
今回は、新たにブログ会員となった大阪lukeyloverさんより、とても興味深い話題提示があります。
多重知能理論って、みなさん聞いたことがあるでしょうか。
今までたくさんの実践をされた方は、「なるほど~、そうだったのか。」と納得される方も多いのではないでしょうか。また、これから本格的に実践をがんばってみよう、と思っている方には、留意することとして、有意義な理論ではないかと思います。
最後まで、読んでいただければ幸いです。

さて24年度外国語活動に向けて、新教材Hi,Friends!をどう調理しようか考える今日この頃ですが、
どんな教材を利用する場合でも指導案作りに役立つ、魔法の理論があります。
それは・・・、
「多重知能理論」
Theory of Multiple Intelligences (MI理論)
ハーバード大学 ハワード・ガードナー教授(1983年)
「MI(Multiple Intelligence 多重知能)理論をつかった授業案づくり」
「多重知能理論」
Theory of Multiple Intelligences (MI理論)
ハーバード大学 ハワード・ガードナー教授(1983年)
人はIQテストで測ることができる知能以外にも様々な知能を持っています。
歌う・絵を描く・スポーツで体を使う・人間関係を築くというような力(それまではそれらは「能力」と言われてきた)も、「知能」として位置づけられています。
どの子どもも、8つの知能の全てを持っているのですが、子どもによってそれぞれのピースの大きさが異なっており、それが個性を形成するというのです。
ですから一単元(一コマ)に、種々の知能を使う活動を盛り込むことで、多様な子どもたちがそれぞれどこかで楽しいと思い、活躍できる授業を創ることができます。
マルチ知能のピザ (画像クリックで拡大します。)

reference: 英語の絵本活用マニュアル コスモピア 2010
いかがでしょうか。
これを意識しないで活動案を作ると、使う知能が偏った活動になる恐れがありますよね。
そうなると、そこのピースの小さい子はその間中ずぅ~っと苦痛。それでは楽しい外国語活動になるはずがないです。

ということで、質問についても、できる範囲で大阪lukeyloverさんがフォローしてくれると思いますので、どんどん書き込みしてください。
その組み立て自体に時間がかかって、長続きしなくなってしまいそうな気もします。
実際、やられてみて、その辺はどうなのでしょうか?
教えていただければ幸いです。
1言語的知能 話しことば・書きことばへの感受性、言語学習・運用能力など(作家や演説家、弁護士など)
2論理数学的知能 問題を論理的に分析したり、数学的な操作をしたり、問題を科学的に究明する能力(数学者や科学者)
3音楽的知能 リズムや音程・和音・音色の識別、音楽演奏や作曲・鑑賞のスキル(作曲家や演奏家)
4身体運動的知能 体全体や身体部位を問題解決や創造のために使う能力(ダンサーや俳優、スポーツ選手、工芸
家)
5空間的知能 空間のパターンを認識して操作する能力(パイロットや画家、彫刻家、建築家、棋士)
6対人的知能 他人の意図や動機・欲求を理解して、他人とうまくやっていく能力(外交販売員や教師、政治的指導者)
7内省的知能 自分自身を理解して、自己の作業モデルを用いて自分の生活を統制する能力(精神分析家、宗教的指導者)
8博物的知能 自然や人工物の種類を識別する能力(生物学者や環境・生物保護活動家)
そうですね、魔法のような理論も、現場の状況に合っていなければ意味がありませんよね。
確かに、1コマ(45分)の中に全てを組み込むのは容易ではありません。ですが枠を広げて一単元の中で、と考えると可能性は広がります。
必修化されたとはいえ、現時点では領域の範囲で行う、縛りの少ない外活だからこそ、目の前の子どもたちに合った様々な活動を盛り込むことができると思うのですがいかがでしょうか?
でも実は、担任の先生が作られた指導案って、無意識にこうなっている場合が多いんですよ。
子どもを一番よく知っている学級担任の先生だからこそできることなのですね。
多重知<覚>理論と打っていた。
多重知<能>理論でした。
小学生の時に、多重知能理論の指導を受けていれば、知覚と知能が高まっていて、
こんなミスももっと少なくなっていたかも??
ありがとうございました。
意識するだけでも実践に小さな変化が出てくるかもしれませんね。
5の空間的知能は、芸術の知能と言った方がピンとくるでしょうか。
そうです、どこのクラスにもいるお絵描き上手さん、手先が器用な工作名人、絵から情報を読み取って見えないものまでイメージできる子、などなどです。
一度占い風に自己分析をしてみると面白いですよ。一枚のピザ。皆さんどのピースが大きいですか?
多様な子どもたちの中で、この子とだったら何となく「楽しい・うまくいく・任せられる・波長が合う」などと感じる場合には、ピースが大きいところが似ているのかもしれません。ということは、その逆もあるわけで・・・。あら大変!先生が得意な事ばかりで活動案を組んでしまったら・・・。
さらに教科との関連性を考えてみると、国語は1、算は2、音楽3、体育4、図工5、社会8とつながり、教科横断型学習やCLIL(Content and Language Integrated Learning 内容と言語が統合された学習)においても非常に有効な理論だといえるのではないでしょうか。
http://blog.goo.ne.jp/imarider
しかし、実際はそうでしょうか?
波長の長い赤から内に向かって橙黄緑青藍紫がその配列として一般的に思われています。では、赤と橙の境はどこでしょうか、ここからここまでが赤でここからが橙と線引きするのは、とてもむずかしいですね。
これと同じことがこの理論の各知能間にも言えそうですね。
ある知能を活性させるために、ある活動を設定してそれ以外の知能が活躍していることも多くあるのではないか、と思いました。
ですから、、毎時間8知能のために8活動でなくてもいいということなのではないでしょうか。
しかも、Lukeyloverさんが言うように、単元を通して万遍なくどの知能も使ってやればいいということですので、とても気持ちが楽になりますね。
ここが大切なことだと思います。
難しければ、長続きしないですからね。
マルチーズさんが言うように多重知能理論の根本的な考え方を我々が、知り、意識して実践するだけでもずいぶんと授業の組み立て方も、子どもとの関わり方も改善して行く気がします。
お互いが関わりあい、補い合って個々がのびる。結果すべてが向上する。これぞ協同学習を重視するCLILの指導原理にもあてはまる、教室内で見られるべき光景ですね。学びが深まりました、有難うございます。
むしろ、気をつけなければならないのは、我々のようなJTEなど支援側の方かも知れません。
特に、支援側に丸投げされて、授業をするときには、この理論を意識して計画したいと思います。目から鱗でした。Lukeyloverさんありがとうございました。
Kojiさん、虹の説明わかりやすかったです。
さすが、理科の先生!(でしたよね?)