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「これから暗い日々が続く」 byイスラエル・ネタニヤフ首相

2010-06-19 | clipping
ROCKWAY EXPRESS|イスラエル首相:暗い日々が待っている  2010/06/16  
http://rockway.blog.shinobi.jp/Entry/393/

◆6月16日
 イスラエルが国際社会の圧力を感じ始めている。今まで傍若無人に振舞ってきたイスラエルであったが、ガザ支援の自由船団襲撃事件でまた国際社会の非難を浴び、しかも同盟国だったトルコの人間を殺害したことからトルコが反イスラエル色を更に強めて来ているのが、こたえている様子である。

 以前からの流れもあったが、このところの風の吹き回しがどうもイスラエルに対して一段と厳しいものであることを感じているのだろう。
 「中世からの闇の力」というのは、かつてのオスマン・トルコ時代のことであろうか。トルコが反イスラエルの旗を掲げだしたことにかなりのショックを感じているのではないだろうか。

 それで今回、ネタニヤフ首相は調査委員会の設置を国際社会に約束し、イスラエル国民に向かって、「これから暗い日々が続く」と何時になくトーンのダウンした発言をしている。

 これは当然といえば、当然である。既にこのブログで示してきたように、このまま行けば、イスラエルの存在そのものが危機に瀕することになるのであるから、いくらイスラエルといえども、もう昔のようにいいように振舞って許される時代ではないことは理解しなければならい。少しは目が覚めて欲しいものである。しかしリーバーマン外相のような人物もいるから無理かも・・・

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●イスラエル首相:暗い日々が待っている
http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-3905022,00.html
【6 月15日 Attila Somfalvi】

 イスラエルのネタニヤフ首相は14日、イスラエルの未来に荒海が待っていると予見して、「困難な日々のために準備せよ」とリクード派会議で語った。その中で、イスラエル国防軍の自由船団襲撃事件の調査委員会の設置を発表した。「中世からの闇の力が我々に向かってきている。現在の状況を非常に心配しているバルカンと東ヨーロッパの同胞から電話を受けた」と語った。

 この前に、閣議の時にネタニヤフ氏は、イスラエルの同盟国からかもしれない「サプライズ」を予期するように人々に語っていた。しかしながら、委員会はイスラエルの有利になるように仕事をするだろうと言い、その反対ではないと言った。「この委員会は、国際政治のアリーナで戦う我々の能力を強化する。もしも、何もしなければ我々はもっと悪い問題を抱えるようになるだろうと思う。何らかの値を払うことになるが、現在の状況下ではそれがベストのやり方だ」と語った。

 「ガザへの船団は一回きりのことではない。我々は困難の真っ只中にいる。またイスラエルに対する継続する戦いの最中に我々はいる。憎しみの洪水がイスラエルの敵により引き起こされ我々に向けられている」とネタニヤフ氏は語った。「彼らはミサイルとテロの硬いペンチをもって我々を締め付けようとしている。そしてイスラエルの自己防衛の権利を、また国防軍兵士の自らの生命を防衛しようとする権利を無効にしようとしている」と語った。

 しかし、ジャコブ・トゥルケル元最高裁判事により指揮され、またアイルランドとカナダからのオブザーバーを含む調査委員会は、急いで仕事を始めるわけではない。このメンバーはネタニヤフ氏に会っておらず官房長官のズビ・ハウゼー氏は日程はまだ決められていないと語った。

◆閣僚らは乗り気でない

 閣僚らは、この委員会の設置に対しては賛成票を投じたが、各自はそれぞれ異なる理由を持っている。
 襲撃の時、「誰かが標準業務手順通りにやらなかった」と語ったことをYnetに暴露されたモシェ・ヤアロン戦略相は、「当局者の中に失敗を犯した者たちがいる」と指摘した。「この委員会は、我々自身の国家・軍のレベルでの内部調査に代わるものではない。それをやってこそ、今後また現れる船団やその他の事件に対して適切に処理できるようになるのだ」と語った。

 ヤアロン氏は、この調査の目的は、「首を切り落とす」ことではなく、将来のためのレッスンを学ぶためである、と語った。「船団を止める、ガザに到達させないという決定は全般的には正しかった。これは国家レベルでの自衛行為である。甲板上で銃を使用したことも明らかに正しい。勇気と自制、果敢さとさまざまなプロフェッショナリズムが発揮されたものだった」と語った。

 ネタニヤフ氏やヤアロン氏と違って委員会を免れることはできないと語ったメリオドール大臣は、国防軍下士官らに証言させることに賛成である。「それは違った角度からの見方を提供するだろう」と彼は述べた。

 しかし、バラク国防大臣は反対だ。「事件の内容を理解する点で正しいやり方である軍の調査の秘密性を傷つけるいかなるやり方にも国防陣営は反対だ」と大臣は語った。「兵士は一瞬の内に撃つか撃たないかを決定しなければならない。兵士は弁護士と後でかわさねばならなくなる会話を考えながら、理性と倫理をフル回転させねばならない」と語った。

 リーバーマン外相は「委員会の設置を避けることはできない」と語った。「国際社会の中には、イスラエルは自分自身を調査することはできない、と信じている者がいる」と述べた。「一切の事実について調査することは我々の利益に繋がる。また国際社会のめがねを通してチェックすることも我々の利益に繋がる」と外相は語った。「時間が経過すれば、物事はより一層はっきりすることだろう。我々にやましいところはないのだから」と述べた。
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ROCKWAY EXPRESS|ユダヤ人が支配しているトルコ軍と自由船団の殺戮     2010/06/12 (Sat)
http://rockway.blog.shinobi.jp/Entry/391/


◆6月11日

 トルコのエルドアン首相がガザ支援船団に対するイスラエルの蛮行のため、イスラエルに激しく噛み付いているが、そのトーンには微妙な調整がなされている。トルコの民衆の意向を受けて、イスラエルの蛮行を糾弾することはできても、程よいところで抑制も必要なのだ。それはトルコを仕切っているのはユダヤ系の支配する軍だからだ。
 エルドアン首相はその軍との関係を考慮しながら、自分が暗殺やクーデターに遭わないようにしながら動かねばならない。

 トルコのユダヤ系はクリプト・ユダヤとかドンメー言われ、イスラム教徒になっていてもユダヤ人としてのアイデンティティを秘密裏に保持している。
 このユダヤ人が中心となってトルコの世俗化が進められたし、また彼らユダヤ系が軍を掌握した。そして同様にユダヤ系が主体のボルシェヴィーキ革命で出来上がったソ連から援助も受けた。
 
 従ってトルコが真のトルコとなるためには、この世俗的でユダヤ系が支配する軍の改革が必要であろう。なぜかといえば、ユダヤ系はトルコの国益のためにではなく、今回のようにイスラエル・ユダヤのために動く要素を強く保持しているからだ。彼らはどこの国にあってもその国の真の愛国者というよりか自分個人やユダヤの利益のために動く者たちが多いのだ。

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●ユダヤ人が支配しているトルコ軍と自由船団の殺戮

【6 月4日 By Brother Nathanael Kapner】

 「ガザの自由船団事件に関して我々はトルコに謝罪するつもりはない」とイスラエルの外務省は6月4日発表した。
 「トルコのエルドアン首相からの謝罪の要請が、彼から直接我々の元になされる代わりに、ワシントン在のトルコ大使からなされたことに我々は驚いている」とイスラエルの高官は語った。

 ガザに向かうレイチェル・コリー号を護衛するためトルコの軍艦を派遣すると最初述べていたエルドアン首相は、その脅しを実行することはなかった。
 代わりに、トルコのアハメト・ダブトグ外務大臣は、世俗的トルコの創設者であるムスタファ・ケマル・アタチュルク(セファレディ・ユダヤ人)の肖像画の前に立って、「冷静さが怒りに取って代わるべきだ」と語り、トルコは「イスラエルとの関係を元に戻す準備ができている」と語った。

 トルコが恩義を受けているシオニストの怒りを静めるためにできるだけのことをしながら、ダブドグ大臣は、「トルコ在のイスラエルの外交員家族の安全はわが国の誉れである。我々は彼らの安全を保障するだろう」と語った。

 自国の市民がイスラエル人により殺戮され拷問のような扱いを受けた時、なぜエルドアン首相とトルコ高官らは、最初の要請から後退してしまったのだろうか? 
 トルコがキーメンバーとなっているNATOからの圧力のためなのか、トルコが加盟したがっているヨーロッパ連合(EU)からの圧力なのか? あるいは、トルコを本質的に動かしているトルコ軍のユダヤ系エスタブリッシュメントのためなのか?

  NATOからの圧力やEUからの圧力については両者ともシオニストの利害と密接に絡まっているので、ありえるとしても定かではない。
 しかし、「ドンメー・ユダヤ」、あるいは「クリプト・ユダヤ」と言われる者たちがトルコ軍を支配し、彼らがエルドアン首相の反イスラエルの言説にブレーキをかけているという点については、我々は断言できる。

 エルドアン政府とトルコ軍との間の軋轢(それがエルドアンの政治的な任期を決定する)があるため、多くのアナリストは新たな軍事クーデター(1921年以来3回起きている)がこのトルコで起きる可能性があるのではと考えている。
 しかし勿論、イスラエルの元核技術者のモルデカイ・バヌヌ氏が明言しているようにイスラエルの戦略的「外交的」道具というものがある。このバヌヌ氏はイスラエルの核兵器廠を暴露したため18年間牢獄に入れられていたし、現在も再び牢獄に入れられている。
 この「外交的」道具は、シオニストが監視している世界の指導者すべてにとっては知られていることで、「熱核兵器脅迫文書」というものであり、イスラエルの最終的切り札である。

 トルコのイスラエルに対する反発を抑えるためイスラエルにとって必要なことは、重要な政府各所にいるモサドの工作員の存在と、トルコのトップ高官らに、テロリストの攻撃、例えば「イラン人が仕掛けた」エルドアン首相宅の爆弾、などを一言電話して脅迫することである。

◆トルコ軍内のクリプト・ユダヤ人

 ユダヤ系の扇動する青年トルコ運動を通して世俗的トルコを1921年に創設したムスタファ・ケマル・アタチュルクによって始められたトルコとシオニストグループの関係は、全面的な軍事協力関係にまで発展した。

 ユダヤ人が支配した青年トルコ運動(統一と進歩委員会)は、1800年代後半にフランスのパリで芽生え、オスマン・トルコ時代の18世紀すでにユダヤ人の銀行家らが集中していた場所であるユダヤ人の人口の多いトルコのテサロニキで発展した。

 テサロニキは当時スペイン系ユダヤ人によって成り立っていた。このユダヤ人はイスラム教徒に改宗したが、ユダヤ人としてのアイデンティティは秘密裏に保持し、ドンメーとかクリプト・ユダヤと言われていた。

 初期のシオニズムの創設者の一人であるヴラジミール・ジャボチンスキーなどのボルシェビーキ系ユダヤ人との連携で、アタチュルクと彼の「青年トルコ団(殆どがユダヤ人)」は、アタチュルクの軍将校団を通して、世界的なシオニズムとそのユダヤ人指導部との同盟関係に入った。(詳細は以下:http://www.realzionistnews.com/?p=95)

 1949年モスレムが過半数とは言え少数派のシオニストが仕切るトルコはイスラエルを主権国家と認めた最初の国の一つとなった。

 アタチュルクの世俗国家の下、トルコとイスラエルの間で深まった同盟関係は、今日トルコとイスラエルのさまざまな軍事的合意事項や両国で行われる共同軍事演習などに表れている。その軍事演習をトルコは最近、イスラエルの自由船団への攻撃のためにキャンセルした。アメリカとイスラエルはトルコ領空を軍事演習に使用することになっていた。

 トルコ軍の現在の参謀長はイルケル・バスブグ将軍で、彼は「クリプト・ユダヤ」である。彼の2008年のイスラエルのエルサレム訪問がユダヤ的忠誠を示している。
 バスブグはヤサール・ブユカン将軍に代わって司令官になったが、このブユカンもイスタンブールに生まれイスラム教徒に改宗はしたが、「ドンメー(秘密)ユダヤ」としてそのユダヤ人のアイデンティティを保持した人物だ。

 このところトルコの市民・軍の関係は緊張しているが、ユダヤ系が仕切るトルコ軍はそのままである。従ってエルドアン首相が、イスラム的大義のキャンペーンを起こし「イスラム世界の新しいヒーロー」ともてはやされても、彼の体がトルコのどぶ川に捨てられているのを発見することのないように、常に警戒をしなければならないのだ。

 実際、シオニストの利害に支配されている全ての国においては(欧米の全て)、シオニストグループに奉仕する指導者たちは常時ユダヤ人の監視の下にある。
 エルドアン、オバマ、キャメロン、サルコジ、メルケル、誰であっても、ユダヤ・シオニストに歯向かうものには、「トルコのどぶ川」という政治的破滅が待っているのだ。
 別の言い方をすれば、シオニストの剣に生きるものは、シオニストの剣によって死ぬだろう、ということ。

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ニューズウィーク日本版|中東徒然日記 酒井啓子|ガザを支援するドイツのユダヤ人 2010年06月09日(水)20時25分
http://newsweekjapan.jp/column/sakai/2010/06/post-187.php


 イスラエル軍によるパレスチナ向け国際支援船の拿捕、攻撃が大問題になっている。

 1967年以来イスラエルに占領されてきたガザでは、イスラエルによる経済封鎖が続いている。この惨状を危惧して、国際的な人権団体がガザに支援船を送った。ところが、イスラエルは5月末以降、それらの船舶を公海上で拿捕、死者を出す行動に出、世界各地で批判が一斉に噴出した。

 なかでも6月5日に拿捕された支援船の船名は、実に象徴的である。「レイチェル・コリー」号という名は、2003年、パレスチナで命を落としたアメリカ人女性ボランティアの名をとったもの。占領地で次々にパレスチナ人の住居を情け容赦なくブルドーザーで潰すイスラエル軍の行動をとめようと、コリーさんはパレスチナの「盾」として働いていたが、結局イスラエルのブルドーザーに轢かれて命を失った。「欧米の人権団体がなんぼのもんじゃい」というイスラエルに対して、国際人権団体の、「押し潰せるもんならやってみろ」的な意気込み(?)が、船名に現れている。

 高揚する西欧諸国のイスラエル批判のなかで眼にとまったのが、ドイツのユダヤ教徒団体「中東の平和のためのユダヤ人の声」がガザ支援船を派遣しようとしている、という報道だ。その多くは旧ソ連出身のユダヤ人だが、彼らは「ユダヤ教徒の安寧の地」であるはずのイスラエルではなく、ナチスによるユダヤ人虐殺の記憶の残るドイツを移住先に選んだ。そのユダヤ人たちが、イスラエルの対パレスチナ政策を批判している!

 このようなドイツに住むユダヤ人の存在は、イスラエルにとって都合のよくないものだ。なぜなら「ナチスの虐殺などの迫害から逃れるためにはユダヤ人の国を建国するしかない」というロジックを前提にしてこそ、イスラエルが存在するからだ。なのに、かのホロコーストのあったドイツで、今ユダヤ教徒は迫害もされずにドイツ人として生活している! イスラエル以外でユダヤ教徒がハッピーなら、もともと住んでいたパレスチナ人を追い出してまで、わざわざイスラエルを建国しなくてもよかったんじゃないか、ということになる。

 おりしも、アメリカの名物ジャーナリスト、ヘレン・トーマス女史が「イスラエル人たちは移住前のドイツやポーランドに戻ればよい」と発言して顰蹙を買い、引退を余儀なくされた。だがこの発想は、一定の真理をついている。先住民から力で土地を奪って国を作るよりも、かつて迫害を受けたヨーロッパ社会でもユダヤ教徒として迫害を受けぬような生活を確保できれば、そのほうがよいではないか――。

 今ドイツにいるユダヤ人たちのイスラエル批判は、イスラエルの対パレスチナ政策に異議を唱えるだけではない。その存在自身が、イスラエルの国家理念に対するアンチテーゼとなっている。そうしたヨーロッパのユダヤ人によるイスラエル批判が国際社会で声高になったとき、「ユダヤ教徒の国」イスラエルはどうするのだろうか。