桜草観賞日記(仮)

いろいろ書いていく予定。

FLOWER あの花の笑顔が君を強くする

2011-11-11 16:50:12 | 日記
はがないの6話見ました。
安定して面白いんじゃないでしょうか。
個人的に0話のときに感じた違和感は薄れてきましたし。
まあ、今回は感想が書きたいわけじゃないのです。
ただ、思うところがあったので、ほんの一部の人にしか伝わらないであろうことを書き綴ってみます。


原作通り、主人公がカラオケで歌うのですが、その時のFLOWERという曲。
作詞のところの名前が「AKINARI」になっていますよね。
(まあ、この曲の本当の作詞が、原作者である平坂読さんであることはEDでわかりますが)
さて、原作でもカラオケで主人公が歌うこの曲。勝手ながら歌っている部分と説明文を引用します。


[ 「FLOWER~♪ あの花の~笑顔が君を強くする~♪」
 (中略)
 俺が散々悩んで第一曲目に選んだ、日本を代表するシンガーソングライターの一人AKINARIのヒット曲『FLOWER』で、室内はとても盛り上がった。 ]
 (僕は友達が少ない、2巻241ページより)


はい、MF文庫読者の勘のいい人は自分が何を言わんとしているかが分かったかと思います。
まあ、大半の人は何を言わんとしているかさっぱりわからないかと思いますが…
では、もう少し深く突っ込んでいきます。
注目すべきは「AKINARI」の部分。アニメでも使われていたこの名前、本当は平坂読のはずが、そこは変えなかった理由…。
MF文庫で「あきなり」といえば…松野秋鳴さんでしょう。
松野秋鳴さんについてはググってね…冗談です、「えむえむっ!」の作者です。
「えむえむっ!」についてはググってね!

この説が正しいのか、証明できるものがあります。
えむえむっ!の8巻の作者あとがきです。
またしても、まことに勝手ながら引用。


[ そういえば、テレビでやっていた某バンドもののアニメを観ていたとき、自分も何年か前にエレキギターを買ったことがあったなということを思い出しました。
 買ったはいいですが、あまりにも難しいので、二週間ほどで挫折してしまいました。さすがはダメ人間です。
 挫折するまでのあいだにしたことは作曲活動でした。
 一音一音探って紙に音符を書き込み、作詞までしました。曲のタイトルは『FLOWER』だったことを覚えています。
 完成した曲を音楽をちょっとかじっている友人に歌って披露したところ、「ウンコみたいな歌、あと書いてある音符がすべて間違ってる」というようなことを言われました。
 ちなみに、いまでも覚えている歌詞の一部分をここで披露!
 『FLOWER~♪ あの花の~笑顔が君を強くする~♪』
 書いている途中になんだか嘔吐しそうになりました。驚くほどテンションが急降下です。あの花の笑顔ってなんだよ。なんで君を強くするんだよ。もう意味不明でこの上なく寒いです。 ]
 (えむえむっ!、8巻258ページより)


さて、笑い話としてこんなことが書かれていますが…作家仲間に小説のネタに使われることになるとは、当時の作者は思いもしなかったでしょうね。
しかもそれがアニメになって、作詞のところに自分の名前が載ることになるとは。
残念ながら、アニメではサビの部分までいかなかったので『FLOWER~♪ あの花の~笑顔が君を強くする~♪』の部分が使われているかは不明ですが。
これでサビがこの歌詞じゃなかったらなんか悲しいな。


ご存知の方も多いかと思いますが、えむえむっ!の原作者、松野秋鳴さんは今年の4月に亡くなられています。
この、小鷹のキャラソンのFLOWERは、平坂先生が松野先生に宛てたメッセージが詰まった歌詞になっていることを予想すると、なんだか一つのキャラソンとして聴く気になれ無くなってきました。

ほんの一瞬のアニメのシーンにも、いろいろな思いが込められているものなのですね。
なんだかいろいろと考えさせられるなぁ、とそのような思いに至ったので文章に起こしてみました。

2 コメント

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Unknown (秋鳴)
2016-04-01 20:23:33
参考になりました、ありがとうございます
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Unknown (通りすがりのアニメ好き)
2022-03-08 21:07:36
とても深いですね。BDの特典冊子の作中設定では、
[日本を代表するシンガーソングライターの一人である"AKINARI"が5年前、初の武道館コンサートにて発表した楽曲。彼より一足早くメジャーデビューしたものの若くして急逝してしまった友人に向けて作った曲である。]
となっており、失礼ながらやたら手の込んだ設定だなと思っていましたが、ただの設定ではなく意味があったのですね。
長文失礼しました。
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