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カヌーの日記 鸛(こうのとり) 壱

カヌーの日記 鸛(こうのとり) 壱

雷鳴、荒天そして快晴 今津~舟木崎

2007-11-23 16:38:00 | チャレンジカヌー

(5時10分永原駅で朝食、外は雨)
 なかなか熟睡できない長い夜を過ごして5時起床。しかし外は雨、おまけに気象情報を見ると雷・強風注意報が発令されている。とりあえず起きて朝食。しかしみんな表情が暗い。もうどう考えてもいける状態ではない。
 6時、まだまっくら。下の写真のとおりの暗さだ。雨にまじってあられがふっている。寒い。近くで雷鳴がしている。残念だが撤収しよう。

 とにかく艇を分散して南を目指す。海津大崎を越えマキノを越えたあたりから少し晴れてくる。どうやら雷雲を追い越したみたいだ。
 今津、天気が回復。朝日が見える。よしここから出艇だ。サポートのTさんに状況を連絡。無理はせずいけるところまでいこうと確認。時間は7:15、出発!

 雲の切れ目から朝日が差し込む。まるで絵のような景色。世界が輝いて見える。ここからまず舟木崎を目指そう!

 漕ぎ出して後ろを振り返ると一面の暗雲、ちょっとしゃれにならない。そのうち再び雲が流れてきて雨、しかし上空は風が強くすぐに快晴。追い風にも押され時速は8km/h前後のハイペース。嗚呼、いい気分だ。あの永原での事がうそのよう。

 気がつけば虹がかかっている。なんて贅沢な!
 8:15舟木崎の手前に到着、そして8:35舟木崎到着。ここまで10.5km、ここで一旦上陸して気象情報を確認。相変わらず強風注意報が解除されていない。やはり無理はいけない。とにかく様子をみながら岸沿いに行くことに。琵琶湖大橋まではあと30km、近江大橋までは50km、さあ行ける所までいってみよう!

(舟木崎より、もう完全に陽がのぼった)

暮れなずむ湖北の夕日を見ながら!決戦前日

2007-11-22 18:54:00 | チャレンジカヌー

(永原駅からすぐの大浦、穏やかな水面)
 いつかは行ってみたいコースとして琵琶湖の縦断がある。距離はおよそ70km、KAYAK海を旅する本の7号にでている。かねてから一度行ってみたいと思っていて、11/20~21のコスタモールのメンテナンスを含む連休にチャレンジすることにした!但し時期が少し悪く荒れやすいので無理はしないでおこうと確認。参加メンバーは私とノア500でタンデムは川流れ河童さん、紀淡海峡や鳴門海峡をはじめ先日も沼島にいったのんびりパドラーことパドラー犀さんはリジットのシーヤック、アルピナ2で津軽海峡横断トライヤルに参加、ほとんど失神状態で40km近くシーカヤックについて漕いだ元アルピナマスターことHさんはエルズミア480、そして回送役をかってでて車でサポートしてくださる阪奈のTさんの5人。

(湖北の寒さ対策、車の中にテントを張る。暖かかった!)
 今回、私、河童さん、Hさんの3人は前日の20日から湖北入り、集合は12:00琵琶湖大橋横の米プラザ。私たちは20分遅れ・・ゴメンナサイ。実はスタートを塩津にするか永原にするかちょっと悩んだ。本当は塩津を考えていたのだが正直天候も不安定。塩津からの場合、竹生島から舟木崎が逃げ場がない。そこで今回は永原から海津大崎~舟木崎ルート、これならいざとなれば逃げることができる。(まあそうまでしてこの時期行くか?という声はあったような・・)
 湖西道路で琵琶湖を見ながら北に上がってまず湖北の永原駅へ。そこから近くの大浦の浜で漕いでみようということになった。もう時間は午後3時なので湾からは出ないで中を漕ぐことに。

(奥に竹生島が見える。いいもんだなあ)
 明日はここから近江大橋を目指すのだ。はやる心をおさえつつ回りの景色を確認。安曇川の河口の舟木崎、海津大崎、竹生島などが一望できる。しかし地図で見ていたのと実際の景色はかなり感覚が違う。やはり実際漕いでみないとわからない部分が多い。

(永原駅前から湖に繋がっている川)
 そしてそこから永原駅の方へ漕いでいってみる。実は永原駅の横を川が流れているのだが、そこを漕いで湖まで出ることができる。ところどころ浅いところもあるがファルトでも漕ぐことができる。これでいざという時に電車でも上がってこれる。

(暮れなずむ中、駅へと移動。よく見るとシーカヤック2艇、ファルト2艇の4艇積んでいる)
 日が沈む前に撤収。ファルトは組んだままで下に3艇、上にノアの4艇積み。さすがにこれで長距離は怖いって普通はやらないかもしれない。
 もう6時半には食事も終わり就寝準備、パドラー犀さんは仕事が終わってから午前2時頃合流。ちなみに犀さんのシーカヤックは既に積んできている。しかしどうも天気予報が不安。明日は雨、ところどころ雷で山沿いは雪!うーん、冬型かあ。まあ今考えても仕方がない。とりあえず今晩はおやすみなさい。

笑撃!高見川上流部!!

2007-11-02 20:05:00 | チャレンジカヌー

(透き通るような水の中で・・・私にはきっとよく似合うはず??)
 まあしかし延々と岩、また岩。段々感覚がマヒしてきてついスカウティングせずに突っ込んだりする。いけないいけない、こういう時に思わぬ落とし穴。

(岩に完全にはさまって動かない。せ、狭い)
 まず落ち込みの最後に隠れ岩、上を通るときに思わず裏返って二人とも沈、続いて狭い水路を通るときに岩にあたってパドルを取られてしまった!思わずハンドでダウンリバー。やっぱりしっかり漕がないといけません!

 半分ほどいったところで昼食、そこで最近よく見る鹿の足跡。まあ要するに山ん中ばかりなんだなあ!
 四郷川と合流したところでつり橋がみえる。そしてすぐに丹生川上中社だ。この辺は禁猟区の看板も多く、ご神域という趣きがある。

(増水するとウェーブがたつ丹生川上中社前)

(丹生川上中社前の滝、いい感じです!)
 さてここからはあと3kmちょっと、別にトロ場というわけではなく相変わらず岩が多い。いつの間にか時間は4時を回っている。とにかくあともう少しだ。
 山の上では太陽が沈んでいく。逆光がとてもまぶしい。しかし日が沈むのを正面に見ながら漕ぐのはいかにも西に向かっているという感じがする。そもそもこのコースは伊勢から川を使って和歌山に抜けようというもの。東から西に向かう行程は思わず、神武東征でいったん河内に上陸した神武天皇が戦いに破れ、東から西に回りこむのを思い起こさせる。

 さあいよいよゴールだ。二人ともかなりヘロヘロ。でも気分は爽快。いい一日だった!
 カヤックを置いてバイクに二人乗りで登っていく。思わず川を覗き込んでまたまた感慨にふける。よーいったなあ。・・・追伸、でももう濡れた身体にバイクの風は寒かった・・・

出撃!高見川上流部!!

2007-11-01 09:25:00 | チャレンジカヌー

(スタート地点は穏やかな流れ、静かな山間部の雰囲気)
 紀ノ川(奈良吉野川)、高見川、櫛田川を使って紀伊半島横断を目指している私にとって現在最大の難関は高見川の上流部。一応、櫛田川は高見山トンネルから7km地点の波瀬からいくことで一応の目処がついた。まあ高見川も同じくらいのところから行きたい。トンネルから7kmぐらいというと国道166号線のトンネルの手前の下垣内の辺り。このあたりはデーターがないのでいけるかどうかは行ってみないとわからない。当然、水は少ないから雨のあとがいいがそんなことをいってるといつまでも前にすすまない。それにこのあたりも11月になると猟が解禁になるので間違えて撃たれたらどうしよう!まあ2週続けて土曜日に雨が降ったので割りと水がでている。というわけで10/31、いざ高見川へ出撃だ!

(途中でおりて地図の確認、これがまた楽しい時間)
 今回はサンダーバード方式で、リード90を軽に積んでいくことになった。これなら動きやすいし、どこで降ろすかなど相談しやすい。相棒は川流れ河童こと武内さん、まさか本当に川流れするとは思いもせず・・・艇は私がESKIMOのサルト、もちろんクリークボートだ。武内さんはESKIMOのナノ、引っかからなければいいですが。

 全回の高見川のスタート地点の出逢橋にバイクを置いた我々は一路166号線を目指して山をのぼっていく。国道166号線まで上がってちょっとウロウロ、何とか入川道を見つけてそこをスタート地点に決定。車はちょっと離れた広場に移動。そこから出逢橋までは約11km、コース考えるとちょっと遠いが川沿いを道が通ってることもあり、最悪歩くつもりでいけるところまでいってみよう!
 この日、ドライを着るか悩んだが、川が谷底になって日差しがほとんど入らないこと、帰りがバイクで身体が冷えることもあってドライに決定。今年初めてなんで首がくるっしい。二人の装備はロープ3本、救急パック、予備の3分割パドル、地図、GPS、それに私はパドルもブレード周りがアルミで囲われた剛性の高いもの。よし、出発。

 まずはスタートしてすぐの瀬(上の写真)、二人とも水のきれいさに心奪われながら楽しくはしゃいでいる。しかし・・・国道166号線を離れ山間部に入って景色は一変。岩また岩、とにかくトロ場が少ない。瀬にはいるともう行くしかない。

(ある時は傾き・・)

(またある時は後ろを食われてたったり・・)
 やはりクリークボートとの性能差は大きく苦労する武内さん。そのうち前方の杉林が漕いでいる我々の目線に見え出す。これって凄く落差があるんじゃない?と警戒する二人。

(途中に岩あるね。・・・そうですね、じゃさきいきますね。)

(何度も引っかかって下の方まで真面目にスカウティング)
 そのうち曲がりくねっての連続した落ち込みで先がみえないところへ。スカウティングしたら何とかいけそう。そこでまず私が先行、入り口で引っかかるもなんとかクリア。さすがはサルトや! 次に武内さん、入り口はクリアしてそのしたでピンディング。スターンが岩にささって身体は必死で前傾、まあようするに二つ折りでなんとか息してる状態。ついに意を決して脱。うまく艇も水がはいって流れてくる。下にきて本人曰く、サイコー!ああここにも壊れた人が!さあ先へ進もうかあ。

(よく見ると裏返った艇が!写真とる前に助けないと)

H19/10/3 櫛田川 波瀬~宮本 後編

2007-10-05 17:24:00 | チャレンジカヌー

(昼食食べてさあ出発!久々のクリークで楽しそう)
 全然進まないペースにちょっとあせりながらもやっぱりはじめての川は楽しい。この先がどうなってるかドキドキする。昼食時にGPSで現在地を確認したら電波状態が悪く表示していない。まあ仕方がないな!先へ進もう!

 櫛田川は深さが全体的に浅いのだが所々深くなっている。ふとみると川底に積み重なった木の葉。水深ざっと2mぐらい。漕いでると周りをいろんな魚が泳いでいる。この辺のアユは天然なんだろうなあ。こういうふとしたまどろみも楽しいものだ。

 昼からは大きな段差はなく、黙々と浅瀬を漕ぐ。とにかくまっすぐ下れるところはほとんどなく、岩に乗り上げ乗り越え漕ぐというよりズリズリこすりながら進んでいく。いったい何箇所浅瀬を越えただろう。時間は3時を回り空は今にも降り出しそうな雲。ほとんど義務感にかられたかのようにズリズリ、ばしゃばしゃ、ズリズリの連続。そんな我々の前に出てきた久々の人工物。

 崩れた足場の間を流れている。こういうのはもちろんエスケープ。無理は禁物です。
 そしてようやく見えてきたのは蓮川、ここと合流して一気に水量が増える。ただし水質も変わってしまう。やはりどうしてもダムの水は少し濁っている。
 ちょうど国道166号線を通っていると黒瀧神社がある。その名の通りすぐしたには落差3mほどの黒瀧。このへんでかなり雨がふってくる。ゴールまであと3kmほど。さあもう少しだ!

(矢印は私がいったルート、今回残念ながらいくとこうまく撮影できなかった)

(同行のレッド隊長が前にいった写真!カッコイイ??)
 実は滝はあっさり終わり。長い艇なので水が落ちてるところ飛び越して着水。滝は捕まると悲惨になるが飛び越えるとあっけない。やはり長い艇はいい!みんなクリークボートを買おう!
 とかバカなこといってないで一路ゴールへ。途中、いろんな瀬があるがなんといってもパドルが岩にあたらないで漕げる!あまりに浅いところばかり漕いでたので、深く刺せるのが嬉しい。よく折れなかったものだ。この日は二人ともTY-WARP いやなかなかのものです。

 そしてゴール。4年前のH15/11/16、まだ櫛田川にきたことのなかった私はNさん、Nさん、Nくんと4人で始めてやってきた。出艇場所がわからず2時間弱ほど車で走り回ってやっとのことで出発したのがこの宮本の崩れた橋。まさかここまで漕いでつないでこようとは夢にも思わず。4年振りに見た橋はなにもかわってない。さあこれで波瀬から波留までが繋がった。伊勢湾まであと3日の行程だ!