Ali'i Drive Breeze

The Big Island
ハワイ島で体験した思い出を写真とともに綴る旅日記

サウス・ポイント<South Point>でPhoto Please!

2008年02月07日 | カウ地区

ハワイ島滞在中、日焼けしないように入念に気を使っていた妻とは違い、
まったく気にせず過ごしていた僕は、
1週間を過ぎる頃には、すっかり黒くなっていました。
「いや~、焼けたねぇ。」
妻が僕の顔を見ながらしみじみと言います。

その日は、
サウス・ポイントを目指して、コンドミニアムを出発。
車に乗り込み、
アリイ DR.からケアウホウへ抜け、キング・カメハメハⅢRD.から11号線(クアキニ HWY.)へ。
ハワイ島の西海岸をひたすら南に向かって走ります。

はじめのうちは、制限速度通りに走っていたのですが、
遠くまで見通せる直線では空いていたこともあり、気が付けば時速は90マイルをオーバー!
(危ない、危ない。ハワイ島では、スピードの出しすぎに注意。)
それでも、軽快に飛ばしたせいか、
コナの町から1時間ちょっとで70MMを通過、サウス・ポイントの標識が見えてきました。

右折して、サウス・ポイント RD.へ。
何軒かの民家の前を通り過ぎ、道の両脇の木立が途切れると、
牧草地帯が広がっていました。
牛や馬たちが、草を食んでいます。
青い空と緑の草地がどこまでも広がる、そんな長閑な景色の中を走り続けていると、
前方に林立する白い柱が見えてきました。

カマオア(Kama'oa)のWind Farm(風力発電所)です。
巨大な風車が、いくつも立ち並んでいます。
金網のフェンス前に車を停めて、写真を撮ることに。

初めて風力発電機を間近で見上げると、その大きさを実感。
ここの風車群だけで、理論上はハワイ州全土の電力をまかなえるらしい。
そして、その電力を生み出すタービン部には、MITSUBISHIの文字がありました。

しかし、見渡せば、タービン・ブレード(プロペラ)が落ちていたり、
無くなって稼動していないものもありました。

 (何かの本で読んだのですが、
  実は風力発電機には雷が落ちやすいらしい。
  ここの発電機がそうなのかは分かりませんが、
  確かに、周囲に遮るものが何も無い草原の只中で、
  一際高い塔が立っているのですから、
  嵐のときなど真っ先に雷が落ちそうです。)

 

画像をクリックすると拡大します。)

それにしても、この場所は、
タービン・ブレードが風を切るヒュンヒュンという音と、
ブ~ンというタービンの稼動音だけが大きく響いていて、
かなり不思議な雰囲気を醸し出していました。
さらに、私達夫婦以外、人の姿が一切見えないことで、
まるで異世界に迷い込んだような錯覚を覚えました。

 拡大できます。)

15分ほどこの場所にいた後、
再び車に乗り込み目的地のサウス・ポイントを目指すことに。
道路を進んでいくとセンターラインが無くなり、
車2台がすれ違うにはギリギリの道幅になってきました。
舗装路も少しずつ荒れてきます。
慎重に走っていると、
右手に2、3軒の廃屋が草地に建っているのが見えてきました。
かつて、
米軍がカリフォルニアから発射されたミサイルを追跡するための軍事施設だったらしい。


さらに道なりに走行し、
グリーン・サンズ・ビーチとの分岐点で右折すると、
ようやく念願のサウス・ポイントに到着です。

拡大できます。)

2台ほど車が停まっていたので、私たちも鮮やかな赤土の所に車を停めました。
土中の鉄分が酸化して赤くなったこの場所で車から降りると、
「風、強いよっ!」
飛ばされそうになった帽子を押さえながら妻が言いました。
海からの強烈な風が吹きぬけるここが、
サウス・ポイントことカ・ラエ(Ka Lae=岬)です。
ハワイ島最南端であると同時に、アメリカ合衆国の最南端でもあります。

拡大できます。)

豊かな漁場を抱えるこの地は、
古代ポリネシア人が移住してきた際の、
最初の定住地だったそうです。

高さ10メートル程の断崖から海面を覗き込むと、
透明度の高い海の中に、魚の群れを見ることができました。
釣り人も釣り糸を垂らしていて、
傍らには、小船を停泊させるためや魚を釣り上げるための巻き上げ機と踏み台が、
断崖の先端に取り付けられていました。

ハワイ島は、行く先々でいろんな表情を見せてくれますが、
ここもまた独特な景観と雰囲気をもっています。
それにしても、ここは風が強い!!

 拡大できます。)

あまりの風の強さに、
この一帯に生えている木々は上に伸びることが出来ず、
地を這うように横に伸びています。
それもみんな同じ方向に。

風に煽られながらも、暫し、ここで写真を撮っていると、
アメリカ人の男の子が運転する車に乗って、
20歳くらいの日本人の女の子ふたりがやって来ました。
聞こえてきた日本語は関西弁。
三人で互いに写真を取り合っているのですが、
ひとりの女の子だけハイ・テンションなのが、傍目にも分かります。
「よっぽど楽しいんだろうなぁ」などと思って見ていると、
そのテンションの高い女の子が周囲を見回したあと、不意に僕のところへ近寄ってきました。
そして、持っていたカメラを差し出しながら、こう言ったのです。
「Photo, Please!」と!

僕としてはごく普通に、
「ああ、写真撮って欲しいのね。いいですよ。」と、
笑顔でカメラを受け取ったのですが、
「ええっ?日本のかたなんですか?」と、
女の子はひどく驚いたようす。

海をバックにした3人の写真を撮ってあげた後、
「もしかして、地元の人と間違えられたのかな?」
僕が妻に言うと、
「そりゃ、日に焼けてるし、お腹も出てるんだから、そう見えるわよ。」と、
ケラケラ笑います。
ちなみに、下の写真がその時の僕の姿です。

「日本に帰ったらダイエットしなきゃね!」
「・・・・

僕は悔しいながらも、反論できずにいたのでした。
 
サウス・ポイントの景色に見惚れ、強風を体感した後、
私たちはランチを食べにコーヒー・シャックへと向かいました。



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