合わせたので、一方の作品側に寄せながら、どこまでもう一方を生かせるか考えながらやってました。

まあ、二次は模倣ですからね、なかなか良作には巡り会えなかったり書けなかったりですよ。
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