美夜の日記

アニメやゲームが大好き
特に美形キャラの出て来る物

『ヒイロノカケラ』  鴉取君ルート14

2014-02-25 10:12:18 | ゲーム
あと一週間もすれば『ひな祭り』
昔は『早く飾れば早くお嫁に行ける』と言うのをマジで信じてた時期もあったかな?
でも今は早く結婚したい・・・訳ではない(苦笑)
まあ時代の流れなんだろうな~

実際のところ、私の母は大学卒業後にすぐ結婚
子供も2人ぐらい産むのが普通だった時代だけど(私の周りでは一人っ子は甥だけ(笑)
今の時代は、共働きも、一人っ子も・・・普通かな?
だからだろうな『少子高齢化』で国民年金がどんどん値上がりして、年金を払っている若者は搾り取られているのが現状だ
これでは自分が貰う立場になった時・・・いったいいくらもらえることやら?
・・・話が重くなりそうなので切り替えて『ヒイロノカケラ』の続きを




『・・・暗くなってきちゃったね。灯りを点けるわ』
そう言って立ち上がった直後だった。
二度目の激しい揺れの地震に、私は身体を強張らせた
『これは普通の地震じゃない・・・。〇〇さん、外を・・・』
ふらつく身体で立ち上がろうとする鴉取君を、私はあわてて支えた
『外・・・?』
私は窓の外に視線を向けた
『街が――寒名市が・・・!』
そこには異様な光景が広がっていた
夜の寒名市は、怪しい赤いモヤのようなものに包み込まれようとしていた
いつもならネオンで輝いている夜景は、ボンヤリと不思議な色に光っていて、まるで闇の中に浮かんでいるようだった
そして化鳥のように無数に揺れ動く影も見える・・・おそらく妖化してしまったカミ
この街は今、常世の国に変わり果てようとしていた
『封印が解け始めているんですね』
『そう・・・みたい』
信じたくなかったが、直感的に彼の推測が事実だとわかる
『もし・・・僕が病院に行かずに、みんなと行動を共にしていたら・・・何とかできたかもしれなかったのに』
『そうしていたら・・・役所も封印も、天意にむざむざ渡すことにはならなかったかもしれない』

彼はうなだれ、後悔の念に満ちた声で自分を責める
『僕の勝手な行動で得たことは・・・千尋にバケモノ呼ばわりされたことだけだ・・・何の役にも立てなかった』
『――そんなことない!』
私は強く否定したけれど、彼は『もういい』と言うように首を横に振ってしまう
『僕が・・・今の事態を招いたようなものです』
『鴉取君・・・・』
『すみません。1人にしてください・・・。お願いします』
これ以上、私が傍にいれば、余計に彼の傷をえぐってしまいそうで
私は、その言葉に頷いて部屋を出るしかなかった


リビングに戻ると、みんなが私の方に目を向けてきた
私は彼が目を覚ましたことを伝えると『起きているならそろそろ事情を説明しよう』と、言うが
『・・・みんな、待って』
『どうしたんだ、〇〇』
『鴉取君、まだ混乱してるみたいで、1人にしてほしいって言ってるの』
『だから、もう少しだけ待って』

あんなに苦しんでる彼を、今はそっとしておいてあげたかった
『そんなに待てる状況じゃないことはわかって言ってるのか?』
『はい・・・。でも、休まないと彼はきっと戦えません』
『弟さんに拒絶された自分の力を、呪っているようだったから・・・』

受けた印象を正直に語った
『見通しの甘いおまえが言うからには相当ひどいようだな。仕方ない』
犬戒先輩はそう言って納得してくれるが
『あいつ、今がどんな時かわかってんのか?閉じこもってる暇なんてねぇんだぜ』
鬼崎君はそう言って批判する
狗谷先輩は説得に行こうとするが、凌さんに『やめたほうがいい』と止められる

鴉取君は、空虚な気持ちになっているのだろう
でも、彼はすべてなくしたわけじゃないと思う
そのことに気づいてほしかった――
そんな時、いきなり鳴り出した着信音に、私はあわてて携帯を取り出した
『もしもし・・・?』
『もしもし、お姉ちゃん・・・さっきはごめんなさい・・・』
『千尋くん・・・!』
『心配しないで、私なら大丈夫よ。それより無事でよかった・・・』

『駿にぃにもひどいこと言っちゃった。僕、どうしたらいんだろう・・・』
『千尋くん・・・』
自分の発言を悔いるように、彼の声音は重く沈んでいた
『ちゃんと話合えば大丈夫よ。千尋くんはどこにいるの?』
『あの後、考え直して天意から逃げ出してきたんだ。助けて・・・お姉ちゃん』
『逃げて・・・?』
だとすれば宗像さんが追っている可能性は高い
速急に対処すべきだった
『ちょっと待ってね、千尋くん。鴉取君に代わるから――』
『ダメ!』
『駿にぃにあんなこと言っちゃったから 今は、謝れないよ。だから・・・そのこともお姉ちゃんと話したくて・・・』
『僕、公園にいるから誰にも言わないで1人で迎えに来て。お願いだよ』

鴉取君のショックを考えれば『電話に出て』と言っても断られるかもしれない、千尋くんも怯えているようだった
『わかった、今行くからね』
『ありがとう、待ってるね!』
ここから公園なら、あまり時間はかからない
私は急いで部屋を出た



今回はここまで
しかし、鴉取君の落ち込みはさらに悪化してしまったような・・・
けれど、ここで『千尋くんからの電話』と急展開
でも・・・罠と言う可能性も拭えない
けれど、本当に逃げ出してきたなら彼の心境にどんな変化があったのか?
真相は次回・・・ですかね












































『ヒイロノカケラ』  鴉取君ルート13

2014-02-18 10:12:31 | ゲーム
あ~あ、せっかくの『越後湯沢の旅行』・・・キャンセルになってしまった
『雪を見る』という目的は、今年は類を見ないほどに私の住んでい所に雪が降ったから
それでも、ご馳走とお風呂・・・を堪能したいところだったんだけど
雪のため、帰りの新幹線や列車が止まってしまう危険性が高くなり・・・それでは困るのだ
その為に今回はキャンセルせざる得なくなった

雪の被害は、それだけにとどまらず食品不足まで引き起こしている
多くの車が動くこともできずに立ち往生しているニュースが何回も流れて、山梨では『孤立地帯がまだある』とか
『雪もすぎればこういうことになる』か
旅行・・・楽しみにしてたのでちょっと凹み気味です
まあ凹んでても被害がなくなるわけで無いので・・・気を取り直して『ヒイロノカケラ』の続きを



時を、少しさかのぼる――

諏訪兄弟は守護者と天意が乗り込んだ市役所を、のんきな様子で眺めていた
『ヒャ―ッハハッ!これが天意の聖戦とやらかァ』
『あいつらがここを手に入れたらよォ、典薬寮とは違って黄泉ノ門を使って何かしたがるのは間違いねーな』
『全く、オレサマたちの【本来の役目】をないがしろにしやがってよォ』

『だが、あの封印には玉依姫の効力は既にない』
恭介は、じっと市役所を睨んでいる
そこで行われていることが、見えているようだった
『天意に乗っ取られようがどうしようが事態は大して変わらない』
『ハハハハハ、だなァ?本当に必要としてんのは、あんなモンじゃなくて玉依姫――あの2人だしな!』
鉄平も市役所を眺めながら、あざけるように言った
『〇〇〇〇、天宮音端――どちらが番人として適性があるのか』
『そろそろはっきりさせてもらおうじゃねーか!ギャハハハハァーーッ!』
鉄平の笑い声が、静かな公園に響き渡った


各自自由行動はじめて
私は、まだ目を覚ます様子ない、鴉取君の看病にあたっていた
考えることはたくさんあったが、今は彼のことが心配だった
整った顔立ちの彼の眠る姿は、まるで彫像のように見える
不規則に浅い呼吸を繰り返す
あれだけの力を使ったのだから、それだけ体力を消耗するのも仕方い
病院でのことを思い出すと胸が痛くなる
すっと守ってきた千尋くんから浴びせられた言葉
【バケモノ】
大切な人に、自分の特異な力を、こうも強く否定されてしまったら・・・きっと簡単に立ち直ることは無理であろう
私も、自分の力を明かせずに苦しんでいたから・・・異能を拒絶される怖さは知っている
力を暴走させたせいか熱があるようで、私は彼の額に濡れタオルを載せる
少しでも彼が楽になるように
そして何度目かのタオルを交換した時だった
『ん・・・・』
鴉取君の瞼がゆっくりと開かれた
『鴉取君、大丈夫・・・?』
『あ・・・〇〇さん』
『よかった、目が覚めて・・・』
もしかしたら鴉取君は、このまま眠り続けてしまうのではないか・・・そんな不安もあったので、私は心から安堵していた
『ここは・・・』
まだ、ぼんやりとした様子で視線を定められずにいた
『狗谷先輩の家よ』
『覚えているかしら・・・。鴉取君は病院で倒れて、気を失ってしまって』
『迎えに来てくれた凌さんたちが、ここまで運んでくれたの』

『千尋、は・・・・』
『ごめんなさい。宗像さんと一緒に病室から出て行ってしまったの』
『そう・・・・』
ぽつりぽつりと紡がれる弱々しい言葉に胸が痛む
彼はその瞳に何も映さず、黙り込んでしまう
『鴉取君・・・?』
やがて、小さく開かれた唇からかすかな声が零れ落ちる
『僕は、バケモノなんだ・・・』
『!』
『弟の病気を治すために天意に協力してきたのに・・・千尋は、僕をバケモノと言った・・・』
『この力は、千尋にとってバケモノの力でしかなかった・・・』

心が空っぽになったように、鴉取君はボンヤリと呟く
その言葉に、私は昨夜のことを思い出していた
彼は言っていた【自分の力が怖いと思ったことはないか】と
そして自分は【今でも怖い】と言っていた
その力によって、いつか誰かを傷つけることへの恐れ
それが現実のものとなってしまった
この力を持っていたせいで、弟の心を傷つけることになってしまったのだと自分のことを責めていた
でも・・・
『鴉取君、違うわ・・・!』
『僕は・・・バケモノなんでしょうね・・・』
私は首を横に振ったけれど、彼は自虐的な声音で繰り返す
『違う!違うわ・・・鴉取君!そんなことない!』
心が欠けてしまったような、喪失感だけをたたえた彼の瞳は、今、空虚に光を失っている
『だって、あの姿も、あの光も、私は綺麗だと思ったもの』
『鴉取君の暖かい力を感じたわ。・・・とてもやさしい力だった』

彼がどれだけ否定しようが私は知っている
あの時の、私を包み込むような、暖かくやさしい風・・・あれが鴉取君の本質
『〇〇さん・・・』
『私、鴉取君が持っている力は、素晴らしい力だと思う』
『誰が何と言っても、そう思う』

誰よりも否定されたくない人に自分自身を拒絶されてしまった鴉取君の心の痛みは想像を絶するものかもしれない
でも、私は・・・彼を否定した言葉そのものが、間違ってたと思うから
『僕の・・・持っている力・・・』
『私は、あの力は――』
『人を守る力だと思うの』
『今までだって、何度も私のことを守てくれたでしょう・・・?』

鴉取君は視線を私に向け、唇がもの言いたげに震えていた
『〇〇さん。僕は、あなたを守れていたでしょうか・・・?』
確かめるような問いに私は頷き、彼に視線をあわせて微笑んだ
『鴉取君が守ってくれたから、私は今、ここにいるんだわ』
『病院でも、そう。宗像さんから守ってくれた』
『もし、鴉取君がいなかったら、どうなっていたかわからない』
『ありがとう、鴉取君・・・・』

『そう・・・ですか・・・』
彼は安堵したように息を吐いた
鴉取君の負った傷の痛みが、少しでも和らぎますように
今は、そう願うしかなかった


今回はここまでかな?
久々に諏訪兄弟が出てきましたね~
しかし、相変わらずの会話
『封印を守る』と言う役目をまっとうできればいいだけで
彼らにとっては『天意に乗っ取られようが関係ない』と言うところだろうか
けれど、そろそろjはっきりさせなければいけないようだ

鴉取君は・・・見ていてつらいですね
なんとなく『緋色』の祐一先輩を連想させてしまう
自分はバケモノで己の力に恐れを感じてる鴉取君
どうすれば彼の心を救ってあげられるのか
一刻も早く彼の復活を願いたいです




































男子フィギアスケート

2014-02-15 11:53:49 | 日記
8日に大雪が降ったが
しかしその雪も溶けきれないうちに、再び大雪が降ることになった
朝から夜中の3時まで降り続け、結局20㎝の積雪となった
でも、ここではじめて気づいたこと

夜になってもやまない雪だったが空の色が・・・
昼間は灰色に近い色が夜になると黒ではなく赤紫に変わっていた
夜ではなく、まさに昼と夜の間のような色
『雪が降ってるとこんな色になるの?』と思ったが
そんな時ふっと思い出した、ある歌の歌詩
確か雪に関連してる歌で『紫の空から降ってくる・・・』と言う歌詞が入っていた
『これなのかな紫の空って』と変な感動をしていた(笑)
しかし、そんな空を見れたのもフィギュアスケートをリアルで見る為


まさに眠時間返上で見ていました
男子フィギアスケート
唯一のが取れそうな競技だったからね(笑)
羽生結弦・・・凄かったですね~
まさにSPプログラムにいたっては101.45と言う最高記録の点数をたたき出していた
本当にノーミスの完璧と言われる演技だった
ただフリーはちょっとね
緊張していたのか転倒や手をついたり2回ほどジャンプのミスはあったけど・・・あとはほぼ完璧かな?
その後のP・チャンも何回か手をついたりしていましたから思ったほどの点は出なかった
その結果SPで高得点をただき出していたことに助けられたのか・・・初の金メダルを獲得しましたね
まさに期待を裏切らずにいてくれた、睡眠時間返上で見ていた価値がありました

2度目の積雪とバレンタイン

2014-02-14 13:24:21 | 日記
最初は雨の予報が日数がたつにつれて雪に予報が変わり始めた
そして14日、また一日雪が続くことになった

明け方の4時ごろから降り始めたらしく、朝にカーテンを開けると既に純白の世界が広がていた
部屋の隣の踊り場もまだ3分の1ほど雪が残っていたが、灰色の床に戻りはじめていた所に・・・また白き絨毯がひかれることになった
まあ、私としては嬉しいことなんですけどね
今回は『前ほどの大雪にはならない』と言うことだったけど、周りを白く染めるには十分
それに、私が住んでいるところはなぜか風も強く・・・吹雪いていた
そのまま雪は夜中の3時ごろまで降り続け20㎝の積雪になった
おかげで2月だけで3回も雪の降る事に遭遇できた(でも次の日が大変だったけど

今年のバレンタイン、11日の休日を返上してチョコ作り
今年はトリュフとフルーツチョコの詰め合わせ
三種類のトリュフとチェリーとパインをチョコレートでコーティングしたもの
その5つを袋に詰めてリボンでラッピング
私情の都合もあったので12日に配ってしまったが・・・良かったのかもしれない(笑)
それでも・・・『特別な人』の特製チョコレートケーキを作れなかった事を載せた事が、昨日のように思い出される
本当に1年と言うのは早い(苦笑)
そろそろ決めなければいけない齢かな?
『結婚しない』宣言してる友人とは違って、私は極めて普通を願っているからな
私から言えば・・『うちの家族』が理想だからな(笑)




『ヒイロノカケラ』  鴉取君ルート12

2014-02-11 10:25:40 | ゲーム
8日が豪雪だった為。まだかなりの雪が残っており、屋根の雪もなかなか消えないでいる(私としては嬉しいことなのだが
私の部屋の壁の向うの踊り場にはそれこそ雪原のミニチュアのように世界ができており、小さな山が2つ(笑)
雪の降り方が複雑だっために雪の多いところと少ないところができてしまったようだ
北側の上に日陰の踊り場・・・後2日はこの光景が楽しめそうだ
それでは雪の話はこれくらいにして『ヒイロノカケラ』の続きを



彼らの姿が消えてから、ずいぶん経った頃――
『う・・・・』
少しずつ力の暴走が治まってきた
鴉取君は全身から力が抜けたように倒れこむ
『鴉取君、大丈夫!?』
私は慌てて膝をつき、彼を抱き起した
怪我はないようだったが、顔色がひどくわるかった
その時ドアを開ける音と共に、マンションに戻っているはずの凌さんと狗谷先輩が姿を現した
『これは・・・』
『姫っ、駿!大丈夫か?』
『凌さん、狗谷先輩・・・』
『〇〇、何があったんだ?』
倒れている鴉取君と部屋の状況に驚いた彼らはそう訊ねてくるが
私は上手く答えられなくて、代わりに疑問を口にした
『どうして、ここに・・・?』
2人は身体は戦いのすさまじさを物語るように傷だらけだった
『君が病院にると言ってたから寄ってみたら――とんでもないことになってるじゃないか』
『この病室は鴉取の弟が入院してる部屋のはずだろ?彼はどこに?』

『・・・天意の宗像さんに、連れていかれてしまったの』
『天意の?ここに来てたんだ?』
そして私は先程までの出来事を2人に伝えた
『なるほど、それで暴走したということか』
『そりゃあんまりだよな。駿がブツッっといっちまう気持ちもわかるぜ』
『はい・・・・』
とのかく、このままここにいるのはまずかった
凌さんは鴉取君を抱え狗谷先輩の誘導のもとに病院から逃げ出して、無事に狗谷先輩の家に辿り着いた。

意識のない鴉取君を寝かせるために、凌さんと狗谷先輩は彼を連れて奥の部屋へと向かい
その間に私は家に残っていた、犬戒先輩・鬼崎君・孤邑君に別れた後のことを説明した
勝手な行動をしたうえに、適切な対処ができなかったこと・・・それに対して文句は言われても当然だった
本当にみんなの言う通りで、申し訳なさに、私は深く頭を下げる
とにかく千尋くんを取り戻したいところだが、何もなしに天意に突っ込んでいくわけにもいかない
『鴉取の弟をさらっていったのは、明らかにこちらに牽制のためだ。無為に攻めるのは得策じゃない』
犬戒先輩の言うことは最もだった
そこに伊勢さんが現れ、さらに情報がもたらされた
今回の件に関しては、天意のことを監視していたものの、完全に不意を突かれる形になってしまったらしい
みんなが役所に乗り込んだ直後に、封印を手に入れるために天意も襲撃してきて大混乱になってしまったようだ
天意の言う・・・『聖戦』というもの
この街で繰り広げられた2つの組織の戦争
彼らの力は圧倒的で、典薬寮は・・・ほぼ壊滅状態に追い込まれている
伊勢さんも天意と戦っていたらしいのだが、その場に北野さんが来ていることを知り、北野さんを守るためにみんな行動を共にしていたと言う
何とか抵抗していたが、北野さんが負傷してしまったことにより、1度立て直すために撤退せざる得なかったのだ
『それで、父は・・・?』
『大丈夫だ。命に別状はない』
『よかった・・・』
伊勢さんの言葉に私は無でを撫で下ろした
あの人が父親とわかったばかりで、戸惑うことも多いけれど・・・
無事でいてくれたことが、とてもうれしかった
けれど、突然そこで起きる地響き、地震だとしたらかなり大きなもの
そう思った途端に、私の頭に強い痛みが走る
脳裏に響いてくる、おびただしいほどの力の波動
これは、おそらく霊力爆発で起きたもの
みんなも感じてるらしく、頭を押さえて耐えていたが・・・伊勢さんだけは影響がないらしかったが別のことに気付いたようだった
『――どうやら天意が地下にある封印に手を出したらしいな』
『封印?何のですか・・・?』
『黄泉の封印だ。典薬寮の最深部にある。俺たちが守らなければならない最後の場だ』『これが天意の手に落ちれば、黄泉の封印が開かれ、カミの行き来も自由になる』
『人の世にどんな害を及ぼすか想像がつかない・・・』

そんなことになれば、この街だけにはとどまらず、世界のすべてが危険にさらされることになってしまう
伊勢さんは、まだ封印を守って戦っている部下のためにも、再び役所に向かおうとする
そして孤邑君と狗谷先輩に、何かあったら全員を連れてこの街から逃げるように命じて出て行ってしまった
もっと情報を得ることが出いないかとテレビをつけてみるが、日常的なニュースが流れるだけで地震の情報など出る様子もなかった
おそらく、揺れがあったのは封印が地下にある寒名市だけ?
それに寒名市の情報流出はある程度規制されている
外部の助けを待つのは、おそらく無理であった
そんな孤立した状態で、今まさに天意が封印を手に入れつつある
これからどうするべきか、ますます慎重に決めなければならなかった
狗谷先輩は全員で乗り込むことを提案するが
『つーか、その前に問題になってくんのは天意と典薬寮、どっちも敵だってことだろうが?』
『封印に突っ込んでいくのはいいがな、それを決めておかねぇと、どっちからも狙われて終わりだぜ』

確かに鬼崎くんの言う通りだった
強大な敵組織が2つもあるのだから、激戦は必至であろう
『これからのことを考えると、〇〇。・・・君をそんなところに連れていくのは忍びないよ』
『だが、こいつが来なければ封印を施すのは無理だ』
『はい・・・』
私の中に眠る玉依姫の力は封印を施すためには必要だった
『何にしろ、俺たちの立ち位置を決めてからでないと、足並みが揃わずに自滅するだろう』
【封印を守らねば】と言う思いを、みんな強くしていた
それは、私も同じだった
母が命と引き換えに施した封印を、勝手に開かせたくなかった
これ以上、天意の好きにさせるわけにもいかなかった
でも、典薬寮がどう動くかも慎重に見極めなければならない必要もある
私は、顔を上げてみんなに言う
『少し時間を置いてみない・・・?状況が大きく動いてしまったから、考えることはたくさんあるし』
『今は、一歩間違えば取り返しのつかないことになると思うの』

私の言葉に、鴉取君も意識を取り戻していない今【頭を冷やして考える必要がある】と思たのか、みんな同意してくれる
そして各自自由行動で、考えをまとめることになった


今回は、ここまでかな?
しかし、話がどんどんややっこしくなっていくような
でも、今回の黒幕は・・・宗像さんのような気がする
音端さんも利用されるのではないかな・・・『依り代』と言う形で
けれど今重要なのは、千尋くんどうやって取り返すかですね
何よりも千尋くんの真意がしりたい・・・が、それは最終決戦までに持ち越されてしまうのかな?
せめて最後は悲劇にならないことを願いたい