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カヌーの日記 鸛(こうのとり) 壱

カヌーの日記 鸛(こうのとり) 壱

H19/2/6 寝屋川 家から海へ

2007-02-07 14:48:15 | チャレンジカヌー
(今回はかなりマイナーな地名が多いけどご勘弁、できれば北河内の地図をみながら見てください) 
 私の住んでいる寝屋川市は文字通り寝屋川から名前の由来がきている。この寝屋川も一度は下ってみたいものだと思っていたがかなり浅いだろうと躊躇するまま今日にいたっていた。そんな時に先日聞いた話。毎年4月に寝屋川広報で募集して寝屋川市からイーボートで寝屋川市駅から野崎参りにいくという。これは素晴らしい。イーボートでいけるならカヌーなら多少の渇水でもいけるはず。これはもう行くしかない!

(出艇場所の桜木町のポンプ場、ここから水が増える)
 さて実際いくとしたらどういくか。そもそも寝屋川は星田から流れてくる傍示川が寝屋のところで北からの水路と合わさって寝屋川になる。しかしこの辺は水がない。そして三井団地の下を通って下観音橋で3mほどの堰がある。ここの北岸側が私のいる国松町になる。それから寝屋川警察(外環状線)を越えて幸町を抜け、京阪のガード下をくぐると桜木町のポンプ場となる。このポンプ場の手前に1mほどの段差。ここまでの水深は10cmぐらい。そしてポンプ場で太間からきた水路と成田山不動尊からきた南前川と合流している。
 やはり出艇はここしかない。今回は同じ寝屋川市に住むOさんとのタンデム。Oさんに朝自転車で我が家まで来てもらい、担ぎやすいように二つに分けたタンデムをもっていざ出撃。川まではもちろん徒歩。歩くことに意味がある。

(川から見た京阪電車・寝屋川市駅(左斜め上)、感動物だ!)

 テクテクあるいて目的の桜木町のポンプ場まで来た我々。途中川沿いにみてもここより上は浅い。とても漕げるものではない。
 場所を決め私はカヌーの組み立て、Oさんはコンビニに買い出し。このコースはほとんどあがるところがない。もちろん食事も水の上だ。ちょうどポンプ場が放水している。ありがたい。ここから京橋までいけばそこから先は行ってるので海まで繋がる。時間は9:40、さあ行こう!
 この辺は川幅10mぐらいか。浅くて所々引っかかるもののなんとか漕いでいける。スタートして1kmほどで京阪電車の寝屋川市駅に到着。ここは毎日通勤で使っているところ。川からみると感無量だ!
 実は寝屋川市は親水事業として駅前のところで川沿いに遊歩道をつけて川まで降りれるようにしている。もちろんここで出艇もできる。ちょっぴり周りの目に耐えるだけ。まあ今回はできるだけ上から行きたかったからなんだけど・・
 このあたりから釣りを楽しむ人が増える。流石にみんな物珍しそうにしながらスッと竿をあげてくれる。まあカヌーをみたのは初めてだろうなあ。
 サクサクくだって萱島駅を通過。この辺はフナの宝庫、60cmもある大物もいてる。そうそうナマズやカメもいてた。なんだかんだいって工業排水が減り、藻が生えて魚が戻ってきている。寝屋川市民としても嬉しいものだ。
 ところで一緒にきていたOさんも勘違いしてたのだが寝屋川はここから南下、淀川や京阪電車とは離れ生駒山脈のほうへいく。(まあだから野崎参りができるのだが)

(清滝川の中、真っ暗で先がわからず断念)
 萱島を抜けて川で囲まれた寝屋川市南水苑町を通過、すぐに国道163号線をくぐる。この辺が寝屋川と門真の境界線。この川沿いの路を高校3年間通ったものだ。
 かなりマンションが増えたのを見ながら母校を通過。川からは見えなかった、残念。ここで四条畷の清滝からきてる清滝川と合流。といっても幅3mほどの川、この日はこういった小さな川と何度も合流していく。
 清滝川は珍しく金気がなく飲める川、といっても60年ほど前のことだが・・さっそく面白がって行ってみる。しかし川は続いているが道路の下を通っているので真っ暗。ヘッドライトがないとちょっとみえない。まあまたいつか行ってみよう。
 また寝屋川に戻って大東市に入る。深北緑地をすぎると閉じた水門がある。この向こうが権現川と思う。ここが野崎観音の横。寝屋川を通って北河内から、浪速から野崎参りに来たのだなあ。

(住道から鴻池新田までの高い壁、昭和40年代の大東大洪水の後にできた。もちろんあがるのは無理)

野崎からすすむと住道で恩智川と合流。これは生駒沿いを八尾の恩智までいっており、所々流れが逆流するらしい。昔の河内湖の外側、東高野街道に沿っている。そして大和川までのびており、改めて大阪中川が張り巡らしていると思い起こされる。
 この住道からはものすごく高い岸壁。これは昭和40年頃の大東の大水害のあとできたもの。あの時は大雨で山からの水があふれ大東市や東大阪市が水に浸かったらしい。とにかく垂直の10m近い高さがあり、ちょっとあがるどころか釣りも無理。回りが見えないのでどこかよくわからない。GPSだけが頼り。そうこうすると中央環状線(近畿自動車道)が見えてくる。やはり大きい。
 ここからしばらくは人工の水路。昔の地図をみるとJR沿いに放出のほうにのびている。今は第2寝屋川のところ。鴻池さんが新田開発の際に掛け替えたのだろうか?
 しばらくいくと内環状線をくぐる。ここから今里筋はすぐそこ。OBPがみえてきてもうすぐ京橋。大阪市内は川をいくと本当に近い。信号も渋滞もないので本来の距離だけとなる。JRの学研都市線を越え環状線がみえてくる。

(JR京橋駅、この瞬間ついに家から海までが繋がった)

 さあ京橋だ。以前Oさんとここまで来たことがある。ここから先は海まで漕いでいる。京橋で感慨に耽りながら昼食。家から歩いて川をくだり海に繋がるところまできた。もちろんここから伊賀上野が琵琶湖が須磨が淡路島が和歌山が、そして徳島が繋がっている。頭の中にいままでいった所とその距離が思い浮かぶ。こういう楽しみが味わえるから、カヌーってやめられない。   続く

H19/1/19 遂に 遂に 鳴門 横断!

2007-01-20 15:17:00 | チャレンジカヌー

 カヌーに乗らない人、釣りもしないし海には縁がないという人も鳴門海峡といえばほとんどの人がしっている。あの渦潮で有名な関西、いや全国屈指の潮流地点だ。毎年いきたいとおもってるけどなかなか行く機会がない。そこで今年こそと2月に行く計画をたてた。
 しかしまず実際に漕いでみないと出艇場所をはじめわからない事が多い。そこで下見にいってみようということになった。今回の相棒はいつもののんびりパドラーさんとノア500
このコンビで紀淡海峡、和歌浦湾縦断など数々の実績がある。そしてもう一人聞きつけて無理やり休みをとってきたデンジャラスおやじ、私とは明石海峡をいった時の相棒。艇はシーショア500。ファルトなので融通もきくし安心して下見ができる・・・はず。
 前日は3人で一緒にお泊り。朝からみんなで牛丼食べてさあ淡路島へ。

(スタート場所の吹上浜にて。まさか海峡をこえるとは思っていない)

 淡路島を高速道路で縦断していよいよ鳴門大橋にやってきた。やはり鳴門海峡というだけで威圧感がある。まあとりあえず下見なので比較的穏やかな心境。福良港を南下して吹上浜にやってきた。キャンプ場は冬季閉園だったので近くの浜に移動。やっぱり下見にきてよかった!
 冬の海岸はだあれもいない。着替えて艇を組み立てていざ出発(10:40)なぜかこのとき口ずさむ冒険者たちのバラード(注;ガンバの冒険のエンディング)
 この日はなんと新月の大潮、潮目は9:48に満潮で12:46が南流の8.6ノット。カヌーではちょっと出せないスピード。しかも出艇時は結構船舶が通っている。まあいけるとこまでいきましょうと北西に向けて漕いでいく。
 ここは海というよりでっかい川。頭の中でエディーラインを考えながら、波(流れ)が横からきてるか後からかでコースを修正。流れに逆らって漕いでると全然すすまない。

(ほとんど渡ってガッツポーズをとるおやじ&シーショア)

 もうこの辺でなんとなく解ったので南下して沼島(淡路島の南の小さな島)に向かおうと思う私たちノア組に、もうちょっと真ん中までいかないと下見にならへんよと主張するおやじ。
 そこでしばらく漕いでそろそろとおもってもまだ奥までいこうというおやじ。
私「おやじさん、はっきり聞くけどいきたい?」 おやじ「いきた~い」とまるで駄々っ子のよう。 私はのんびりパドラーさんに「いいですか?」のんびりパドラーさん力強く「いきましょう!」(本人いわく逆らっても無駄だと思ったそうです。しかし鳴門をいくのんびりパドラーかぁ)
 そうとなったら潮が速くなるまえにいこうじゃないですか。確かにめったにないコンディション。気圧は1030hpaと安定して視界もよく風もない。それに大潮の満潮のおかげで流れは速いものの潮位が高くほとんど波がたっていない。
 少し気がとがめたか「行ける時行かないと次いけるかわからんし・・」とおやじの声。まっそれはそうだ。でもどうせ往復いきたがるからこちらも一言。「往復じゃなくて片道のつもりでいいですか。まあずっとベタで結果として往復ならかまわないけど」
 ここはおやじも納得。目標は小鳴門海峡の入り口、紀貫之の石碑があるところ。

(浜の近くは浅いので渦や波がたっている)
 いざ行くことになるとおやじはルンルン。こちらもテンションあがって行く気満々。少し小さな貨物や漁船はくるものの至極順調。しかし潮位でこれだけ違うものか。速い流れもこちとら元々川出身。それもショートボートではなく4.5mのワイルドウォーターで延々下って上ってやってたのが役にたつ。
 まあ海峡は距離としてはたいしたことはない。11時20分には海峡の中央部を越え鳴門は目の前。岸の近くはときおりボイルや渦が沸いてやはり鳴門って思い起こされる。
 この辺でみんな記念撮影。やっぱり記録のこしたいし~。

(小鳴門海峡を通る。海といっても川のような流れ)
 
 そして遂に小鳴門海峡の入り口へ。物凄く水がきれい。さすが潮流のきついとこは違う。ふと振り向くとそろそろ風が出だして後は一面の白兎。ああやばかった。もう少し遅かったらいけたかどうか。
 小鳴門海峡はまるで川の雰囲気。潮流が逆なのでずっと漕ぎあがりになる。うまく地形をみてエディーを使いながら漕いで上がる。普段高速の上から見る風景が目の前に広がるのは楽しいものだ。まあ流れはあるものの風もなく穏やかな水面を漕ぎ進む。
 昼食後相談の上鳴門北ICを目指すことに。しかしまわりが山にかこまれて方向がわからない。地図とGPSなかったらとてもいけない所。ちょっと瀬戸内海を思い出した。ゴールは1:40 18.5km 平均4.9km/h まあ今回はかなり眺めていたしね。

(撤収には時間をかけて。畳んでから水がでないよう注意)

 さあ撤収。ファルトの撤収のコツは水をださないこと。バックにいれてからどんどん水がでてくるのは駄目。主に水がでるのはエアスポンソンのところとフレームパイプの中。ここは早い目に水を抜いて船体布をふかなくては。
 撤収が終わってタクシーを呼ぶ。まさか徳島にくるとおもってなかったので携帯には淡路タクシーの番号しかいれてない。でも気持ちよく迎えにきてくれた。トランクに1艇、後部座席の後二人の膝の上に1艇。なんだかんだいって畳めるのは便利です。

(タクシーの中から。感慨無量)

 なんか今回あっという間に渡ったので実感がわくのが遅い。帰りのタクシーの中で鳴門大橋をみながらジワジワ感慨がこみ上げてくる。橋の上からはかなりの貨物船がみえる。まあよくいけたものだ。タクシーの運転手さん曰く、今日はのんとに凪いでた。こんなベタ凪は珍しい。うーん、ホントにラッキー!
 さあ次の2月はちょっと違う行き方してみよっと。でもいい天気になってくれるかな?なにわともあれこれで紀淡海峡、明石海峡、鳴門海峡の淡路島3海峡制覇!ヤッタネ!peace

H18/10/24 宇治川 白虹橋~観月橋

2006-10-26 13:56:41 | チャレンジカヌー

 やっとの事でたどりついた天ヶ瀬ダム。対岸に渡るべくダムの通路を探してウロウロ。橋を渡って白虹橋までやってきた。ここからは「全国リバーツーリング55MAP」のP114-P115に載っているところ。嗚呼、久々普通のツーリングコースや。

 奥に見えるのが天ヶ瀬ダム。手前が白虹橋である。けっこうキレイな景色で気分がウキウキ。なんといっても決死の崖のぼりは終わり、ここからは楽しくダウンリバーだ。
 ところで川の名前だけど正式には琵琶湖からずっと淀川。天ヶ瀬ダムまでが通称瀬田川で、三川合流(八幡の御幸橋/桂川、宇治川、木津川)までが宇治川だ。
 スタートするとかなりの釣り人。一体何が釣れるのだろう?みんな親切で、一声かけると気持ちよく通してくれる。と、目の前を50cmぐらいのコイ。やっぱりいるんだなあ!
 しばらくいくと十三石塔が見えてくる。その向こうは宇治川先陣の碑。平家物語の世界だなあ。ちょっと平等院は見えないけど、平安時代に思いをはせて漕ぎすすむ。途中にかかっている観流橋や朝霧橋の欄干が朱色で塗ってある。いい雰囲気だ。

 宇治橋の下が1級ぐらいの瀬。楽しいなぁ。後は水かからないし・・・
 深さは結構あってファルトでも楽勝。ただ今は水がないときなので多かったら橋げたに注意かな!
 ここまでが山ん中から街にでてきて漕いだ感じ。そしてここからは平和な平野部の川。遠くに山々を望みゆったりとした流れに身をまかす。コサギにチュウサギ、キセキレイやセグロセキレイなどいろんな野鳥が飛ぶ中進むのは最高。楽しい区間はすぐ終わる。予想外の流れで1時間ほどで京阪電車の観月橋駅。この観月橋駅はあまり知られてないけれど、淀川で最も川から近い駅。川から真上の白い壁がもう駅舎。

 この観月橋が15年前の11月(平成3年)このBlogでは2/23に書いた大阪湾を目指してその1の時にスタートしたところ。あれから実に長い間、いつか行こうと思い続けてついにいくことができた。前と変わらぬ観月橋駅を見たときには感無量。ついにこれで琵琶湖から淡路島まで、そして近畿二府四県(大阪、京都、奈良、和歌山、兵庫、滋賀)が1本の水の線で繋ぐことができた。本当に長かった。あと和歌山港南港、下津をいけば琵琶湖から徳島が繋がる。気障な言い方だけど、目をつぶればいったコースが思い浮かび繋がっていくのはもの凄い達成感。川をくだり、滝を跳び、街を抜け海を渡った。
 細かいところではまだまだ繋がってないところは多い。今回の天ヶ瀬ダムや神戸港、大阪港などの人工の障害、そして伊賀川の大滝や武庫川三段の滝など川の難所に明石海峡、由良海峡に紀伊水道などの自然の障壁。まあよくここまできたもんだ。さあ次は西か(瀬戸内)南か(紀伊半島)どっちにいこうかな!

 今回は念願の近畿二府四県が繋がったのでかなり感傷的です。観月橋は15年間いかなかったのに全然変わってなくて凄く嬉しかった。特に今回の崖のぼりなどカヌーの楽しさとはまったく無縁で私のこだわりの為だけにつきあってくださったOさんはじめ海峡越えの相棒Sさん、滝トビの見本をみせてくださったKTさん、大阪湾をご一緒くださったKさんに神戸港に付き合ってくれたKMさん、はじめ大勢のみなさん。ありがとうございました。私一人ではここまでこれなかったです。これからもよろしくお願いします。

H18/10/24 瀬田川 外畑-天ヶ瀬&クライミング!

2006-10-25 13:52:17 | チャレンジカヌー

 先日、琵琶湖大橋から南郷まで漕いで着々とすすむ私の一筆書きツアー!琵琶湖から淀川につなげたいけどその前に立ちふさがる宇治の天ヶ瀬ダム。
 大津市の外畑から10km近くに渡って流れのないバックウォーターが続き、両側は切り立った壁。昔、何も知らない私の知り合いがくだっていって上がるところなく必死で崖這い上がって帰ったというのを聞いてついつい遠慮していたところ。
 しかし!しかし!ここをいかなければいつまでたっても琵琶湖に水路を続けることができない!これななにがなんでもいかなくてはならない。
 まず計画はタンデムで。崖のぼりは一人がカヌーを支えてサポート。たためる艇のほうが上げやすいのでダッキーを使用。トロ場ばかりなのでトムキャットのような流水用ではなく直進性がまだましなやつ。ほんとはレイカータンデムがいいけどないからエアーヘッドTK-2(レイカーは前のほうが前の幅が狭いので直進性がいい、でも海ではエアーヘッドのほうが幅が狭いので風の抵抗がまし、セビラーは実はボトムが平面なので遅い)。相棒は和歌山-淡路、長良川、光明池と私とタンデム経験も多く山育ちで崖のぼりを期待するOさん!

 集合は京阪宇治駅。私は電車、Oさんは車。ここから平等院までいって駐車場に車を入れる。そこからタクシーで南郷まで。
 タクシーの運転手さんといろいろ話ながら宇治川ラインを上がる。話を聞いて面白がってくれて、川沿いはできるだけ徐行で走ってくれる。この宇治川ラインは大学のとき(24年前)SUZUKI GS400Eではしっていてこけて6kmほど押して歩いた。嗚呼、懐かしい。
 始めは南郷から下るつもりだったけどあまりに流れがなく、かなり時間がかかりそう。そこで急遽外畑のバス停でおろしてもらう。バス停といってもなにもないところ。運転手さんもほんとにここでいいのかおもわず確認。まあこんな客おらんわなあ。
 外畑はワイルドウォーターの国体ブロック大会のゴール。バス停の奥から川におりれるけど川からは見えない。まああまり漕ぐ人もいないけど・・・
 漕ぎ出してまあ進まないこと。流れはないし、景色は変わらん。うーんここはどこ?
あまり距離をかんがえずにのんびり漕ぐならいいけど、ダッキーで黙々と漕ぐのはちょっと変?
 とはいうものの少しづつカヌーは進む。いつの間にか川沿いの道路も右側から左側に変わってる。あっちゃんとすすんでるんだ。大体ここ電波状態が悪く携帯はおろかGPSが電波届かない。

 そうこうするうちに喜撰山ダムの横を通過。ここは行きにタクシーの運転手さんが教えてくれたんだけど、山ん中くりぬいてダムつくってるそうな・・ 川と平行にあるのでダムの横を漕いでいくのも始めての経験。途中に多分戦争中に使ってたと思われるレールがあったり、やはり漕いでみないとわからないなあ。
 景色も意外にきれいだけどやっぱりあがるところはない。
 そうこうするうちに田原川との合流点/宵待橋までたどりつく。タクシーの運転手さん推薦ここが一番あがれるところ。まだ天ヶ瀬ダムまでは1km以上あるけど、上がれるなら上がりたい。
 ここで山に慣れた先発隊Oさんが急斜面をよじ登る。この日の装備は10mロープ2本に20mロープ1本。Oさんにはロープをもっていってもらって上までいけたらロープで確保してもらう。なんとか上まであがってガードレールにロープをまいて降りてきてくれたOさん。うーんアドベンチャーだなあ。滑る斜面でなんとかダッキーをたたみ、背中にしょってさあ出発。
 先行するのはOさん。パドルやら荷物を抱えてのクライミング。後を追う私は手をかけた木が折れてあやうく川の中。3分の2ほどあがったところでようやくガードレールにかけたロープをつかむ。

 まさに溺れるものはわらをもつかむ心境。ようやくはいあがって二人でガッツポーズ。もー二度とやらん。
 上がったところが歩道のない国道。私のルールでは漕げないところは横を歩く。(せめて自転車)さあ天ヶ瀬ダムまであるこうじゃないか!車がくるたびガードレールに身を寄せてやりすごし一歩一歩と近づく二人。
 ついに天ヶ瀬ダムに到着。これが北大阪の水ガメ琵琶湖の出口。やっとやっとたどりついたぞ。(後半の宇治川編に続く)

H18/6/21 四国が呼んでいる・後編

2006-06-23 16:47:00 | チャレンジカヌー

 実は昭和55年、夏に一週間ほど高知から阿南まで歩いたことがある。コースもはっきりおぼえてないがその阿南市が目の前に見える。
 伊島で40分ほど休憩してからさあ出発。まだ10時過ぎで一日はこれから。体調もいいし、テンションも高い!
 伊島から蒲生田岬を目指す。このあたりは凄い漁船の群れ。
 相変わらず風も波もなくうねりだけの不思議な風景。
 約1時間ほどで蒲生田岬に。静かな湾内を椿泊に向いて進む。ここは阿波水軍の遺跡があるところ。いかにも水軍が潜むところの多い小島がいっぱい。

 椿泊には上がらず舞子島の方へ。そこから野々島へと・・・
 なんか瀬戸内にいてるような錯覚を感じながら野々島の東側を抜け北上。
 実はこの日、シーカヤックなのでファルトのようにたためない。(あたりまえか)そこで無理いってYさんに回送をお願いした。でもできれば徳島までいってフェリーで帰りたい。連絡のタイムリミットは二時。少しでも北への思いにも駆られてどこにも上陸せず。
 湾内を追い潮にのって通過して淡島付近で小さな島が点在。1時頃岡川に。
 その先は徳島では吉野川についで有名な那賀川。私は四国は吉野川と四万十川しかいったことないけど、くしくも那賀川の河口に到着。
 気が付けば腹筋が痛くて身体がおきて来ない。まだ1時半というもののもう7時間漕いでる。流石に疲れて河口で休憩。あと徳島のフェリー乗り場まで20km弱。もう駄目ギブアップ。Yさんに迎えにきてもらうことに・・
やはりここにきて寝不足が応える。その時点でGPSデーターで距離が45.4km。やはり50km漕いで終わりたい。海で小松島を回るか、川を行くか迷ったけど、ここは那賀川を漕いで見たいという誘惑&淡水でゴールすると洗うのが楽という利便性で那賀川に決定。

 散々海を漕いできて、最後に川は贅沢だなあと感じながら溯上。平和な景色に疲れた身体も心地よい。途中で急に水温が冷たくなる。ああ、海水と混ざっていたのが淡水だけになったなあと実感。
 河口から3つ目の橋がちょうど50km。そこでゴール!50km以上漕いだのは実に平成7年10月15日以来。しかもこの時は川でワイルド艇。シーカヤックではもちろん初めてです。
総行程50.2km 移動時間8時間9分 停止時間(地図確認、水のみなど)12分02秒 移動平均速度6.2km/h 全体平均速度6.0km/h
思えば遠くにきたもんです。けっこう後半も速いペースで漕いでたんだなあ。ほとんど前半と同じぐらい。
 川原でゆっくり着替え、淡水でシーカヤック(特にラダー部)を洗う。
 そこからカートに積んでテクテクテク。わかりやすい合流地点を探して、結局5kmほど歩きました。シーカヤック引いて歩いている姿はさぞや奇異に映ったでしょう!(青線参照)

 今回、ラッシュガードをきていたにもかかわらず腕が水ぶくれ。やはりあまりに暑過ぎた。このコース来月も潮目がいい日はあるが、はっきりいって気温が高すぎると辛い。
 日帰りパドラーの私は近場漕ぎばかりでこういった遠出はしんどい。(この日も当然翌日は仕事)でもYさん始めみんなが助けてくださったお陰。感謝感謝です。あとはいろんな障害(艇、スキル、天候、同行者、休日etc)があっても自分がどれだけやりたいかですね。
 しかし単に家に近くの淀川を、寝屋川から河口にいきたかっただけがこんなところまできてしまった。始めた頃は思いもしなかったこと。
本当にカヌーって面白い。 次回は久々過去編/大阪市内劇流ツアー

※本当にこのツアーは私のカヤック人生を変えました。もっとも怖くもっとも印象に残るツアーです。現在でもあの時、一人でわたった紀伊水道が思い出されます。またいつか行くことはあるのでしょうか? しかしこの最初にいった印象は生涯変わらず持ち続けるでしょう。