15/07/2006
【今日の写真:セストロレツクの砂浜から眺めるフィンランド湾。ペテルブルク方面。】
今日は昨日までの暑さが一段落し、涼しいというか、ぬるいというか、どうも中途半端な気温。夕方から海へ出かけてみた。
サミット初日の今日、彼女と待ち合わせたモスクワ駅の正面には、G8各国の国旗が飾られていた。日本好きの彼女は日本の国旗、私はもちろんロシアの国旗の前でそれぞれ記念撮影をし、メトロでフィンランド駅へ向かう。
フィンランド駅を17時5分に出発した近郊電車は、ヴィバルクやフィンランドへ向かう通りと並行する線路を走る。ペテルブルク郊外の海へまだ行ったことがない私は、どこで降りるかなど全く考えず全て彼女任せだったが、実は彼女もあまり電車で海へ行ったことがないらしく、よく分からないという。珍しくフィンランド駅の窓口で時刻表を売っていたので、きっぷと一緒に買ったその時刻表を見ながらどこで降りるか考えてもらう。
近郊電車の停車時間は非常に短い。日本の通勤電車よりも短いのでタイミングを逃すと乗り降りできなくなる。
「次で降りよう。」
「ここ?降りるなら早くしないと!」
「やっぱり次にしよう。」
といった会話が数回。
結局降りたのはフィンランド駅から1時間ちょっとのセストロレツク”Сестрорецк”という駅。
駅から海まで歩くと結構距離があるように思えたが、20~30分ほどで緑の木々に囲まれた遊歩道が開けて、突然ぱっと目の前にフィンランド湾が現れた。
このままダッシュで海に飛び込めれば良かったのだが、風が強くて泳ぐには寒く、泳ぐ気Maxだった私も諦めざるを得なかった。それ以前に、そもそもここで本当に泳げるのかという疑問がわいてきた。というのも、海の水があまりきれいではないように見えたから。水に手を入れてなめてみると、全然しょっぱくない。彼女は「これは海じゃなくてフィンランド湾。」と言うのだが、湾も海の一部。フィンランド湾とバルト海の間に堰があるわけでもないのに、しょっぱくないというのは驚きだった。波も海らしくなく、まるで湖。
砂浜を散策したり、流木に腰を下ろして心地よい海風にあたったり、のんびりとした時間を過ごす。海岸線は緩やかなカーブを描き、海に向かって右の方に陸地がせりだしてくる。彼女が「あれはゼレノゴルスクかな?その向こうはフィンランド。」というその方角にはホテルのような建物がいくつかあり、ハンググライダーをしている人達も見えた。
海から駅へ向かう途中の道には、別荘と見られる建物がたくさんあった。一戸建ての別荘群の中には、塀に囲まれた立派なものも。それを見て、「あ、ロシアでみんなダーチャ(別荘)を持ちたがるわけが分かった。ロシアの都会では集合住宅が普通だからでしょう?」と私が言うと、「それだけじゃなくて、空気がきれいで緑が多いから。」と彼女がつけ加えた。確かに、このような郊外に別荘を持って休日にのんびりできれば、都会で働くエネルギーを充電できそうである。
初めて来た郊外の町セストロレツクは静かできれいで素敵な所だったが、素敵な思い出だけでは終わらなかった。
電車に乗る前、トイレへ行きたくなり、駅で尋ねるがなんと駅にはトイレがないという。もちろん駅の周りには小さな売店や軽食の店などがたくさんあるのだが、ここでは日本と違って客にトイレを貸してくれない。トイレに行きたくなったのは私だけではなく、二人であちこち探し回る。が、別荘群の中に公衆トイレがあるわけがなく、トイレ探しは断念してペテルブルクまで我慢することに。
そんなわけで、私はこの町をこう名付けた。”город в котором нет туалетов”(トイレのない町)。彼女もこれには賛成のようだった。フィンランド駅の地図の駅名表示の下に、こう大書しておいた方が良さそうである。
トイレ探しのために列車を1本見送ったこともあり、メトロの駅がある最寄りの駅に到着したのは22時過ぎ。それでもまだ十分明るいのが嬉しかった。
【今日の写真:セストロレツクの砂浜から眺めるフィンランド湾。ペテルブルク方面。】
今日は昨日までの暑さが一段落し、涼しいというか、ぬるいというか、どうも中途半端な気温。夕方から海へ出かけてみた。
サミット初日の今日、彼女と待ち合わせたモスクワ駅の正面には、G8各国の国旗が飾られていた。日本好きの彼女は日本の国旗、私はもちろんロシアの国旗の前でそれぞれ記念撮影をし、メトロでフィンランド駅へ向かう。
フィンランド駅を17時5分に出発した近郊電車は、ヴィバルクやフィンランドへ向かう通りと並行する線路を走る。ペテルブルク郊外の海へまだ行ったことがない私は、どこで降りるかなど全く考えず全て彼女任せだったが、実は彼女もあまり電車で海へ行ったことがないらしく、よく分からないという。珍しくフィンランド駅の窓口で時刻表を売っていたので、きっぷと一緒に買ったその時刻表を見ながらどこで降りるか考えてもらう。
近郊電車の停車時間は非常に短い。日本の通勤電車よりも短いのでタイミングを逃すと乗り降りできなくなる。
「次で降りよう。」
「ここ?降りるなら早くしないと!」
「やっぱり次にしよう。」
といった会話が数回。
結局降りたのはフィンランド駅から1時間ちょっとのセストロレツク”Сестрорецк”という駅。
駅から海まで歩くと結構距離があるように思えたが、20~30分ほどで緑の木々に囲まれた遊歩道が開けて、突然ぱっと目の前にフィンランド湾が現れた。
このままダッシュで海に飛び込めれば良かったのだが、風が強くて泳ぐには寒く、泳ぐ気Maxだった私も諦めざるを得なかった。それ以前に、そもそもここで本当に泳げるのかという疑問がわいてきた。というのも、海の水があまりきれいではないように見えたから。水に手を入れてなめてみると、全然しょっぱくない。彼女は「これは海じゃなくてフィンランド湾。」と言うのだが、湾も海の一部。フィンランド湾とバルト海の間に堰があるわけでもないのに、しょっぱくないというのは驚きだった。波も海らしくなく、まるで湖。
砂浜を散策したり、流木に腰を下ろして心地よい海風にあたったり、のんびりとした時間を過ごす。海岸線は緩やかなカーブを描き、海に向かって右の方に陸地がせりだしてくる。彼女が「あれはゼレノゴルスクかな?その向こうはフィンランド。」というその方角にはホテルのような建物がいくつかあり、ハンググライダーをしている人達も見えた。
海から駅へ向かう途中の道には、別荘と見られる建物がたくさんあった。一戸建ての別荘群の中には、塀に囲まれた立派なものも。それを見て、「あ、ロシアでみんなダーチャ(別荘)を持ちたがるわけが分かった。ロシアの都会では集合住宅が普通だからでしょう?」と私が言うと、「それだけじゃなくて、空気がきれいで緑が多いから。」と彼女がつけ加えた。確かに、このような郊外に別荘を持って休日にのんびりできれば、都会で働くエネルギーを充電できそうである。
初めて来た郊外の町セストロレツクは静かできれいで素敵な所だったが、素敵な思い出だけでは終わらなかった。
電車に乗る前、トイレへ行きたくなり、駅で尋ねるがなんと駅にはトイレがないという。もちろん駅の周りには小さな売店や軽食の店などがたくさんあるのだが、ここでは日本と違って客にトイレを貸してくれない。トイレに行きたくなったのは私だけではなく、二人であちこち探し回る。が、別荘群の中に公衆トイレがあるわけがなく、トイレ探しは断念してペテルブルクまで我慢することに。
そんなわけで、私はこの町をこう名付けた。”город в котором нет туалетов”(トイレのない町)。彼女もこれには賛成のようだった。フィンランド駅の地図の駅名表示の下に、こう大書しておいた方が良さそうである。
トイレ探しのために列車を1本見送ったこともあり、メトロの駅がある最寄りの駅に到着したのは22時過ぎ。それでもまだ十分明るいのが嬉しかった。
have fun!☆
ブログ続ける事にしたので暇な時遊びにきてね~
http://blog.livedoor.jp/erikaflying/