北海道暮らし、はじめました。(旧:東京Diary)

サラブレッドと美味しいモノが集まる北海道が大好きなあまりに、
移住してしまった大阪人の送る北海道生活です。

お風呂にモノ思う

2018-10-11 | 胆振東部地震



地震で断水の苦しみを味わってからは、入浴できるありがたみに感謝しながら、毎晩お風呂に入るようにしています。

今まで、どうしようもなく眠くて夕食後にうたた寝をしてしまったり、偏頭痛のせいで何をするのも億劫だったり。

そんな時は「もうお風呂入るの面倒やから寝る〜」と、1日や2日お風呂をパスする事がしょっちゅうでした(^^;)

地震の前日もシャワーだけ。湯船は明日にすればいい。「明日が来るのが当たり前」だと思っていたので。

当たり前の明日が来るとは限らない。

当たり前の日常を送れない日々が続き、地震後6日目にしてようやく、自衛隊の入浴支援でお風呂に入れた喜び。

温かいお湯がシャワーからたくさん出る。肩まで浸かって体がポカポカになる湯船がある。お風呂は心も温める。

水道が復旧して、久しぶりに家の湯船に浸かって体を伸ばした時の喜びは、どんな温泉と比べても格別やったなぁ。

本来なら9月前半に使い切ったはずのひんやりバブ。最低気温ひと桁になる中も使い続け、先日やっと使い切りました。



地震後は毎日お風呂に入るように、しかもシャワーだけで済まさず、必ず浴槽にお湯を張るようにしています。

未だに「なんで地震の前日に限って、お湯張りしとかんかったんやろー…」と悔やむ事がたびたびあって。

飲んだり食器洗いには使えずとも、拭き掃除や洗濯、何よりもトイレのタンクには相当使えたのに。

浴槽には毎回160Lのお湯を張るので、これだけあれば少なくとも、地震直後に川の水を汲みに行く手間は省けたはず。

給水車が来ない当初、トイレを流す水欲しさに川まで汲みに行ったもんな…。自分の置かれた境遇がつらかった(´д⊂)

今回の事で手に入れたポリタンクたち。灯油用の18L×4個は、亭主ドノの仕事関係の人からの寄付。ありがたかったな。



水用の20L×4個は、地震から2日後、電気が復旧してネットがつながった時にすぐ、通販で買った物。

それでも配送制限とかで届くまでに1週間以上かかって。届いた時の嬉しさと来たらそりゃもぉ…(´д⊂)

給水車まで車で水汲みに行って、重い目をして運んで、浴槽にためて。それでもこれ全部使ってやっと160L足らず。

お湯張り1回なんて、ボタンをピッと押せば30分ぐらいで終わるのに。水汲みの日々は腰に来たよなぁ_| ̄|○

わが家はエコキュートを採用しているので、浴室横の洗面所にどデカい貯湯ユニットが設置されているのですが。



ご近所では、この貯湯ユニット自体が地震の揺れでズレ動き、中の配管が曲がったり折れたりした所も多いらしく。

そんな事を教えてくれた、点検に来た設備業者さんが「全然ズレなかったんですねぇ。水道が復旧したらすぐ使えますよ。」



(↑通水したらこの辺りから水漏れしないか見て下さい、という指示で、Vサインではない。)

と、うちの配管を見て言ってくれた時に、地盤とか基礎工事がしっかりしてて良かったんかなぁ、と思っていましたが。

その数日後。ハウスメーカーさん2名による被災調査があり、貯湯ユニットの上部を見て「いやぁ、しっかり付いてる…」

と、顔を見合わせてえらく感心しきりだったのがやたら印象に残ったけど、その時は何の事かよくわからず。

昨日、自分の目で見たのがこれ。



取説によると本来、この振れ止め金具は2階以上に設置した場合に壁に固定するらしいのですが、わが家は平屋。



にも関わらず、この金具が付けられていたおかげで、あの大きな揺れにも耐えてズレ動かなかったようです。

向かいに置いている洗濯機が15cmほどズレ動いた事を考えると、金具が付いてなければこのユニットも動いたかも。

大工さんなのか、設備業者さんなのか、エコキュート販売店さんなのか。誰がこの金具を付けてくれたのか。

取説に従わず(?)、平屋のわが家にもしっかりと金具を付けてくれた誰かさん。本当にありがとうー!!

これはもう感謝してもしきれないぐらいの出来事で。ユニットがダメになってたら、お風呂に入れなかったもんね。

ってか、この取説は訂正必須でしょ?転倒だけじゃなくズレても使い物にならんなら、金具取付は標準じゃないと!

新居を建てる前、オール電化にするか、一部を灯油にするか、を悩んでいて、結局オール電化にする事になり。

エコキュートのシステムを説明してもらった時。「この中に水が残っていれば断水時に役立ちますよ。」

と言われ、「いやー、そんな場面はそうそう来ないと思うけどなー。」なんて笑って言ってたのはわずか2年前。

…こんなにすぐに「そんな場面」が来るとは思わず。そして確かに役立ってくれました。

貯湯ユニットが無事だったおかげで、断水中でもユニットに残っていた水をチョロチョロとバケツに汲み出し。

手洗いや洗顔、トイレのタンクに使う事ができました。災害大国日本、もはや一家に一台必要なのでは…?

エコキュートじゃなくても、灯油タンクが倒れたりボイラーがダメになったりで、お風呂が使えない家も多い中。

金具を付けて貯湯ユニットを守ってくれた人。地割れのひどい中で毎日水道管の復旧に励んでくれた人たち。

色んな人たちのおかげで、私は毎日お湯を使えて、お風呂にも入る事ができます。感謝、ただ感謝あるのみ。

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