ミィの日記

アニメ ゲームが大好き
特に美形キャラ出てくるもの

『薄桜鬼』 原田さんルート 1章

2010-04-01 21:07:17 | ゲーム
ようやく、4月になってゲーム再開・・・原田さんルート開始。
風間さん、平助君をクリアしたけど・・・原田さんだと、また最初が違ってくる。
(私としては・・・逃げ出して土方さんに猫のように捕まえるられるのがいいんだけど
事情を話すことを選択するが、はなっから殺すこと前提で話が進められてしまう。
ここで諦める・・・を選択(私なら諦めないけど)
『もう、ひと思いに殺してください』
もちろん、本当は死にたくはない。
でも・・・
女と白状すれば、男装の理由を追及されるだろう、父様のことを伏せて説明する自信はない。
何より、下手に口走れば父様や松本先生に迷惑がかかってしまう。
原田さんが腰の刀に手をかけるが、斉藤さんがそれをとめる。
私の処分は決定知さていないと・・・。
『だな、・・・ま、こんな度胸のある女、みすみす殺してまうのはもったいないし』
『え・・・?』
どうやら、原田さんにカマをかけられていたようだ。
やはり、わかる人にはわかっていたらしい。
そして、事情を説明することに・・・。
その後は平助君ルートとほぼ同じかな?
土方さんが外出許可を出してくれるが同行しないで大人しくしていることにする。
父様を早く探したい気持ちはあったが、こんな忙しい時に、皆を煩わせたくなかった。
でも・・・少し残念なのは否めなかった。
しかし、何をすべきなのか・・・・?
ここ半年・・・皆の雑用係として過ごしていた。
掃除とか食事の準備とか、皆の邪魔にならない範囲で仕事を見つけた。
幹部の周りが中心だが、一般の隊士さんとでくわしても、日常会話ぐらい普通にできる間柄になっていた。
・・・多分、幹部の小姓と言う認識であろう。
父様を探すという目的がある以上、新選組から逃げ出すことはできなかった。
暑さのためか・・・考えがまとまらず、中庭に出る。
しかし、風のない暑い日差し避け、木の陰でイロイロ考えてしまう。
父様は、ここで何をしていたのか?
多くの、推測を頭に巡らしている時、ふいに山南さんに声をかけられる。
大阪出張で重傷を負って、左腕が使い物にならなくなってしまって以来、重箱の隅をつつくような嫌味を言うようになってしまった山南さん。
部屋でふさぎこむことも増え、、無作為に八つ当たりするようになった。
・・・それだけ、辛い思いをしているのであろう。
その夜、御用改めのために、、殆んどの隊士が屯所を出て行った後、私は山南さんに呼びだされる。
局長から屯所の守りを預かったと、非常時には指示を出すので目の届くところにいと欲しいと言うことだった。
腹痛で、寝込んでる隊士よりは、使い物になると言う山南さんの言葉は・・・酷く悲しく聞こえた。
そん中、山崎さんが現れ、会合の場所が池田屋と言う情報が入る。
山崎さんに、土方さん伝令の命を下す山南さんだが・・・私に同行するように言う。
一人で大丈夫だと山崎さんは言うが・・・伝令の途中で、他の浪士に足止めさる可能性がある。
もし敵と遭遇して、山崎さんが余計な時間をとられたら、土方さんとの合流も遅れてしまう。
自分が足止めを行って、私だけでも土方さんの部隊に合流して伝令を伝えるように。
人手が足りない今、伝令に動ける人間は山崎さんと私ぐらいだ。
そして、私は山崎さんに同行することにする。
自分にできることなら新選組の何か役に立ちたいと思いはじめていた。
けれど、長い屯所暮らしの為か身体が鈍っていたのか、全力疾走も長続きはしなかったが、息を切らせながら必死に走った。
『何があっても、この通りを走り抜けろ。・・・後ろを振り向く必要はない』
私に答える余裕はなかった。
屯所から出る時、山崎さんを信じようと既に決めていたから。
山南さんの予想どうり妨害にあうが、山崎さんは私を援護して伝令に向かわせる。
そのおかげで、私は土方さんの部隊と合流し、本命は池田屋であることを告げる。
土方さんは、すぐに各隊に指示を出し、私も単独行動は危ないということで、原田さんや斉藤さんと一緒に池田屋に向かう。
池田屋は既に戦いが始まっていて、剣のぶつかる音や人の悲鳴が聞こえてくる。
斉藤さんは正面から、私と原田さんは裏に回ったが・・・そこに、既に息絶え隊士さん一人と重傷の隊士さんが二人・・・一人一人に声かける原田さん・・・やっぱり面倒見がいい。
私には、いまだなれない光景だが・・・原田さんは何度となく見てきた光景なのだろう・・・そして、その中で何度心を痛め、どうやってその傷を耐えているのか・・・私には想像しがたいことだった。
そして、長い一夜の池田屋事件は終わる。
ここで、一章は終了。
風間さんのと平助君のルートを終了していれば・・・大きく変わるのは四章辺りかな?
それでも、変化はありますね。
二章の最初は風間さんルートと同じ始まりになりそうだ。










プラネタリウム

2010-03-27 11:30:13 | その他
室内用のプラネタリウム・・・通信販売で注文していた物がようやく届きました。
室内プラネタリウムもピンからキリまでありまして・・・。
高いものでは3万~4万はするようです。
私は、もちろん安いので済ませましたね
まあ、おもちゃ程度のものだから・・・キチンとしたプラネタリウムとは比べ物にならないけど・・・それでも星空気分はあじわえますね
昔、岡山の倉敷に済んでいた時は、天然のプラネタリウムが楽しめましたけど・・・今の、場所に引越してから、金星は毎日見えるけど・・・オリオン座さえ滅多に見えなくなりましたね。
やっぱり田舎でないと天然プラネタリウムは無理なのかな~
昔は、夜空の星を眺めるのは日課みたいなものだったから・・・でも、そのせいか?・・・日航機の墜落事故とスペースシャトルの爆発事故を前日に予知夢で見たことがあったな~
ちょっと足を伸ばせば、プラネタリウムを上映している場所もある。
今度、友人を誘って言ってみようかな

『薄桜鬼』 平助君 ルート 7章後編・終章

2010-03-21 13:30:12 | ゲーム
ときめきメモリアルGS3・・・今年発売されるらしいが・・・どうしようかな?
声優をチェックしてみましたけど・・・知ってる声優さんは多くとも・・・好きな声優さんはいませんでした
GS1なんて好きな声優さんのオンパレードだったからな・・・特に緑川さんが出ていたのが決めてかな
ヒイロノカケラもまだ手に入れてないし・・・まだ先の話だし、発売されてから検討しようかな?
前置きはこれくらいにして平助君ルートようやく終結です。
もう一度、仙台城に行ってみるものの、守りは厳重で・・・山南さんの話から、この中にはかなりの羅刹兵がいると思われた。
そこに君菊さんが現われて、城内の抜け道へと案内してくれる。
枯れ井戸に偽装した、敵に攻められた時のための抜け道らしい。
抜け道は、城内の一画の廊下に出るようになっていた。
城内は、失われた人の気配や生気の変わりにむせ返るような血の気配に満ちていた。
『平助くん・・・大丈夫?』
『平気だって。あんまりいい気分じゃねえけど、そうも言ってらんねぇし。それより--それ』
平助君の指す場所には、廊下にいくつもの羅刹兵の屍が倒れていた。
こんなことをするのは・・・一人しかいない。
屍の道に導かれるように進み、その先には・・・羅刹を狩る鬼が・・・。
風間さんは、私たちより先に潜入していた。
『さすがに城の正面から突入を計画するような、愚か極まりない真似などしていられん』
(苦笑い)
・・・て、どこから見ていたのか?
けれど、これから山南さんと対峙する上で風間さんの存在は心強かった。
十数回ふすまを開くことを繰り返し。
その果てに、豪華なふすまの前にたどり着く。
しかし、開けた瞬間、どろりと闇が溢れてきた。
薄闇に閉ざされた仙台城のなかでも、ひときわ闇の濃い広間の奥に、お千ちゃんと山南さんはいた。
あの夜と同じ、おぞましい口づけを交わしていた。
自分を真の羅刹と言う山南さん。
しかし
『・・・羅刹に真も偽もねぇよ、山南さん。あるのは血を求めて彷徨う呪われた身体一つだ』
平助君は山南さんと違うと私は言う。
けれど山南さんは、これまで発作を耐えてきたのは、平助君も少なからず血を飲んだことだろうと言う。
確かに血を飲まなければ狂ってしまう身なのかもしれない・・・でも
『オレは少なくとも、人を殺して血を吸ったりしない。・・・血を吸うんだとしても、生涯、ただ一人の血を吸うだけで充分だよ』
『・・・あんたとは、違う』
最初から、歩み寄るはずもない交渉。
風間さんすら凌ぐような殺気を放つ山南さん。
平助君が山南さんと戦っている間に、風間さんがお千ちゃんを取り返す。
しかし、そんな自体になっても山南さんの顔から笑みが消えない。
私は、危険を感じ叫ぶ。
『まさか・・・!駄目です、風間さん!お千ちゃんから離れて!』
しかし時すでに遅く、お千ちゃんの刀腹部を貫かれ、倒れ伏す風間さん。
鬼といえども、すぐ回復するわけでもない。
血の海に身を沈めつつも、怒りと屈辱に苦鳴を漏らす風間さん。
そんな彼と山南さんの間に、平助君が割り込む。
私と君菊さんは、お千ちゃんに近づき、必死に呼びかける。
『近づかないで・・・!今の私は・・・あなたたちを殺しかねない・・・!』
・・・どうすればいいのか?
『・・・おまえの好きにするといいさ』
『でも、もしおまえが殺されるようなことがあったら、オレはそいつを一生恨む。・・・オレに人を恨ませないでくれ』
最後の言葉は、祈るように聞こえた。
殺されるとしても友達を見捨てることはできない。
しかし、お千ちゃんに刺されそうになった私の前に君菊さんが飛び出す・・・。
君菊さんの捨て身の行動が、お千ちゃんを正気に戻す。
ここで、山南さんの計画は狂い始める。
もはや狂気に犯された山南さん。
『・・・生きてる人に手を出すなよ、山南さん。ここは、本当は昔死んでた奴同士で、決着つけようぜ』
そこにいる者たちを人だというのかと山南さんは言う。
『ああ・・・特にそこのそいつは、○○は、鬼であろうと無かろうと、オレの大切な人だ!』
うれしかった。
こんなときでも、か、こんなときだから、か。わからなかったが・・・。
山南さんを倒すと宣言する平助君。
『ああ・・・信じて見ててくれ。オレ、おまえがいる限り、絶対負けないから』
そして、激しい戦いが始まる。
戦いの中、山南さんの刀が平助君の胸を貫く。
黙ったまま、その姿を見据える私に不愉快そうに眉をひそめる山南さん。
頼りの藤堂君が死んだのに悲しくないのか聞いてくる。
『・・・・。私は・・・平助君を信じてますから』
私はゆっくり目を閉じる・・・私には聞こえる・・・あの時感じた平助君の鼓動が・・・。
山南さんは、私を殺そうと平助君を刀を抜こうとしたが・・・その刀は
『抜けない--!?』
前回、山南さんが平助君を打ち負かした方法を逆手にとったのだ。
羅刹の力があるが故に取れる戦法。
山南さんが振り返る瞬間、平助君の刀は火花を散らす、狙いは一つ心臓のみ。
とっさに左腕でとめようとする山南さんだが身を震わせただけで--寸分違わす、心臓を貫いた。
『平助くん!無茶しすぎだよ』
私は、駆け寄って、平助君の身体を強く抱きしめた。
『いてててて・・・!さっきまで刀刺さったままだったんだから、力入れないでくれよ』
あれだけ心配させたんだから、これくらいの報復は許されると思う。
忌避していた羅刹の力に頼るとは・・・山南さんにとって平助君が羅刹の力を使った作戦を取るなど思っていなかったようだ。
『別に忌避なんかしてなかったさ。人でも、羅刹でも、鬼でも・・・・。こいつを守る為なら何だって使う』
人の心を操りながら、自分の心は操ることができずに最後を迎える山南さん。
全員無事に生還を果たす。
けれど、平助君の寿命については、何一つ解決していなかった。
『・・・きっと何とかなるさ。おまえが隣りにいてくれるなら、オレが山南さんみたいに狂うことはないだろうし』
『・・・万一オレが狂っても。誰か退治してくれるって。そこの風間なんて、ここぞとばかり勇んで殺しに来るだろうしさ』
『・・・御面だな。そんな面倒な真似ができるか』
呆れた顔を浮かべ、風間さんは私のほうに向き直り、独り言のように呟いた。
『・・・鋼道が変若水の改良に用いたのは、おまえの--雪村家の故郷の水だそうだ』
・・・えっ?
『その水、その土地ならば、羅刹にも、なんらかの効果があるということだろうな』
『風間さん・・・それ、私たちのために・・・?』
『違う。貴様のような輩は、二度と都に出てくるなという意思表示だ。せいぜい田舎で一生を終えるといいさ』
『羅刹だが見逃してやるだって。はっきり言えばいいのに・・・素直じゃないね』
お千ちゃんが呆れた感じで言う。(ナイスなツッコミだな)
その場を去っていく風間さんの背に、平助君は大きな声を上げる。
『おい、風間ー!』
『・・・何だ。まだ何かあるのか。用件ならさっさと言え』
『おまえ最後までその態度・・・まぁいいや。一度しか言わないからよく聞けよ。・・・さっきの話、教えてくれて感謝する』
『・・・ありがとな』
『・・・悪いがよく聞こえなかった。もう一度言え』
何か向こうで喧嘩を始めそうな男二人。
その光景に、微笑ましくなって、女三人はクスクスと笑う。
これからどうするか君菊さんに聞かれるが・・・決まっている。
平助君を連れて自分の故郷へいくつもりだった。
終章
白河に戻った私たちは、土方さんに、私の故郷を目指すことを告げる。
元々、公式には死亡者扱いの平助君の離隊は、あっさり受理される。
・・・土方さんも止めようとはせず、黙って見送ってくれた。
できるなら新選組の皆と、もっと一緒に居たかったが・・・今の私の居場所は平助君の隣りだから後悔はない。
山南さんの事件をきっかけに仙台藩は瓦解し中心となっていた藩を失って、同盟は役目をなさなくなった。
世間は新政府の発足に沸き歴史の影に埋もれていった人たちは、見向きもされず、時は流れる。
でも・・・世間がどうであろうと、ひっそり隠れ住む私たちには、あまり影響はない。
--この地は、時間がゆっくり流れている。
無茶をした平助君の身体も、この地の風土が少しずつよい影響を与えてくれているようだ。
平助君の発作の回数は減り、いつの間にか昼に起きて夜に練れる生活を送れるまでになっていた。
・・・でも、やっぱり眠いのか、時々、木陰でお昼寝しちゃう事もあるけれど。
お昼寝している彼の頭を膝にそっと載せてあげるのが、私の日課。
ついでに気持ちよくて、そのまま私まで眠ってしまうのも日課。
そよ風の中、私は夢を見る。
近藤さんと土方さんが先頭に立って、沖田さんと斉藤さんがその後を追って、永倉さんと原田さんが笑っていて、他にも皆いっぱいいて。
そして--夢の続きみたいな笑顔が目を開けた私の瞳に飛び込んできた。
『・・・私、眠っちゃてた?』
『ああ、あんまりよく寝てたからさ、しばらく寝顔でもながめてようかなって』
普段なら慌てて髪を直す所だが、今は何となくそんな気になれず、平助君の膝の上で頭をごろごろさせながら、そっと呟いた。
『昔の夢を見ていたの。近藤さんがいて、土方さんがいて、皆がいて--』
『・・・オレは傍にいた?』
『・・・ん・・・どうだったかわからない。最初はいたような気がするけど、途中から離れてしまったような気がする』
私が差し出した手を彼は握り締めてくれる。
私の手が、彼の手に収まる。
『大丈夫、俺はおまえのそばにいるよ』
『日が落ちても、月が昇っても』
『いつか別れる日が来ても、それでも俺はおまえの傍に居続けるから』
これで、平助君ルート終了。
最後のスチルの平助君の笑顔・・・素敵だった
安らぎに満ちた・・・というのかな?
納得できるENDに『ほっ』・・・バッドENDは残していても『よかった』と思えるENDだったから
これから、ちょっと仕事が立て込んじゃうから・・・原田さんは4月回るようだ。
桜も開花
近くのお寺は素晴らしい桜の木のトンネルがあるし・・・少し歩くと河の両側に、長い桜並木があるので、私の周辺は花見には事欠かない
この前、公園で伐採されていた桜の枝をもらって、大きめの花瓶に入れていたが・・・その桜も、墨染めの桜のような、白い桜の花を咲かせ始めた。
まさに『薄桜鬼』の季節(笑)
4月からアニメもはじまる・・・今から楽しみです

『薄桜鬼』 平助君 ルート 7章前編

2010-03-19 20:22:09 | ゲーム
後は、この章と終章で平助君ルート攻略だ(バッドENDはあと回しだけど)
3月中に平助君を攻略して(3月末に・・・ちょっと仕事がたてこんでるから)
4月から原田さんに入るつもりです。
それでは、平助君7章前編。
仙台に入ったものの、町は凍りついたように静まり返っていた。
昼日中にも関わらず、道を歩く人も数えるほど。
見つかりたくない私たちにとっては都合はいいが・・・これが東北随一の都とうたわれた伊達家の納める地の町とは思えない。
--魔窟
夜になり、そんな単語が浮かぶような町の状況。
既に、この町は山南さんの手で、羅刹兵の統括下に置かれているようだった。
血に酔えば、迷いなく人を襲って血をすする。
羅刹を恐れ、怯えたように戸を閉めきり、人間という人間が消えてしまったかのような町。
山南さんの言う、羅刹の国とは・・・こんな国だろうか。
まだ山南さんを言葉で止められるかも--そんな気持ちも、この町を見ていると、そんなの無理だと嘲笑われてる気がする。
こそこそ隠れないで進めるのは助かっていたが、途中で羅刹兵に見つかってしまう。
四方八方から集まってきて一旦退こうと羅刹兵を斬り倒し、平助君が私を連れて走り出す。しかし、突然起こる発作。
刀に滴る血が呼び水となっていくみたいに、平助君に苦痛の表情が浮かぶ。
いざとなれば平助君の代わりに戦う気でいたが、目に飛び込んできた、空き家らしき一軒の建物。
『平助君、あそこに入ろう!』
飛び込んで扉を閉めると同時に、平助君は糸が切れたように座り込んでしまう。
扉の隙間から外を見ると、私たちを見失った羅刹兵が平助君に倒された仲間のほうに向かうのが見えた。
向かった先で何が起きてるのか、あまり想像したくなかったが・・・これで、しばらくは大丈夫・・・?
呼吸を整える間もなく、私は--小太刀に手首を押し付けて、一気に横に引く。
『平助君・・・』
もう言葉などいらなかった。
何年も前からそうしていたかのように、私は彼に血を供して--彼は私の血を吸う。
『・・・ありがとな』
『・・・お礼なんていいよ』
私は彼に血を与えるために、平助君についてきたのだ。
彼の役に立ってると思うだけで、傷の痛みも甘美な色を帯びる気がする。
『私の血でよければ、いくらでも捧げるから。平助君が望む限り・・・何度でも。いつまでも』
『また・・・』
『・・・うん・・・?』
『また、おまえに助けられちゃったか・・・。・・・ありがとな』
『・・・助けられたなんて、そんな大げさなことしてないよ。私は、こうすることぐらいしかできないし・・・』
『いや、オレは助けられてばっかりだよ。きっと、羅刹になる前から、ずっとさ--』
私の隣りに腰をかけて、遠い目を見せる平助君。
『--オレさ、ずっと考えてたんだよね。血に狂う化け物になった俺は、どう生きるべきなのかって』
『化け物なんて、そんなことない--』
『・・・いいんだよ。呪われた身でも化け物でも、この命、この身体、おまえのために使えるのなら悪くないと思ってるから』
『オレは、羅刹。この身は確かに、さっきまで斬り伏せた敵と同じものなんだ。あいつらと違うのはたった一つだけ』
・・・ひとつ?
首を傾げる私を見つめ、平助君は穏やかに笑ってみせる。
『--おまえがいるかいないかだけだ』
・・・その笑顔は、卑怯すぎる。
優しすぎて、まぶしすぎて、卑怯だ。
『平助君・・・そんな言い方されると・・・私、あなたに私が必要だって思っちゃうよ・・・?』
『・・・ああ。羅刹が、血を吸わなきゃ、生きられないのと同じ。オレは、おまえといなきゃ--』
『生きられない--』
『この気持ちは、決して譲らない。譲れない。どんなことがあってもオレはおまえを守りきる』
『だから・・・この先も一緒にいてくれないか』
なんて言葉は不便なのか。
好きと言う言葉をいくつ連ねても、この思いに追いついてくれない。
言葉では足りない思いを形にしたくて、お互いの唇を重ねた。
彼は私を求めてくれて、私は彼のためだけに在る。
・・・今この瞬間、それが全てだった。
甘く噛むような口づけが、平助君を好きだと伝えてくれる。
唇をなぞるような口づけが、平助君と一緒にいたいと告げてくれる。
背に回された彼の腕の震えが・・・彼の不安を教えてくれる。
『・・・いいよ、もっと強く抱きしめてくれて。・・・ううん、もっと強く抱きしめて。私はここにいる。一緒にいるから・・・』
すがるように、平助君の手に力が入る。
いつ血に狂うか、いつ身体が崩れるか、わからない。
・・・平助君も怖くないはずない。
でもそれは、私も同じだった。
私たちは、きっと一人じゃ、この先の未来に進めない。
私が怖がって先に進めないときには、平助君に手を引いて欲しい。
平助君が怖がって先に進めないときは、私が手を引いてあげる。
羅刹兵の目を掻い潜って、私たちは仙台城の城門近くの木陰に身を隠していた。
『あ、あの・・・平助君?もしかして正面から入るつもりなの・・・?』
『・・・あのなぁ。オレが何にも考えてなさそうに聞こえる言い方はよくない。こう見えても、ちゃんと考えてるよ』
『そ、そう?それならいいんだけど・・・』
『つーわけで正面から行こう。だってさ、山南さんの性格からして裏の方が警備厳しそうな気がすんだろ?』
・・・それはどうかと思うが・・・さっき一件以来、平助君に以前のような雰囲気が戻ってきた気がした。
裏をかくのが得意な山南さんなら正攻法が正解かもしれないというが・・・。
侵入の手立てを考えてくれている君菊さんと合流するほうが良いように思えた。
その時、聞こえる足音。
君菊さんでも風間さんでもない・・・私たちが一番予想していなかった人物。
山南 敬助
山南さんの微笑は、服を洋装に改めても昔と変わらなかった。
そう・・・もう隠そうともしない、全身を覆う血の気配を除けば・・・。
平助君一人ではなく、二人できたことは山南さんにとっては予想外だったようだ。
『こいつは、オレのかたわらにいてもらわなきゃならない女性なんでね』
今は9割方山南さんの手に落ちた仙台城。
平助君ひとりできたところを勧誘するつもりだったのだろうが・・・私を守ると決めた平助君がそんな誘いにのるわけもなかった。
もう言葉で説得できる状態でないことを悟る。
そして、元同じ隊にいた、平助君と山南さん・・・羅刹同士の戦いが始まる。
『--大丈夫だ。○○。オレがついている。おまえに指一本触れさせやしないって』
『・・・うん、信じてる・・・!』
平助君の言葉が、すごく心強かった。
そんな中--城門のあたりが、にわかに騒がしくなる。
城内から出てきた羅刹兵が、誰かを探すかのように、駆け回っている。
『・・・やれやれ。また姫が駄々をこねてますか・・・仕方がありません』
山南さんは苦い顔して、私たちから一歩離れる。
今の自分には、私たちより優先すべき事があると言って撤退してしまう。
何があったのかは、わからないが・・・山南さんの言葉を察するに。お千ちゃんは無事のようだ。
けれど、今の山南さんはかなりヤバく・・・放置しとくわけにはいかなかった。
これで、前編終了。
しかし、鬼の方も必ずしも敵と限らないようだ。(風間さんも協力してくれるみたいだし)
今回の敵は、元新選組・・・山南敬助
後は、後編と終章・・・納得できるENDが迎えられるといいな







『薄桜鬼』 平助君ルート 6章後編

2010-03-17 22:49:53 | ゲーム
『薄桜鬼』のアニメTVKは4月3日24:30。
東京MXは4月6日26:00。
どちらも見ることはできるのだが・・・26:00はちょっときついかな
一応TVKで見るつもりだが・・・『見逃しても後日があるから安心』・・・て(笑)
TVだと、特定のキャラとにはならないんだよね。
コルダも『大円団』見たいな終わりかたしてたし・・・アンジェリークは『女王』になるのが最初の目的だから良いとして。
『遙か』の方も特定はないからな。
気に入ったキャラがいいると・・・どうしてもね
まあ、見られるだけよしとしなければ。
それでは、平助君ルート6章後編。
部屋を出て行った平助君を慌てて追おうするが『少し一人にしてやれ』と土方さんに止められてしまう。
土方さんも、辛いのであろう、表情に苦渋が滲んでいた。
本隊から人数を割けないのは事実だし、名簿上で死んだことになっている、新選組でただ一人の羅刹である平助君しか動かせないのだ。
それに、一人で山南さんをどうにかできそうなのは平助君だけ。
それが、土方さんが考えた、最良の選択であろう。
でも一人で・・・
一人で仙台に向かって・・・
一人であの発作に耐えて
一人で戦って--
そう思った時、私の口は勝手に動いていた。
『なら・・・私も行かせてください。私だってお千ちゃんを助けたいんです・・・平助君を助けたいんです』
そう、この件は、私も無関係ではない。
測るような、鬼の副長の視線が向けられる。
けれど、長い息を吐いて、根負けしたのは土方さんのほうだった。
『・・・元々おまえを拘束していたのは、変若水の研究をしていた、鋼道さんを探すためだったからな・・・』
何もかも今更になってしまった以上、私を留めておく理由もない。
『じゃあ私、平助君についていってもいいんですか・・・?』
『ああ・・・今まで悪かったな。おまえは、自由だ』
鬼の副長らしくない台詞に、思わず笑ってしまう。
台詞もそうだが、土方さんには珍しく的外れなことを言っていた。
『私は・・・もうずっと不自由だなんて思ってませんでした』
『最初は、閉じ込められていたけど・・・私はそれから自分の意志で、新選組の皆と歩んできたんですけら』
そう、ここにいるのは自分の意志。
『・・・言うようになったじゃねえか』
『新選組に毒されたかもしれないです』
近藤さんが亡くなって以来、久々に見る土方さんの笑い顔。
立ち上がり襖に手をかける私の背に、土方さんが静かに告げる。
『・・・平助を頼む』
平助君は、あてがわれた自室にいたが、壁にもたれかかるように、胸を押さえ、顔を歪めて--白髪で・・・また発作がおきていた。
私は--平助君がこうなった時のためにも、ついていくと決めたのだ。
迷うこともなかった。
小太刀で肌に刻まれる傷も、平助君の苦しみを和らげるためなら痛みなんてありはしない。
『平助君、私の血を・・・!』
『けど・・・』
血の滴る私の手首から目をそらすように、ためらう平助君・・・でも
『血を吸って・・・!ここで倒れたら何にもならないよ・・・!』
『・・・そう、だな・・・。オレはまだ死ねない。せめて--』
『ごめんな・・・○○』
血を舐めるたびに平助君の顔から苦痛が和らぐのがわかった。
今、私は、この人の役に立っててることを実感していた。
不謹慎かも知れないが、平助君が苦しんでいるとき、私が少しでも役に立てるとうれしいと思う。
けれど、発作が治まったと同時に平助君が口にしたのは謝罪の言葉だった。
『ごめんな、○○、でも・・・傍にいてくれて助かった』
『・・・役に立てたかわからないけど・・・、また同じことがあったら、私を頼って。・・・私も、仙台に行くことにしたから』
この先も私がこういう形で、平助君の役に立てるなら何処へでもついていく。
・・・でも、私の微笑みを受け取って、平助君がつむいだ言葉は
『--駄目だ。○○。おまえは残れ』
私と・・・逆だった。
『もう一度言っとく。・・・残れ』
聞き間違えさえ許されない言葉の壁。
その瞬間に溢れてきたのは、悲しみとも怒りともつかない感情だった。
『なんで・・・!?私に残れっていうなら・・・、残るべきなのは、むしろ平助君のほうだよ!』
『だって、今もあんなに苦しんで!・・・もし山南さんと戦うことになって、羅刹の力を使うことになったら・・・!』
『なったら?・・・灰になって崩れて消える?そんなの今更だろ!オレが羅刹になって、どれだけ力を振るったと思ってるんだよ!』
『オレはもう・・・。いつ灰になって消えても、おかしくないんだ・・・』
羅刹の寿命の不安が・・・ずっと顔の下に見え隠れしていたものが、今、言葉となって溢れてくるようだった。
平助君の表情には、諦めが浮かんでいる。
『・・・山南さんはオレが何とかする。本当なら油小路で死んでたオレにとっちゃ、今ここにいること自体が夢みたなもんなんだ』
『・・・どうせ死者なら・・・。せめて山南さんを道連れに、この世から消えてやるさ・・・』
『本気で・・・本気で言ってるの・・・?』
『・・・ああ。どうせ灰になって死ぬんだ。何もせず灰になって死ぬよりは、まだ戦って果てたほうがましだ・・・!』(ここで、頭の中で何かが『ブッツン』と切れた音がしましたね)
その瞬間、私は右手を一閃させて、平助君を引っ叩いていた。
こみ上げてくる涙が喉詰まらせる。
『平助君は、まだ生きてるのに・・・』(もう、ここから泣き出し訴えてましたね)
『それなのに、生きてるのを諦めて死ぬほうを選んじゃうくらい--』
『皆と一緒に生きてきたこの世には、価値がないって言うの?』
『戦って果てたほうがマシだなんて・・・。そんなの、ひどすぎるよ』
平助君の苦しみの深さがどれほどものか、私にはわからない・・・わかるはずもない。
けれど・・・
それでも、そんな悲しい言葉は、言ってほしくなかった。
『私は・・・』
『私はこんなに、平助君を失いたくないと願っているのに!』
どうしても言ってほしくなかった。
『・・・○○・・・おまえ・・・・』
『私は・・・諦めたくない・・・』
必死に訴える。
『平助君と一緒に生きる方法を、何とか死なずに済む方法を、絶対見つけたいの・・・!』
『方法を探す時間なんてないかもしれないんだ。おまえは・・・本人が諦めてるのに、どうしようっていうんだよ・・・』
『探しに行こうとしたって、この脚が、今すぐ崩れるかの知れないんだぞ』
『だったら、私が支えるよ・・・』
『・・・手が届きそうになったって、この腕は、今すぐに崩れるかもしれないんだぞ・・・・!?』
『だったら、代わりに私が手を伸ばすよ・・・!』
・・・私、笑えてるだろうか?
自分でもよくわからなくなってしまった表情で、平助君を見つめていた。
長い時間を経て、平助君が浮かべた表情は、前と変わらない、私の大好きだった、優しい笑顔だった。
『オレはさ・・・言われていきなり前向きになれるほどガキじゃない。正直。羅刹を救う方法があるなんて信じられない』
『けど・・・方法があるって信じてるおまえを。信じることはできると思う。いつ死ぬかわからない身だけどさ・・・』
平助君の指が私の涙を拭ってくれる。
そして、さっき私が口に出せなかった言葉を微笑みと共に紡いでくれる。
『おまえのために、もう少し生きてみるよ』
そして、白河城下を発った私と平助君の前に、会津藩と仙台藩の境に位置する夜の森が広がっていた。
山南さんが今の仙台藩にどれだけの影響力を持っているかわからないが、仙台藩に入れば、そこはもう、彼の手の中。
できるだけ人目に付かないように、ここまで来たが
『何故貴様らがここにいる』
いきなり目の前に現れる風間さん。
風間さんも洋装に身を包んでいたが、出会った瞬間、視線をぶつけあう二人。
『あ、あの・・・平助君も落ち着いて。風間さんだって別に、私たちをどうこうしに来たわけじゃないでしょ?』
彼の言葉の端から察するに、私たちと同じように仙台藩の状況を知ってここに来たようだ。
だとすると・・・目的は同じ?
私たちにとって、ここで風間さんと争っても、よいことは一つもないし・・・風間さんにとっても、それは同じことみたいで刀を抜く自体になっていないのが救いだった。
それでも、この二人・・・やはり犬猿の仲のようだ。
けれど、目を離した数秒で、お互いが刀を抜く。
止めようとする私だったが、お互いを斬り殺さんとばかりの勢いで薙ぎ払った一閃と同時に、二人の背後に血煙が上がった。
共に、互いの背後に忍び寄っていた人影を斬り倒し刀を納めた。
ここで、君菊さんが現れる。
そして彼女から、仙台藩の情報を教えてもらう。
山南さんは、そうやら藩主に取り入り、自分の血を与え忠実な羅刹兵を着実に増やしているようだ。
お千ちゃんは、必死に羅刹の血に抗い続けているために、仙台城のどこかに幽閉されていると言う。
拳を握り締めるのは君菊さんだけではなく、風間さんも同じだった。
どちらにしろ、急ぐにこしたことはない。
君菊さんは城に侵入する方法を探ってくると・・・後で合流することにして別れた。
何をするにしても、まず仙台の市内にはいらないと。
これからどうするかと考えていると、それを無視するように、風間さんは森の中に歩を進める。
『風間さん、一人で行くんですか・・・?それなら、私たちと一緒に向かうほうが・・・』
『馬鹿も休み休み言え。今は目的が同じ故、反発する理由がないだけだ。馴れ合うつもりはない』
肩を落とす私に。風間さんは面倒くさそうに肩をすくめる。
『・・・一つ忠告しておいてやる。何か事を起こしたいならば、おまえたちもさっさと行動したほうがいい』
風間さんは、既に天霧さんを使って作戦を立てていたようだ。
意外と用意周到。
そして用を終えたとばかりに森の中に消えていく。
ため息をつきながら、平助君は自分の髪をかき混ぜる。
『ったく、敵に回したら厄介だけど、敵でなくても厄介な奴だよな、あいつは・・・』
『でも、今は心強いよ』
そして、風間さんの後追う様に、私たちはり出した。
ここで6章終了。
仙台藩で何が起きるのか、お千ちゃんの救出、山南さんとの対決と、平助君の運命。
今度は新選組視点で見れるのかな?
よっし、あと一息頑張ろう










『薄桜鬼』 平助君 ルート 6章前編

2010-03-14 17:38:25 | ゲーム
平助君ルートは全部で7章と終章だけだから・・・あと一息かな?
しかし、誰を選ぶかによって章の数が変わる・・・土方さんなんて長いからな(笑)
原田さんは、羅刹にならないみたいだから・・・最後の最後まで分岐点がない見たいだし・・・。
まあ、平助君の分岐点の4章でキチンと保存してあるからバッドEND後で・・・と思ってる
それでは平助君ルート6章前半。
近藤さん率いた甲陽鎮撫隊は、土方さんの予想通り。甲府城の戦いで敗戦の憂き目にあった。
銃を用いた敵の強さを知り、敗戦を知り・・・それでもなお、頑なに自分の考えを曲げようとしない近藤さん。
そんな局長に、ついに・・・永倉さんと原田さんが、新選組に背を向けてしまった。
一体いつから皆の道がわかれてしまったのか?
もう、私と親しかった幹部の人は半分も残っていなかった。
それからすぐに、新政府軍が江戸まで広がり、私たちも江戸を追われ、北に向かうことになる。
永倉さんと原田さんが去り、沖田さんがいなく、井上さんと山崎さんが亡くなって・・・。
北に向かう途中、私たちは新政府軍に囲まれて近藤さんは捕縛されしまう。
土方さんは切腹しようとする近藤さんに、まだ生き延びる望みはあると投降を勧める。
投降した近藤さんが注目を集めてくれた為、私たちは無事に逃げ延びたが・・・投降した近藤さんは、土方さんたちの助命嘆願も叶えられず、間もなく処刑されてしまう。
多くの仲間と局長を失っても、土方さんを新局長とした新選組は北への歩みを止めなかった。
それは、意地か、何か残したかったのか、なくしてしまった仲間への手向けなのか・・・わからないが。(全部かもしれない)
新選組は、傷ついた身体を引き摺るように北へ向かっていた。
しかし、北へ向かうのは、私には願ってもないことだった。
私と平助君が一番気にしている、山南さんとお千ちゃんの行方。
北へ向かう道程で、幾度となく辻斬りの噂を聞く。
・・・時には、殺された遺体に出会うことさえあった。
着実に山南さんの跡を辿っている証拠であったが・・・決してうれしいことではなかった。
山南さんが、何を考え、何をしようとしているのか・・・血に彩られた山南さんの跡を追って、私たちは会津に入った。
会津藩といえば、かつて京都守護職だった松平容保公が藩主を務める東北有数の藩で、今の新選組にとって数少ない、味方と呼んでも差し支えない存在だった。
会津に身を寄せ、松平容保公の下で転戦を続ける事になった新選組が会津の白河城下に取った宿の一室--
今夜、そこには戸惑いのような声が響いていた。
『--なあ、この服、変じゃねぇ?なんかぴったりして窮屈なんだけどさ』
・・・一瞬、目の前に現れた人が、誰だかわからなかった。
私の知っている人の声なのに、雰囲気なのに、その外見は驚くほど変わっていた。
ここにきて、平助君だけではない新選組の隊士は、皆、服を洋装に改めた。
銃を使うにもそのほうがい良いと言うことらしいが。
けれど・・・長かった髪をばっさり切ってしまった平助君の髪が、私的には不意打ちで・・・ちょっと見惚れてしまっていた。
ここから、土方さんが私たちを呼びつけた用件が告げられる。
渡されたのは一枚の書状の写しだった。
内容は、仙台藩は会津藩を含む周辺諸藩と奥羽列藩同盟と言う同盟を結んでいる。
この内容としては、幕府側の私たちにとっては、むしろうれしいぐらいの話であった。
けれど、問題は最後の部分に書かれていた『仙台藩藩士--山南敬介』と。
私たちの知る中で・・・その書状と同じ名義を持つ人は、ただ一人。
お千ちゃんを連れ去り、羅刹の国を築くと告げた人。
山南さんが何をしたのかはわからないが、今や藩士まがいのことまで真似ができるような立場立っているらしい。
『羅刹も山南さんも、俺らの出した不始末が。・・・俺らの手で止めなきゃならん』
お千ちゃんを助けることにもつながる、私も賛成する案だったが・・・。
今、新選組は会津の庇護下にいる状態で、会津藩の命令に背いて勝手な行動はできない。
新選組がこぞって仙台に入ったりすれば会津と仙台の間に亀裂が生じかねない。
それに、土方さんも、先日脚を怪我して、前線の指揮を斉藤さんが代行してやっているような状況だった。
こんな状況で山南さんを止められるのは・・・・
土方さんが・・・何故平助君を指名したかがわかった。
『山南さんもオレもとっくに死んでた存在。だから死人は死人、羅刹は羅刹同士でつぶしてこいってことか・・・』
『平助君、そんな言い方しなくても・・・』
今のように平助君に自嘲じみた表情が増えたのは、いつからだったか?
羅刹の力が命を削る存在と聞かされ、山南さんの一件があったあたりからではないだろうか。
羅刹の話が出るたび、凄く怖い顔を見せるようになっていた。
見ているだかしかできない私には凄く辛いことだった。
しかし、土方さんが平助君に山南さんを止める任務を与えることは変わらない事実。
その任務を受け『準備をしてくる』部屋を出て行ってしまうう平助君。
ここで前半終了。
ちょっと、私情が続き中途半端な感じになってしまったが・・・まとめるのがちょっと難しくて
早めに『後編』書けるよう努力しますので、ご了承ください
6章が終われば次は、クライマックスかな・・・どんな最終章になるか楽しみです










『薄桜鬼』 平助君ルート 5章後編

2010-03-12 18:53:05 | ゲーム
久々に晴れて今がチャンスとばかりにシーツと布団のカバーを洗って、布団をベランダに・・・。
これで暫くはフカフカで寝れるかな
来週は友人とカラオケに行く約束もしてるし・・・喉にも気おつけないと。
でも、どうやっても98点以上取れないんだよね
それでは、山南さんの疑惑が深まった所で、平助君ルート5章後編へ。
数日後。
新選組の名で新政府軍を刺激しないよう、甲陽鎮撫隊を名乗り、甲府城周辺を治めよ。
幕府から、そう命令が下され、久しぶりに近藤さんが屯所に戻ってきた。
人目があるために待機を命じられた羅刹隊以外、殆んどの隊士を連れての遠征。
でも、最近は戦いのたびに大事な人たちがいなくなるようで・・・私は不安を隠せずに居た。
鎮撫隊の出発の前日に、私と平助君は土方さんに呼び出される。
『近藤さんには悪いが・・・今回は恐らく負け戦だ』
『ま、負け戦って・・・戦う前から、そんなこと言っちゃていいんですか・・・!?』
でも、土方さんが根拠もなしに、こんなことを言うはずがない。
近藤さんは、伏見の負け戦を経験していない。
銃が強くとも、接近戦に持ち込めば勝機はあると考えているようだが・・・銃はそんなに生易しいものではない。
近藤さんの、時には無茶と思える勇気が、皆を引っ張てくれていたのは確かだが・・・今回ばかりは相手が悪い。
伏見の戦いを思い出すと、今でも身体が震える。
負けるとわかってるなら、やめるべきだと私は言うが。
『近藤さんが勝てそうになからで引く人じゃねぇて、おまえらもわかってんだろ?今回、俺は被害を減らすことに努めるから』
土方さんは、留守番の私たちに敗戦後の再起の下準備を託す。
平助君はともかく、私が土方さんから直接託されるなど滅多にない。
それだけ、土方さんが新選組を立て直そうと必死に頑張ってるということだ。
そんな中、江戸市中の辻斬りの話が出る。
しかし、その現状は酷い物だったらしい。
老若男女を問わず無差別に襲われているらしいが・・・同じような殺し方する人が・・・。
似ているらしいのだ・・・羅刹隊の手口と・・・死体を徹底的に破壊する惨殺と呼ぶ相応しい殺し方。
でも、今回やられているのは浪士ではない。
だが、最悪の事態を考えて土方さんは平助君に山南さんの見張りと、ついでに私のお守りをしとけと。
(・・・私って一体?)
そして、私と平助君は土方さんに言われた通り、松本先生の協力を得て武器の調達相談を終えて帰路についていた。
土方さんの前準備のおかげで、調達も滞りなく進んでいた。
心配していた、もう片方の山南さんの動きも・・・今の所は大人しくしているようだった。
土方さん思い過ごしだったと思い始めた頃のこと。
普段通りに屯所に入ろうとする私を平助君が押しとどめる。
『・・・?どうしたの、平助君?』
『・・・しっ。静かに』
屯所がもぬけの殻だと私たちが気づくのに--さして時間はかからなかった。
慌てて外に飛び出して、人通りのない江戸を駆け回った。
『くそっ・・・あれほど土方さんが、山南さんに気をつけろっていてたのに!』
しかし、任された仕事もある・・・平助君が四六時中張り付いているのは不可能だ。
山南さんと、羅刹隊勢揃いで、何の為に留守にしているのか・・・おおかた予想はつく。
最悪の状態にならないように祈る私の耳に薄絹を裂くような悲鳴が響いく。
私の目に飛び込んできたのは・・・刀を持った男が二人。
その足下に血溜まりと年端も行かない少女が倒れていた。
辻斬りとも思わしき男たちが動くよりも早く、平助君の刀が彼らをなぎ払う。
しかし、相手が人間だったら動けなくなる所だが・・・見る間に切られた足の傷が再生していく・・・やはり羅刹。
そして再生した羅刹隊士は、平助君に飛びかかろうとするが、私が平助君に追いつく前に辻斬りの隊士の胴体に一文字の赤い線が走った。
吹き上がる血飛沫の向こうに立っていたのは、風間さんだった。
私は、倒れていた少女を抱き起こすが・・・既に少女の息はなく、そっと目をとじてあげてから風間さんに視線を移す。
『風間さんは・・・。何でこんなところにいるんですか・・・?』
『それはこちらの台詞だ。・・・余計な仕事を増やしてくれるな新選組。町中にまがい物」を放つなど、一体何のつもりだ』
彼の口振りでは、私たちが指示したと思っているらしい。
平助君は一瞬、言うべきか言わざるべきか迷っていたが・・・ここで風間さんを敵に回しても仕方ないと思ったのか、事情を話す。
『・・・違ぇよ。こいつらを動かしてんのは、羅刹隊を束ねてるんだ。どうも局長たちの留守に勝手な行動をしているらしい』
『呆れたな。所詮は田舎者の集まり、まともに隊士の手綱も取れんのか?』
言葉に詰まってしまうけど、言い返せない。
『・・・おい。その、まがい物を集めて悦に入っている、お山の大将とやらがいそうな場所を言え』
(・・・今現在・・・その人を探してるんだけど・・・・)
『・・・何のつもりだよ。まさか、手伝うとか言い出すんじゃねぇよな?』
『貴様らの尻拭いをする気はないが、元を断たねば、俺も今回のように、薩摩に延々と辻斬り退治を命じられかねん』
・・・つまり、命じられたわけだったんだ・・・
『それに何より・・・、こいつらのようなまがい物の跳梁を許すほど俺は寛大ではない』
平助君は複雑だろうが協力してくれると言うことで、風間さんと三人で町中を回ることになる。
でも、それ以降、辻斬り・・・いや、羅刹隊士の姿は見つからなかった。
回り回って私たちが屯所についた時、なぜか山南さんとお千ちゃんが居た。
『・・・何故だ?何故鬼の姫が、まがい物と一緒にいる・・・?』
・・・ひょっとして、お千ちゃんは、私に会いに着てくれたのだろうか・・・?
なにを話してるのかわからないが、言い争ってるようだった。
そう思いながら私たちが屯所に入った瞬間--山南さんがお千ちゃんを抱き寄せた。
そして--
お千ちゃんは、山南さんに口付けられる。
・・・単純な甘い雰囲気でないことは、お千ちゃんの驚愕と苦痛に歪んだ瞳が、私に教えてくれた--。
お千ちゃんが、その場に膝をつき、顔が離れて、二人の唇の間を、赤い糸が引く。
・・・あれは・・・血・・・?
お千ちゃんは、山南さんの血によって羅刹にされてしまう。
『私はもはやただの羅刹ではありません。人の善悪に捕らわれずに血を求め続けた結果、進化した存在--選ばれた羅刹なんですよ!』
自分に酔ったように語る山南さんの瞳は、これまでにない愉悦と狂気に踊っていた。
山南さんは、お千ちゃんに北の地に築く羅刹の国の盟主になってもらうと。
鬼が羅刹の血に屈したとしらしめるために。
『・・・戯言は・・・』
『・・・戯言はそこまでか・・・?』
圧し殺すような声が、空気を凍らせ、響き渡る。
『まがい物が・・・まがい物ごときが・・・純血の鬼を手にかけた、だと・・・!?』
風間さんが、文字通り鬼気迫る勢いで拳を握り締めている。
『まがい物ごときが!貴様の五体、この手で引き裂いて、三千世界にさらしてくれる!』
しかし、無数の羅刹隊に行く手を阻まれ、お千ちゃんを連れ去られ、山南さんに逃げられてしまう。
平助君は肩を落とし、風間さんは、これだけの数の羅刹を斬っても怒り冷めやらぬように壁を殴りつける。
山南さんは、なにをするつもりなのか
お千ちゃんは、どうなってしまうのか
今の私には・・・彼女の無事を祈るしかできなかった。
これで、5章終了・・・予想外の展開
山南さんが、何か企んでいるのはわかっていましたけど・・・まさか、お千ちゃんが羅刹にされてしまうとは
彼女を助けたいと大もう気持ちは・・・主人公と一緒ですね。
いつも、助けて、励ましてくれた友達を見捨てるなんて絶対できない!
こんな決意を胸に6章へ突入です



























『薄桜鬼』 平助君 ルート 5章前編

2010-03-11 19:16:24 | ゲーム
毎日温度差が激しく、火曜日の夜には、ここでも雪が降る始末。
早く、温かい春着てほしいところですね
このところ来客が続いて、落ち着いてゲームができない日が続いていますが・・・何とか平助君ルート5章前半。
新選組は江戸で旗本邸を屯所として借り受けることになった。
ここの所、主だった隊士は頻繁に屯所を空けていた。
土方さんは、回復していない近藤さんの代理として幕府の重臣と連日話し合いを続けている。
沖田さんは病状の悪化により、少し前から新選組を離れている。
原田さんや永倉さんにいたっては、何かをまぎらわすように吉原で遊んでいるようだ。
羅刹の人たちだけが屯所に押し込められ外出もままならない状態が続いていた。
今のとこ、大人しく山南さんの指示に従っているようだが・・・それが逆に、私の不安をかりたてていた。
そんなある日、山南さんが私のもとを訪れ江戸にある私の家を案内して欲しいと言う。
私の家なら羅刹に関する資料が見つかるかもしれないと。
確かに、父様が羅刹の研究をしていたなら可能性はある。
けれど、悪いと思いつつも、彼の誘いとなると身構えてしまう自分がいる。
山南さんの真意はわからないけど、最近様子が可笑しい・・・。
行くのは賛成でも、二人でだけで行くのは怖い。
言いよどんでいる私に、突然現れた平助君が助け舟を出してくれる。
平助君同行で私の家に行く事になる。
背を叩く平助君の手が、とても心強かった。
久々に訪れた自宅は、昔と変わらぬ外観で私を迎えてくれた。
診療所に入るとつい父様のことを思い出してしまう。
今どこにいるのか?
穏やかな父様の笑顔を思い出しつい涙ぐんでしまう。
そんな時、扉が開き、お千ちゃんが姿を現す。
いつも、神出鬼没だ。
でも、確かに森の別れ際に、次は江戸でと言っていた・・・つまり新選組が江戸で引き上げることを既に読んでいたのかな?
平助君は森で、山南さんは不動村屯所・・・一度は、お千とゃんと対面はしてる。
用と言うか伝える事があると言う。
けれど、その前にと・・・急に私に頭を下げた。
『先日の森での一件で、あなたを貶めるような発言をしたこと、ここで謝っておきます。・・・ごめんね』
しかし、あれは私を助けようとして言ってくれた事で・・・確かに、他の鬼の女はみたいなことは言っていたけど、気にしてないどころか、あの一件に関しては感謝すらしていたのに、謝られては恐縮してしまう。
むしろ私は、あんな約束をしてしまったお千ちゃんの方が心配だった。
けれど、それは鬼の一族にとって悪い話ではないと言う。
鬼の数は少なく、女鬼は更に少ない。
女鬼には子孫を残す義務がある。
血の濃い姫である彼女なら尚更であろう。
『風間は確かに鬼の血が濃い家柄だし、血筋的には、申し分は無いの』
この時代、意にそぐわない政略結婚などありふれていても、好きでもない相手・・・仕方ないと納得するには、胸を痛めずにいられなかった。
『もし私のために悲しんでくれるなら、勤めに縛られた私のぶんも、好きな人と結ばれて幸せになって』
『鬼でも。人でも。ううん、それ以外でも。一番あなたの好きな人と、ね』
お千ちゃんの視線は私を通り越して平助君に向けられた。
『ありがとう』と言うべきか『ごめん』と言うべきか迷っていると。
『ここからが、本題だ』と、お千ちゃんは言う。
君菊さんに調べてもらった羅刹の話。
平助君と山南さんの顔が引き締まる。
旧幕府で進められた『羅刹計画』
変若水は、私の国の鬼とは、似て非なる存在、フランスか伝わった西洋の鬼の血だと言う。
外国にも鬼のような存在はいても、日本の鬼とは別もの。
傷の再生能力や強い力は日本の鬼と同じだが、太陽が辛くなったり、吸血衝動の類は、日本の鬼にはない。
(これって、吸血鬼かな?・・・血を吸う鬼だものね)
しかし、人間を鬼に変える代償はそれだけではないと。
血に酔うこと、陽に弱くなること以外に羅刹と化ものは、鬼に近い再生能力を得ても、元が人間では鬼の力に耐えられず、再生するたび、力を振るうたびに命を削ることになる。
そして、力を使い切った羅刹は、例外なく灰になって消えてしまうと。
寿命を縮めない為にも、羅刹の力は使うべきではないと。
要するに、お千ちゃんは忠告に来たのだ。
これから、このことについてもう少し調べてみて、用事があったら、お邪魔すると言うことで、お千ちゃんに今の所在を教えて別れる。
資料は見つからなかったが、それ以上の情報をえることをできたが・・・内容は衝撃的なものだった。
振るえば振るうほど死に近づく羅刹の力。
落ち込む私に、平助君は元気を出すように言う。
『平助君は・・・怖くないの・・・?』
そりゃまあ、少しは。でもさ、この力で助かってきた部分もあるわけだしさ。今更文句を言うのも筋違いだし』
力を使わなければ、もっと生きられると言うが。
それは、平助君が一番信じていない言葉だと思う。
このまま戦いが激しくなれば、平助君は羅刹として戦わざる得ない。
近い将来、灰となって崩れ去る・・・。
そんなの・・・・絶対にいやだ・・・。
『平助君、無理しないで・・・』
『・・・無理なんて、別に・・・』
『してるよ!今の平助君の笑顔は、見てるのが辛いよ・・・』
平助君の眼は、戸惑いと不安に揺れていた。
死は、突然訪れるより、わかっているほうが怖い。
『私にはなにもできないけど、それでも、辛いときは辛いって私に言って欲しい・・・。私の前で、無理はして欲しくないの』
その言葉に、平助君は笑う。
『ありがとな、○○。でも、無理するなって約束は・・・、きっと聞けないと思う』
『オレ、見栄っぱりだからさ、無理でも強がりでも、やっぱ惚--おまえの前だと格好つけたくなるんだよ』
『それに、おまえに何かあた時は、オレ絶対無理したくなるから。うん、やっぱり約束できねぇや』
・・・こんな時ですら、格好つけて、この人は・・・
『・・・馬鹿だよね、平助君は』
『へへ。かもな。あとさ・・・おまえが何もできないなんて、そんなことないって』
『オレ、おまえが傍にいてくれるだけで充分うれしいから・・・。もう一度言うけど、ありがとな』
たとえ強がりでも、この人は、私のために笑ってくれる。
それが、平助君らしさなのだ。
外に出ると、二月らしい冷たい風が吹きつける。
でも、春も近い・・・もうすぐ次の春が来る。
享年の春は、御陵衛士の話が出ていた時だった。
・・・本当に、たった一年で大きく変わったことを実感してしまう。
その時、平助君は思った疑問を口にする。
お千ちゃんの言っていた、羅刹は力を使い切れば灰になると言っていたが・・・山南さんの身体はまったく異常が見られない。
山南さんが羅刹になったのは平助君より、三年ぐらい前だった筈。
それから幾度となく戦いに出ているのに、山南さんは灰になるどころか、最近は衝動に苦しんでいる気配もない。
そんな時、平助君が突然苦しみだす。
吸血衝動の発作(まさに噂をすれば、だ)
私は迷わず、手首に小太刀を滑らせ、平助君に血を与える。
平助君が楽になるなら、私の血ぐらい、いくらでも・・・・。
血を飲んでぼやけていた平助君の焦点が戻ってくる。
『あ、オレ、また・・・ごめんな、○○』
『・・・大丈夫だよ。傷は治るし、私で、平助君の苦しみが和らげるなら、何度でも大丈夫だから・・・』
『・・・馬鹿。治っても、痛いもんは痛いんだろ』
それでも、私が平助君の役に立てる数少ないことの一つだから。
口には出さずに、私は微笑んだ。
ここで、前編終了。
山南さんの疑惑は高まる一方・・・
恋愛対象に入ってなくてよかったと言うとかろかな・・・いや、入っていてもパスしたかも(笑)
でも、友人は『山南さんはともかく、山崎さん入れて欲しかった』と言っていたな~。
山崎さんは、私も嫌いじゃないけれど・・・これはしょうがないですよね。
よっし、後編・・・どう変わるのか。
続き頑張ろう









『薄桜鬼』 平助君 ルート 4章後編

2010-03-07 16:00:32 | ゲーム
連日、天気のよくない日が続くと・・・気分もめいってしまう
明日は、少し日差しがあるようだが火・水とまた天気が崩れるようだ。
いい加減に、布団を干したいから快晴になってほしいのだが・・・思いどうりには行きませんね。
降ってほしいときに降らないで、降らないでほしいときに降るもの・・・天気って理不尽だ
天気の話はここまでにして平助君ルート4章後編です。
新政府軍に見つからないように森の中を進むことに決める。
四方が木に囲まれた檻の中、前に立って道を開いてくれる平助君。
伏見の戦いで、私の血を与えた平助君は、それ以来は吸血衝動に襲われることもなく過ごしていたが。
でも、いつ発作が起きとも限らない・・・それだけが心配だった。
そんな、考えをめぐらしている時・・・平助君が話はじめた。
『油小路で死にかけた時さ、息が苦しくて、傷口がずきずきしてさ、目の前が暗くて--』
『幻滅するかもしれないけど、オレ、大儀のためにまだ死ねない・・・みたいな理由じゃなくて、ただ、死ぬのが怖くて変若水に手を伸ばした』
私は、静かに平助君の話に耳を傾ける。
『でも、そこで羅刹になってまで、生き延びたのに・・・今また、羅刹にならなきゃよかったと思ってる』
『なんなんだろうな--オレ--』
平助君は笑うが・・・こんな悲しい笑は初めてで・・・心の奥がズキンと、鳴った気がする。
『自分で決めて伊東さんについていった時だって、皆と一緒の時のほうが楽しかったって・・・、後になってやっぱり後悔してたんだ』
『自分で決めた道なのに、いつも後悔して、迷って、やめてくなって・・・。こんなんばっかりだ・・・俺、最低だ』
でも・・・後悔してるのは平助君だけではない。
『平助君だけじゃない・・・。私だって、皆だって、よく迷ったり後悔してるよ』
後悔しないで生きてる人間なんていないと思う。
そっと平助君の手に自分の手をそえる、彼は身を震わせ逃げようとする。
けれど、私はその手を押し留め言葉を紡ぐ。
『一日に十回ぐらい嫌なことがあったり、たくさん、たくさん後悔しても、自分のこと、嫌いになったりする時もある--』
普通の人より冷たい手を握る。
今度は平助君は逃げようとしなかった。
『--そんな時でも、私は一日一回くらい、少しうれしいことがあれば生きていけるって思う。・・・きっと皆、そうして生きてるんだよ』
『・・・私は、うれしかったよ。羅刹でもなんでも、平助君が生きていてくれて』
・・・これは、私のわがままだ。
でも、羅刹でも何でもよかった・・・ただ、平助君に死んでほしくなかっただけ・・・。
『私、すごくわがままだよね』
そう言って、今できる精一杯の笑顔を作る。
『・・・ああ、わがままだよ、おまえはさ。・・・だから代わりに、オレのわがままも一つ聞いてくれ』
『・・・傍にいてほしい。おまえが傍にいてくれると、オレ、すげーうれしいから』
『いいの・・・?私、今も、平助君が悩んだり、苦しんだりしてるのに、何もしてあげられないんだよ・・・?』
『何もって・・・おまえ、それ本気で言ってんの?だとしたら、鈍いにも程があるって』
笑いながら、その場を立つ平助君。
『ありがとな、○○。きっと・・・、おまえがいなかったら俺はとっくに狂ってるよ』
平助君の手が、私に差し伸べられる。
さっき私が触れた手が、今度は平助君から差し伸ばされたことに、うれしさを感じながらその手を取る。
そして、再び大阪城に向かおうとするが、そこで敵兵に見つかってしまう。
必死に手をつなぎながら森の中を走って逃げる。
引き離したと思った矢先に立ち塞がる者。
風間さんと天霧さん。
何故、彼らがこんな所にいるのか?
追っ手としては一番会いたくない人。
『前門の虎 後門の狼』と言うのはこういうことを言うのか?
『そろそろ幕府との戦争も佳境を迎えたからな。俺の目が届かぬところで、まかり間違って、おまえにしなれては困る。なにせ--』
いつ平助君が、私を守れず逃げ出すか、くたばるか知れたものではないと言う。
『・・・ふざけんな・・・!オレはこいつを置いて逃げたり、こいつを残して倒れたりしねぇよ!してたまるか!』
そう叫んで、平助君の手が刀に伸びる。
しかし、さすがに鬼・・・力は絶大だ。
しかし、今や羅刹となった平助君は簡単に倒されはしない。
『今まで、迷って後悔しての繰り返しだった、オレだけどな・・・』
『たとえ身を羅刹と化しても、おまえを守りたい・・・その気持ちだけは、迷いも後悔もない。・・・そう思いたいんだ』
しかし、今や、平助君は刀を支えに、やっと立っている状態だった。
そんな時・・・一陣の風が吹く。
『まがい物まがい物って・・・そう呼ぶ相手に、ムキになるほうもどうかと思うけど』
凛とした声と共に、お千ちゃんと君菊さんが姿を現す。
風間さん以上に、ここに居るはずない人に、私は思わす目を瞬かせてしまう。
お千ちゃんは平助君に、よく頑張ったと言って、満足そうな微笑みを見せる。
お千ちゃんは、八瀬の姫、鈴鹿御前の末裔。
話の筋から、お千ちゃんが風間さんと同格・・・いや、それ以上の鬼の血筋であることが伝わる。
しかし、お千ちゃんの次の言葉は衝撃的なものであった。
鬼の子がほしいなら自分が産んであげるから、私のことは諦めろと言う。
妻になる気も、風間家に入るつもりもないが・・・単純に契約だと言う・・・鬼と言う種を存続させる為の・・・。
自分の血を引く子となれば鬼の正統、我が子に勝る者は現れないと。
しばらくの駆け引きの後、薩摩が幕府打倒がなれば、お千ちゃんを迎えに行くと言う話で決着がついてしまう。
風間さんたちが去ってしまうと、今までの凛々しいお千ちゃんと雰囲気が打って変わったように、ふんわりと微笑む。
先ほどまでの差に平助君も目を白黒させていた。
助けてくれたことにお礼を言うが、二人以外の新政府軍が近づていると言うことで、積もる話は後にして、今度は江戸でと言って別れる。
この先の、淀城を抜ければ障害なくたどり着けるはずだと。
そして、大阪城には散り散りになっていた新選組が着いていた。
しかし、再会を喜ぶ間もなく、戦況を不利と見た各藩の裏切りが続出して、将軍が江戸を撤退したことを受けて、新選組も江戸に撤退を告げられていた。
江戸に引き上げる事になるが・・・そこに井上さんと山崎さんの姿はなかった。
二人を含め・・・今回の激戦でも何人の犠牲者が出たのか。
不安な気持ちをだきながら、新選組は江戸へ移動することになる。
これで、4章終了。
しかし、何か京に行ってから引越しのオンパレード(笑)
本当に転々と居住区が変わって・・・でも、進むに連れて部屋の装飾がゴージャスになっていく気が(笑)
でも、次の舞台は江戸・・・こんな形で故郷に帰ることになるとは。
この先はどうなるのか・・・ちょっと不安です
















『薄桜鬼』 平助君 ルート 4章前編

2010-03-05 10:31:58 | ゲーム
3ヶ月に一回の定期検査も終わったし・・・これから3ヶ月は落ち着いできるかな?
と言う訳で平助君ルート4章前編です。
王政復古の号令が下され、将軍や幕府が地位を失い始めたことで、京の都は大きく揺れうごいていた。
薩摩を中心に幕府に敵対していた藩が京に集う。
追われるように旧幕府側の人たちは都から次々に姿を消す。
新選組も例外ではなかった。
大阪城にいる将軍を守る楯となって京にいる薩長軍の警戒。
そんな理由から新選組は、大阪から京を繫ぐ伏見街道の要所、伏見奉行所の警護を命じれれていた。
『・・・私たち・・・これから、どうなっちゃうんだろう・・・』
答えてくれる人はいなくとも言わずにいれない気分だった。
薩長は勢いを増し、いつ戦になってもおかしくない現状。
耳を澄ませば戦いの足音が聞こえてくるようだった。
そんな時、本当に足音がする。
『よっ、おはようさん。・・・って。なに鳩が豆鉄砲食らった見たいな顔してるんだよ』
足音の主は平助君・・・し、心臓に悪い。
『う、ううん、何でもない。それより平助君、おはようってーー今起きたとこ?』
『ああ、ついさっき。・・・ま、確かにおはようって時間でもないか』
『・・・不思議だよなあ。日の出前に眠たくなって、日が暮れると目が覚めるのってさ』
二ヶ月たっても、変わらない笑顔を見せる平助君。
しかし、完全に昼夜逆転してしまっている。
日中眠ってることが多い為に、顔を合わす時間が減ったのは寂しい。
けれど、身体のほうは今はなにごともなく・・・平助君の存在を知る幹部の人たちは前と変わらず接してくれていた。
表向きは死んだことになっている平助君。
彼が死んでしまったと思って悲しんでる人も多かった。
せめて、自分の隊の人たちには自分が生きてることを伝えたいと言う・・・それは叶わないけど。
自分が死んだら、父様や家族ぐらいは悲しんでくれるだろうか?
そんな考えが浮かぶ。
『・・・きっと、平助君の家族も心配してるよ』
ふっとついて出た言葉。
ここで初めて平助君の家族や出生を知る。
彼は親を探せない立場の為、父様を探せる私が羨ましかったと言う。
伊勢に藤堂藩と呼ばれる藩があって平助君はそこの出身。
父親のことは知らないが藩の名を冠するような身分の人で、多分自分は隠し子ではないかと。
自分を探さないことを条件に・・・親らしき人から毎月生活費が送られてくる。
諦めたような表情をしている平助君。
『何しろオレ、たぶん間違いで産まれた子だもんな』
『だからさ、俺が死んでも別に悲しむ親はいねえんだ。悲しむどころか、向こうにとっちゃ都合いいだけだと思う』
そんなことは絶対にないと思った。
平助君の親が、いい人なのか、悪い人なのか・・・そんなこと私にはわからない。
でも・・・平助君の親なら、きっといい人だと思う。
家の事情により、平助君をそばに置くことができなくても・・・きっと平助君を大事に思ってたんじゃないかと。
でなければ毎月、仕送りなどするわけがない。
お金なんかじゃ代わりにはならなくても、平助君に幸せになってほしいから、お金を送るしかなかったんじゃないかと思った。
そんな中、新しい年を迎え、大阪と京を結ぶ街道の一つで京を目指していた旧幕府と、そこに立ちはだかる薩摩軍との睨み合い。
二者の間で開かれた戦端は、新選組の陣の伏見街道まで飛び火していた。
奉行所の高台に陣を張り、打ち込まれた大砲を皮切りに薩摩軍と刃を交えることになる。
砲弾や銃弾の雨あられ。
大筒や鉄砲の弾がひっきりなしに飛んでくる。
剣の腕は敵より上でも近づけなければ意味はない。
皆、この奉行所を守るのが精一杯の状況。
闇に乗じて、敵陣営に乗り込むしか方法がなくなる。
この時、近藤さんは去年の暮れに狙撃で大怪我を負い。
沖田さんも病気のため大阪城の松本先生に見てもらっているが・・・戦いに出れる身体ではない。
無傷の羅刹隊を使うしかなくなるが・・・平助君の様子が可笑しかった。
『平助君、どうかしたの・・・?』
私のこの言葉に、今更ながら自分が羅刹の一員だったと思ったと。
そして夜襲の準備に入ろうとした時、砲撃の音が・・・敵に先手を打たれる。
既に奉行所は薩摩軍に取り囲まれていた。
平助君を守りに置き、他の人たちは薩摩の軍を押し返そうとする。
平助君は私を背に庇う。
『離れんなよ!オレの後ろから絶対にはみ出んな!』
そして・・・もうやめて、と叫びたくなるような戦いがはじまる。
血と銃弾の雨。
剣林弾雨と言うのは、こう言う状況を言うのだろう。
戦いが始まってからずっと私を庇ってくれる平助君。
既に銃弾と刃にさらされて無数の傷を覆っていたが
『・・・俺はもう人間じゃないんだ、そんな程度じゃ死ねねぇんだよ・・・』
・・・溢れる血も、滲む血も流れる端から止まっていく。
そして、一瞬平助君の髪が白く変わる。
彼の変化が、だんだんと見て取れ始める。
今の平助君の笑顔は・・・そう、血に酔っている羅刹のものだった。
『平助君!・・・もう充分だよ!一旦下がろう!?』
『・・・何言ってんだよ。まだいるだろ・・・?次の敵・・・』
『次の血が・・・!』
『!!』
間違いなかった。
白い髪、血に飢えた瞳・・・血に酔った羅刹そのもの。
その場にいる最後の敵を切り捨てる。
私は、平助君が動きを止めたところで抱きついた。
私は馬鹿だ・・・羅刹がどれだけ不完全で、どれだけ危険な存在か、身をもって知っていたのに、心のどこかで、平助君なら大丈夫だと思い込もうとしていた。
本当は、もっと早く止めるべきだったのだ。
『もういいんだよ・・・。もう敵はいないから・・・、次の敵なんていないから・・・!』
平助君の髪の色が戻り、刀を持っていた手がダラリと垂れ下がる。
1歩2歩私から離れ・・・約束を破ってしまった子供みたいに泣きそうな顔で
『オレ、もう駄目かもしれない・・・』
『どんどん人間じゃなくなっていく自分が怖い。血が欲しくて・・・気が狂いそうだ・・・』
まるで助けを求めるように、話す平助君。
『平助君・・・大丈夫だよ、落ち着いて。平助君は、ちゃんと人間だから・・・!』
『だけど!もう、今のオレは・・・!黄昏が夜明けに見える!月が太陽に見える!人のーー血を浴びるのが気持ちいいんだよ!』
それでいいと、本能のままに人の血を口にすれば、それで乾きがうるおうと山南さんは言う。
血を飲まなければ永らえない身。
それを飲まないと言うことは、飢えて死ねといっているようなものだ。
羅刹でない私には平助君の苦しみがわからないと山南さんは言う。
けれど、私の背を支えるように、悔しさを止めてくれる声がする。
『悪いけど山南さん・・・こいつはオレのことを、よくわかってくれてるよ・・・。たぶん、山南さんよりずっと、さ』
『平助君・・・』
『・・・安心しろよ。俺は血なんて飲まない。そんなの、人間のすることじゃないだろ・・・?』
そう言う平助君に、血がどうしても嫌ならと・・・ある薬を渡される。
松本先生が作ってくれた、血を求める発作を抑えてくれる薬。
けれど、それも薬も、その場しのぎでしかない。
羅刹の苦しみは血を口にするまで続く。
再び平助君の髪が白くなり、眼が赤く染まる。
迷ってる暇はなかった。
私に平助君の苦しみはわからないと山南さんは言っていた。
でも・・・私が共有できない苦しみに、平助君を一人耐えさせるよりも一時しのぎの薬の頼るより・・・。
私が、自身の力でしてあげられることは、これしかなかった。
『さっき血は飲まないって言ってたけど・・・。平助君・・・ごめんね』
私は小太刀の刃を、己の腕に走らせた。
『お・・・おまえ、なにやってんだよ!?』
山南さんが前に言っていたこと。
私の鬼の血は羅刹の発作を抑えることができるかもしれないと言う事。
『そ、それは俺も聞いたけど・・・!本当かどうかわからないし、そんなこと・・・おまえにさせられるわけないだろ!』
『・・・苦しむ平助君の姿を、これ以上見たくないんだよ・・・』
平助君が人の血を求めなければ生きられないなら、他の誰でもなく、私の血を捧げたかった。
私は、血の流れる腕を差し出した。
『お願い・・・。守られてばかりだから私も役に立ちたいの・・・』
平助君は悩みながらも頷く。
『・・・申し訳なくて、素直に喜べないけどさ・・・』
『ありがとな、○○・・・』
ーー結局、善戦の甲斐もなく、伏見奉行所は火を放たれ、私たちは奉行所を後に撤退するのが精一杯だった。
敵の目をくらますためにバラバラに逃げたせいで、私が一緒に逃げられたのは平助君一人。
集結場所は・・・たぶん大阪城。
私は、平助君と一緒に大阪城を目指す。
ここで前半終了。
これから、平助君と二人っきりの行動か・・・う~楽しみ
でも、ここまで来れば平助君ルート大丈夫だろう。
よっし、続き頑張ろう