皇居外苑に楠木正成の銅像がある。
楠木正成といえば南朝後醍醐の忠臣。
講談(江戸時代は講釈といった)でもヒーローの一人。
尊王攘夷の時代、足利尊氏を逆臣とする水戸学がサムライのあいだで風靡。
それを庶民にわかりやすく講釈してやろというわけか。ネタは「太平記」。
講釈師見てきたような嘘をつき、と人気があった。
この銅像が建ったのが明治33年(1900年)。
住友がスポンサーで、高村光雲ら東京美術学 . . . 本文を読む
ペリーの来航を受けて、幕府は各藩に江戸湾の警備を命じた。その警備に駆り出された龍馬(福山雅治)は陣を抜け出して長州藩士・桂小五郎(谷原章介)とともに黒船を見にいく、といったシーンがNHK大河ドラマ「龍馬伝」にあった。
で、その圧倒的な西洋文明の進化の度合いを目の当たりにした龍馬は、このまま剣術修業を続けていくことに疑問を感じる。「剣は役に立たん」と。
でまあ、千葉道場を追い出された龍馬であった . . . 本文を読む
■相撲と黒船
相撲の屋根と柱について少し考察。ネットで相撲絵をテキトーに検索しただけなので、間違いがあれば指摘してください。
現在使われている伊勢神宮を模した神明造りの屋根は明治時代にできたもので、江戸時代はあんな仰々しいものではなかった。いたって簡素で、ちんまりした藁葺きの屋根を朱塗りの4本柱で支える、というのが初期から晩期まで一貫しているスタイル。祭礼や奉納では4本の柱にそれぞれ紅白の布を . . . 本文を読む
日米戦争開始半年後にはもう戦後政策として天皇を温存して利用すべしという「日本計画」が立案されていた。この機密解除された文書をアメリカ国立公文書館で発見した加藤哲郎『象徴天皇制の起源』(平凡社新書/2005)参考。
http://actio.gr.jp/2007/05/27032132.html
で、当初戦略事務局(OSS)による天皇利用計画があったにせよ、また日本敗戦数か月前にもスウェーデンやス . . . 本文を読む
日本の元首(げんしゅ)は首相か天皇か。現憲法に「元首」の規定などないが。元首とは国家の首長(Head of State)で、オリンピック憲章では国家元首が開催の宣言をするという規定があり、日本で開催されたオリンピックではいずれも首相ではなく天皇が開催の宣言をしている。
首相(しゅしょう:Prime minister)とは、内閣又は政府を構成する複数の閣僚(minister:大臣、相)のうち首席の . . . 本文を読む
南北戦争(1861~1865年)がなければ明治維新はなかった。
と明治政府の中枢にいたヒトたちは言っている。
南北戦争が終わって不要になった武器が上海に流れてきた。
この中古品の武器を日本が買った。
軍艦などは幕府がアメリカ政府から買っている。南北戦争中、北軍がフランスに造船を発注したものの、戦争が終結してしまい日本に売却した。
明治維新は英仏の代理戦争のようなもので、幕府にはフランス人将校が . . . 本文を読む