サンスクリーン剤には紫外線吸収剤と紫外線散乱剤がある。
紫外線吸収剤。
UVのエネルギーを吸収して励起し熱や赤外線に変換し放出する物質。
なので分子が壊れやすいのでこまめに塗り直す必要あり。
UVAを吸収できるものが少ない。
熱に変換されるので乾燥しやすい。
励起した分子による刺激が出る可能性あり。
成分としては
t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
オキシベンゾン-3
など。
これはt-ブチルメトキシジベンゾイルメタン。
見るからに共役系ですね。だから紫外線を吸収しやすいんですね(* ̄∇ ̄)ノ
紫外線散乱剤。
紫外線エネルギーを物理的に反射する物質。
UVA、B共に防げる。
白浮きする。ナノ粒子だと透明感ありで、散乱効果も高くなる。
成分としては
二酸化チタン
酸化亜鉛
など
これらは、ファンデーション、フェイスパウダーに含まれていることあり、それらも紫外線防止効果はあり。
Ti、Zn型のパーツなし…残念(ノ_<。)
また、それぞれの成分による刺激はコーティングにより緩和できる。
紫外線吸収剤、光線過敏症はなんとなく機序が同じですね!
5-Methyl-1-phenyl-1H-pyridin-2-one のように内服でも光線過敏症が起こるのは真皮くらいまで薬が分布しているのかな( ̄~ ̄;)で、構造的に共役しており吸収極大波長が紫外線の領域付近にあると励起したものに反応して皮膚に発疹などが出るのかな?逆に言うと共役していて吸収極大波長が紫外線領域にある場合は光線過敏症の可能性がでるのかな?
いろいろ想像できますね(* ̄∇ ̄)ノ
5-Methyl-1-phenyl-1H-pyridin-2-one
もうひとつ、 (2RS)-2-(3-Benzoylphenyl)propanoic acidのテープ剤について。
光線過敏症でよく出てくるテープ剤ですね。で、言いたいことは先発品と後発品の光線過敏症になりやすさは同じかなってことですね( ̄~ ̄;)
理由は先発品の方には前に出てきたt-ブチルメトキシジベンゾイルメタンが含まれている。テープ剤なので貼付すると密封され分子量300くらいなのでこれも一緒に皮膚に吸収され紫外線を吸収してしまい過敏症状を起こしているのではと( ̄▽ ̄)ゞもちろん薬の成分自体も共役系です。
後発品は他の紫外線吸収剤は見られたが吸収能が強くないイメージだったので多少は影響するかもしれないがt-ブチルメトキシジベンゾイルメタンほどではないのかなと( ̄▽ ̄)ゞ
(2RS)-2-(3-Benzoylphenyl)propanoic acid
机上の考察は楽しいですね