大阪府高齢者大学校 2013年度 考古学研究科

2013年度考古学研究科がスタートしました。
この一年を、楽しい学習の場にしていきましょう。

校外学習、関西大学博物館(簡文館)

2013年07月13日 | 日記

6月27日午前中の講義を終えて午後からは校外学習として「関西大学博物館」を訪れました。
ここは縄文時代から古墳時代、奈良・平安時代頃までの考古学資料が展示されています。
この中には玦状耳飾り・縄文鉢型土器・石枕等の重要文化財16点も含まれています。


興味深く見た数点を紹介します。
まず藤井寺市の国府遺跡から人骨と共に見つかった玦状耳飾りです、従来より玦状耳飾りは装飾品であると考えられていましたが、この発見で確証が取れたとの事です。


次に骨製のヤス等の展示もありました、写真にあるように根元が黒くなっているのが判ると思いますがこれは古代のアスファルトです、原油が酸化して固まったものだという事です。縄文人はすでにこれを接着剤として利用しておりヤスやモリの先端を柄に固定していたとの事です。縄文人の知識に驚く!!


そして二学期には縄文土器、土偶等を製作すると言う事で土偶も興味深く見て廻りました。
そもそも土偶は土で作った素焼きの人形です、そして多くは女性をモデルにしているようです。
土偶は西日本での出土は少なく主に東日本で出土しているようです。これは東日本より以北の環境の厳しい土地で病気や痛みは悪霊の仕業によるものと考え、それから逃れる為、呪術が広まり、その中で土偶が広く使われたと考えられているようです。
その裏付けとして土偶が完全な形で発掘された例は少なく、それは身代わりの為にわざと壊したという説も有力なようです。でも土偶の顔を見てみると何か可愛くみえませんか?


あとは博物館横に設置されている「高松塚古墳壁画」の展示室も素晴らしいものでした、これは特殊な大型陶板で再現されているとの事です。
壁面には空想上の動物「四神」が描かれており、北壁には「玄武」、東側壁中央には「青龍」、西側壁中央には「白虎」を見ることができる。南壁には「朱雀」があったはずだが、中世期の盗掘で失われている。他にも壁面に女子群像・男子群像、そして天井には星と星座の天文図が描かれていました。
高松塚古墳壁画再現展示室

玄武 青龍
白虎

2班(N.K)


      


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