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カヌーの日記 鸛(こうのとり) 壱

カヌーの日記 鸛(こうのとり) 壱

日本海を目指せ!寒風川後編

2009-02-26 16:12:00 | チャレンジカヌー

さて今回は距離も5kmぐらいだし寒いので途中で休憩しないで一気にいくつもりで食事はとらない。とはいうもののちょっと疲れたので休んでもらう。やはりかなり疲れている。一方KAZUYAはまだまだ元気、年かなあ・・・

(うーん、暗いなあ・・)
 真ん中を越えたあたりから川幅も更に狭く傾斜がきつくなる。始めは老体に私に合わせてゆっくり下っていたKAZUYAもどんどんペースが上がっていく。更にコースが狭く曲がりくねってるのでちょっと離れると前が見えない。まあここで遅れてはりついたら笑いものっと気合を入れてくだっていく。結構感覚が戻ってきて面白いが長い瀬が続くと一息入れたい。

 ようやく国道303号線まで来て前を行くKAZUYAが瀬の手前でストップ、急な落ち込みでとまれの合図。しかし狭いエディーはKAZUYAがはいってて図体のでかいサルトで入りきれない。もう変に悩まず先行くと越えかけて突っ込む。おーこえー・・

(艇につかまっておちていく、何故ってまあ脱ってやつです)
 そして最後の天増川の合流手前の瀬、ちょっとしたゴルジュに手前で写真を撮りましょうとKAZUYAがストップ。私はエディーがないので岩に引っ掛けて止まる。3段ぐらいの落ち込みだ。せっかくなのでかっこよく撮ってもらおうと出ようとした時、軽く張り付かせていた岩にひっかかって沈。もう瀬のまん前だったのでそのまま落ちていく。
 まあ私は起きてたら強いけどロールは流水でもう7年ほどやってない。やべっえっとロールってどうやるんだっけ・・・と笑い話のようなこと考えて結局脱。もうKAZUYAの笑う事笑う事、多分私も他人なら笑えるのになあ。

(200mぐらい流されたかな?でも元気にVサイン)
 そこからゴールはすぐ、ギリギリ福井県にはいってゴール。このゴールした橋は実は川の上を水を通している。ちょっと凄い、でこの橋をカヌー担いでわたるのだがこれが怖い。風が吹くと川に落ちそう。多分KAZUYAはこの橋だけが怖かったのではなかろうか? (後で通行禁止の看板みつけなした。ゴメンナサイ)

 そんなこんなで無事?ゴール。一応レスキューしていただいたKAZUYAさんに鯖街道の名物「鯖寿司」を買ってあげようと一緒にお店を求めて走る。途中何軒か寄った店はあまりいいのがなく結構戻ったのだが鯖寿司が好きなKAZUYAは文句も言わず嬉しそうに走る。そして私は一番高い極上寿司、KAZUYAはちょっと遠慮?して特選寿司を買っておみやげに。またこっち来た時はよろしくね。

(流石においしかったです。)
 さあこれで小浜湾までは17kmぐらい、そして7kmほど歩いて今度は安曇川を20kmちょいくだれば琵琶湖に出る。安曇川の河口はもう漕いでるのでそうなれば池からついに日本海へ繋がる。うーん、楽しいなあ。

日本海を目指せ!寒風川前編

2009-02-25 13:11:00 | チャレンジカヌー

(青線が寒風川、もう若狭湾まで20kmない)
 先日の事、店にこられたMさんとの話の中で琵琶湖の塩津から歩いて敦賀に出て繋げて行こうと思ってます・・という話が出た。その時にMさんが安曇川と北川でいったらどうですかと言ってくれた。実は私のイメージは安曇川は水が少ない川で渓流釣りの為3/1には釣り師が入って行きにくいというイメージしかなくもちろん行った事がなかった。早速地図を広げMさんと検討、安曇川から少し北の寒風川も水があればいけるとの事。このルートなら分水嶺越えも10kmないので楽にいける。これは面白い!
 3月までは間がないのでとにかく一度いってみよう。今回福井県方面なので福井在住のKAZUYAに聞いてみたら24日ならいけるとの事。天気も日曜日から雨、ちょっとは水が増えるのかな? 相方とコースに多少の不安を残しつついざ出発。(無理はやめようね・・・)

(安曇川沿いの看板、もう来週には渓流釣りだ)
 朝、どの道を通るか悩んだ末名神で栗東へ、そこから琵琶湖大橋を渡って国道367号線いわゆる鯖街道に入る。まだ道沿いも結構雪が残っている。順調に走り朽木を越え若狭街道へ。案外早く3時間足らずで到着、でもまわり雪だらけだなあ・・・
 そこで合流しやKAZUYAとさっそく下見、まず始めは天増川へと行って見る。とりあえず天増川を偵察して寒風川へ。二人とも寒風川は下ったことがないので手当たり次第道を入っていく(といってもあまりないのですが・・)川沿いの道は雪と岩ゴロゴロ。四駆のKAZUYAの車はともかく私の車ではここまで入れない。ということは回送できないので山をぐるっと周って椋川のほうから入ることに。うーん行けるのかなあ?

(右;ここより先はタイヤにチェーンがいる、左;杉林のなか艇を下ろす)
 とにかく私の軽四でいけるとこまでいって出艇。今回私の艇はESKIMOのサルト、実はこれが使い収めで週末には他人の手に渡る。最後にふさわしい使い方をしたい。しかしKAZUYAはちょっと長いですよと笑いながら言ってる。私はアーバン派なので山ん中は苦手だしなあ・・hi

(雪で倒れた倒木だらけ・・勘弁してください)
 スタートしてすぐに眼の前に倒木、KAZUYA曰く今年は雪が少ないから少ない・・というがもうひっきりなし。あるときは担ぎ、ある時は張り付き?で延々のり越えていく。

 私は1回動けなくなって脱、あと木の枝で目の横をうってヒヤッとする。眼に入ったら失明じゃないですか!正直、ずっとファルトばっかり乗ってていきなりこんなとこにくるのではなかったと反省。身体が思うように動かない。(海と川はリーンが逆なのでとっさに逆リーンをかけてしまうんです)苦しんでる私を嬉しそうに笑うKAZUYA、そら人の不幸は蜜の味・・しかし30分ほどで少しずつ感覚が戻ってくる。まだ先は長いなあ。しかし今やめる気もない。よし、気合入れて頑張るぞ!    
         後半に続く。

(ドロップ!これは気持ちいい)

(直角にまがったコースが多い、次はどうなってるのかな?)

椰子の実の伝説を求めて 後編

2008-07-11 18:06:00 | チャレンジカヌー

今回は神島あたりまで平均速度は5.8km/h、後半に備えてやや押さえ気味に漕いでいた。しかし伊良湖水道にはいってからはなんと3.2から4.4km/h、しかもこれが全力ダッシュ。潮にも押されたしうねりの影響もうけてるけどちょっと遅い。やはりなめてはいけないということだ。・・・閑話休題・・・

(刻々と大きくなる伊勢湾海上交通センター)
 巨大な船舶の通過を待ってさあダッシュだと意気込む我々、しかしそこに近づいてくる白い船・・あっ海上保安庁だ。
 停まってこちらにいろいろと質問、とにかく危険なのでこんなところを漕いではいけない、ハイ・・もうしません、このコースは二度と漕ぎません。
 注意され一旦船舶が途切れるまで待機、そして一気にダッシュ・・でも前述の通りあまりスピードは出ないのだが!なぜかその時に横をトビウオがとんでいる。一緒にダッシュしてくれてるんだねえ。
 それからも心配してしばらく追走してくれている。大丈夫です。戻ったりしません。ほんとご迷惑おかけしました。
 結局1kmぐらい来られて再び航路に船が多くなってきたのでそちらの警戒に!すいませんでした。

(浜に近くなるとまたまたうねりが、底が浅くなってるのか、そして浜辺はなぜか白い波・・・)
 その時K氏が近くの水面を指差す「黒い背びれ見えるか?サメや」・-・-・-・-・-・あっあまりみたくないです。まあこの辺は黒潮の影響で水温は高いし、スナメリなどもよくくるしエサも豊富だ。でも船はかじらないでね。
 それから漕ぐときに手を水につけるのも気にしながら一路岬へ。もう目の前だ。

(恋路が浜、奥は神島がみえる)
 ゴールの恋路が浜はえらい波が高い。なんとか安全な上陸ポイントを探しているがどこも波が高い。意を決して突っ込んでまずバウマンが飛び込む。そのまま波に押されて一気に上陸!イヤー迫力ありました!でも残念ながら回りに流れ着いた椰子の実なかったなあ。

 やはりファルトでくるのは大変でした。でも良く頑張ったぞ・・・(後で見ると一部金具が外れてました。もう心当たりありすぎて笑うしかない。特にゴールはフレーム折れても仕方がない波だったような。)
 しばらくボーとして撤収、フェリー乗り場はすぐ裏なのでトコトコ歩いていく。気持ちのいい疲労感と達成感、遂に愛知県まで来たんだなあ。

(フェリー乗り場の横に見覚えのある船舶が!ここが海上保安庁の待機場なんですね)
 フェリー乗り場についてみるとついさっき船がでたばかり。次の船は1時間10分後だ。ちょうど昼食もまだだったのでご飯食べてコーヒーのんでみやげもの買って・・・
 そんなこんなしていたらあっという間に出航時間、K氏はビール、私はコーヒーでもう一度乾杯!来た海を見ながらゆっくり遊覧。
 ゴールの鳥羽について電車(JR)で行こうと思ったら1時間半待ち、フェリーより時間ながいんや。もう、一駅乗るだけだったからタクシーで。いい一日でした。さあ次はどこに行くのかな?

(フェリーの車の駐車スペースにひっそり置かれたカヌー、また頼むね)

椰子の実の伝説を求めて 前編

2008-07-10 18:02:00 | チャレンジカヌー
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/yashi.html
 明治31年、かの柳田國男が伊良湖で椰子の実を拾いその話を元に島崎藤村が歌に詠む。太平洋に面して遠州灘でも有名な海の難所、愛知県の二つの大きな半島のうち南に位置する渥美半島の先端、そこが伊良湖岬だ。実はこの伊良湖水道が今年も目標だったりする。すでに2回いこうと思って天気で断念、でもここらでバシッと決めたいもんだ。

(二見が浦から、すぐ横に夫婦岩。かすんで答志島が見える)
 前日に今回のパートナー伊賀市のK氏宅にお邪魔する。もうあのあたりは大雨、やばいなあと思いつつとにかくいかなくては始まらない。
 9日4時発、伊勢を目指して出発。山間部ではなんと983hpa・・やばいなあ。気圧が安定しない。海岸沿いに出て伊勢では雨、しかし気圧が1003hpaまで上昇、視界は悪いものの予報でもこれからは安定傾向。よし出艇だ。まあ何とかなる、いやしよう。今回の2人のカヌー歴足して四十数年だ。時に6:52いざスタート。

(飛島・・・文字通り跳び飛びの島だ)
 初めは海岸沿いに進み神前崎から飛島に渡る。島が転々とつらなりまさに飛島、上陸はせずに浮島、屋島と進む。雨もすっかり上がり少し風がでてくる。その風のおかげで雨雲が山側に流されている。いい感じだ。
 屋島から牛島を過ぎると答志島、このあたりで一番大きな島だ。段々風が強くなってくるが我々も気持ちも高ぶってきてるので問題ない。答志島の東側はかなりいい景色、ゆっくりと島を回ってみたい気もするが今日は駄目。気持ちが前へ前へと進んでいる。
 そしてその先の大築海島へ上陸、スタートして約2時間がたっている。ここから神島が良く見える。さあここからが本番だ。ここまでは割合島の間隔も狭く本線航路からははずれている。しかし神島までの5.5km、そして伊良湖岬までの4.5kmの計10kmは波も荒くなるし船舶も多い。さあちょっと休んで気合を入れよう!

(大築海島から神島を望む。あまり視界は良くない)
 さあ出発、ここからはノンストップだ。かなり風がきつくなってきた。でも向かい風なので漕ぐのは漕ぎやすい。そろそろ潮も止まる。一気に行こう・・!
 神島をみていると何故神という名前なのかなあとか考える。でも日の出前に伊勢からスタートして、神島をバックに日の出をみればまさに神の如くみえるのだろうか?機会があればみてみたい気もする。

 このあたりからやはり波形が違う。うねりが大きくなってきた。上の写真がそうなのだがちょっとわかりにくいか?わかる人はわかるのでは・・・
 もうこの辺までくると知多半島や日間賀島や篠島も見えてくる。嗚呼、伊勢湾を漕いでいるんだ。

神島の手前でフェリーと交差する。鳥羽⇔伊良湖間の伊勢湾フェリーだ。やはりフェリー航路をまたぐところは侮れない。しかし神島はもうそこ、上陸はせずにそのまま最後の難関へ。しかしこの神島はまだ三重県。どうみても愛知県だと思ってたのにちょっと驚き。島群なので一緒にしたのか?

(伊良湖岬だ。正面右が伊勢湾海上交通センター)
 いよいよ伊良湖水道に突入、初めは船舶もすくなく楽勝かなっとおもうと大間違い。巨大なコンテナ船や貨物船がどんどんやってくる。更に波形もまたまたかわり隣にカヌーがいてたら見えたり消えたりするぐらい。ああこれで凪ぎなんだなあ。やはり海の難所は伊達ではない。

 そして海上で巨大船が目の前を通過。いったい何隻くるんだろう。もう10分以上通過待ちしているぞ。・・・後半に続く。

強風、突風、無事生還 舟木崎~志賀中浜

2007-11-24 17:55:00 | チャレンジカヌー

 琵琶湖のイメージは穏やかな湖という人が案外多い。しかし実際は風が強く三角波がたち非常に怖いところ。比較的午前中は穏やかだが昼過ぎから風が出始め、それから沖を漕ぐのは自殺行為。前年ながら毎年事故も多く、多分カヌーやヨットなどでなくなられたかたもこの辺では一番多いのではないかと思う。風が一定して安定してるときはそうでもないが、吹いたりしてるときに浜から100m以上はなれると危険。とはわかってはいたのだがあれほどとは思わなかった。正直、あそこで誰か沈したら共倒れになっていたかもしれない。今回は反省しきえりです。とまあ前置きが長くなりましたが後半を・・・

(向かい風で前に進まず白髭神社に一旦上陸)
 舟木崎から再びスタートして次なる目標は近江舞子。それまでの平均7km/h以上のペースも風に押されて6km/h前後。・・のはずだが全然前に進まない。漕いでも漕いでも同じ風景。そこでコースと岸べたにしようという事で白髭神社を目指す。
 そこで回送サポート隊のTさんに連絡。このあたり湖西は湖岸沿いに道路があるので移動が楽。まあせっかく白髭神社まできたのでとりあえず記念撮影。

 ここで今後のルートを相談。流石にこのコンディションでは近江大橋はとても無理。まあ岸沿いにいっていけるなら琵琶湖大橋を目指そうということに。まだ時間は10時半。昼すぎにはいける計算だ。
 Tさんと別れ岸沿いは再び7km/h近いペース。近江舞子で水上バイクと養殖場を避けて少し沖に。そのまま和邇浜を目指す。案外風も安定している。空気が澄んでかなり遠くまで見渡せる。思えばこれが甘かった。

(波はさほどではないがあたり一面シロウサギがいっぱい)
 蓬莱を越え和邇浜まであと3kmぐらいのところで右手の山が切れている。そこで文字通り突風、即座に中止の判断するも進路を風上にまっすぐ以外に取れない。ちょっと斜めむいたら風でふられてしまう。まづシーカヤックでラダーつきの犀さん転進、ノア二人組みも力ずくで転進、しかしHさんが風につかまって流されて転進できない。なんとか向きをかえたもののあせって漕がずみ水をたたいている。まずい!とにかく横による。時速は2km/hぐらい。いつのまにか浜から3kmほど離れている。とにかくこのまま1時間ちょっと漕ぎ続けないと帰れない。Hさんに声をかける「漕いで、生きて帰ろう!」もう冗談ではなくそういう気持ちだった。横でイチニッと声かけしながらとにかく浜へ。突風のときは姿勢を低く相対停止して少し風がおさまると前にすすむ。浜に近づくにしたがって風がましになる。しかし浜から100mとはよくいったもの、慣れてない人でダッキーや安定感重視のファルトでは沖に持っていかれる。

 40分ほどの激闘の上ようやく志賀北浜へ到着。浜辺はうそのような穏やかさ。ここまで差があるとはおもわなかった。甘かった。とにかく無事でよかった。空気が澄んでるので浜がすぐ横にみえる。注意しなくては・・
 ここでTさんに連絡、少し向こうに平和堂がみえてのでとにかくそこを目標に行く旨を連絡。そして志賀中浜でゴール、とにかく今日はもう終わろう。正直、琵琶湖大橋までいきたいし、浜沿いならいけそうな気もするがここはやめるのが肝心。また次回への楽しみだ。

 中浜について道路を探しに行こうとすると見計らったかのようにTさんの車が湖岸沿いにはいってくる。まるでドラマのようだ。Tさん、本当にありがとうございます。おまけに暖かいコーヒーまで入れていただいて感謝感激。結局いけたのは半分、でも何よりも無事でよかった。
総行程36.7km 移動平均速度6.0km/h 全体平均5.2km/h
最高速度11.5km/h 移動時間6時間7分 停止時間54分 

※この後仲間内でヒーさん&ツーさんコンビがエルズミア570で・・そして総統がシーショア500で縦断達成。もう素直に脱帽です。