こめはなやの四季

農家のお菓子とごはん「こめはなや」
農作業や料理、人との出会いなど心に残ったことを綴ります。

夕暮れ時はかわいそうじゃない

2009-09-03 23:54:01 | 日記
 今日は漬物用の大根3種と貯蔵用大根、紅芯大根などを蒔き、白菜を植えました。
日の暮れるのが早くなりました。

 農作業をしていて過ごす、こんな夕暮れ頃が大好きです。ひとはみんな家に帰り、しっとりと露が降り始め。野がヒトの領域から野生を取り戻してゆくような、そんな気配。その中でひとり片つけ仕事などしていると、私もそのほの暗い空気に半分溶けて、にじんでゆくような気がします。じんわりと満ち足りた気持ちになって、ぽつぽつ家に帰ると、裏口の黄色い電気が遠くから光っていたりして。

 もう秋ですね。

地元の木を使った手造り楽器 バンドーラ

2009-09-01 23:18:09 | 日記


 バンドーラという楽器に、初めて出会いました。お昼を食べに来てくれた3人の女性のバックから、素朴な弦楽器のフレッドがのぞいていたので、思わず見せてもらったのです。
 この楽器は小学一年生が手造りしたものだそうです。お星様のデザインです。音がまた澄んだきれいなもので、本当にびっくりしました。

 木曽上松町出身の、中澤準一先生の考案されたもので、延べ時間48時間でできる楽器です。先生は信州大学美術部出身で、バイオリンの美しさに惹かれて、作り方を学んだそうです。
 間伐材を使ってだれでも作れる楽器は、つくる過程で、また弾くことによって子供達の心を育むとして「木音教育」と呼ばれているそうです。

 岡谷で豪雨による災害を経験し、森林の手入れの大切さを痛感した皆さんは、木と音楽とがつながるこの楽器を知って、本当にうれしかったそうです。



 塩尻北小の子供たちが学校で取り組んで、完成したバンドーラの演奏会をしたのを聞いたのがきっかけで、今、岡谷で手作り講座を開いているそうです。毎週土曜日です。お時間ある方いかがでしょう。かなりい音でした。楽譜と調弦が独特で、とっても簡単。私でも一回目から曲が弾けました。

連絡は、「世界でたった一つの楽器づくり実行委員会」090-2669-1121 林さんへ

 デザインを変えて何台も作る人や、バイオリンやチェロつくりに進む人など、いろんな方がいるそうです。

ひと・むし・たんぼの会 8,9月の展示 露草

2009-09-01 12:54:20 | 日記
 久野さんが展示写真を取り換えに来てくれました。今度は花びらの空色が、やわらかく美しい露草です。
 
 久野さんは実際に露草を取って来て、ルーペで見せてくれました。なんと不思議な美しさ。花びら3枚、がくが3枚なのですが、3枚一緒の形でないのです。それぞれの色合いが、細胞ひつひとつが光っているようにみずみずしくて。かすかなグラデーションを見せて透き通るようです。また、雄蕊の形が面白くて、ほんとにびっくりしました。

 いかにも花粉が付いているとしか見えない、黄色いおしべは実は囮でしかなくて、それをめがけて虫が止まると、ちょうど足を置くあたりのおしべに、全く違う形の花粉がついたものが配されているという。なんとも、うつくしく、自然の企みの妙を感じさせるものでした。

 今、ちょうど露草の時期です。見かけたらぜひ拡大鏡で見てください。どれが花びらで、どれががくか。素人にはわからない所が悲しいですが。調べてみると楽しいと思います。これほど面白い造形の花はそうない、と久野さんが言っていました。

 久野さんが来てくれたのは先週で、ブログに紹介するのが遅くなってしまったのですが、次の日には乗鞍に鷹の渡りの観察に入ると言っていました。これからの季節、長年研究してきた鷹の渡りの調査が忙しくなります。

 「道路が工事で1週間閉鎖されるから、山で孤立するんだよね。ちょっと楽しみ。」と言い残し、いつもの生活道具一切のってて、調査、撮影しながら暮らせる車で走り去ってゆきました。いやいや、すごいなあ~。といつもの感想。。。