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備忘録「ベルリン国立美術館展  学べるヨーロッパ美術の400年」

2012-09-11 13:07:44 | 一期一絵

フェルメールの絵で話題になった上野の美術展。
マウリツハイス美術館展とこのベルリン国立美術館展で3点見ることができました。
でも、きっとあちこちでこの人の作品は語られていると思うので、違う作品をちょこっと書いていきたいと思います。


ドイツルネッサンス美術では
美術作品というよりも教会のなかの物語彫刻として飾られたであろう木彫作品が印象深かったです。
カタログに載っている図録から写してるので見づらいのですが


奏楽天使(1505年 ティルマン・リーメンシュナイダーと工房)
日本の宇治平等院鳳凰堂に飾られた雲中供養菩薩像みたいだなぁなんて思いました。
音楽は宗教活動の大切な要素、もちろん美術もです。
音楽で美術を表わすのは近代まであんまりないけど、美術で音楽は、こういうふうに楽器と奏者という形で表わすことができるのですね。



聖母戴冠(1510年 ティルマン・リーメンシュナイダー派)
マリア様の穏やかな表情が素敵でした。この木彫ははじめ彩色されていたそうです。
この2作品はいかにもドイツらしい作品だなと思いました。
どちらも、一人一人の表情に個性があって衣服の表現が美しい。ちょっと硬そうな衣服でもありますが。そこもなんだか味があっていいです。

イタリアルネッサンスの作品も


女性の肖像(1470年 グレゴリオ・ディ・ロレンツォ・ディ・ヤコポ・ディ・ミーノ)
これは塑像作品です。だからよりなめらかなラインの人物像で、若く美しいイタリア女性の魅力が感じられます。
ドイツの彫刻とは雰囲気が違いより洗練されています。
どちらもそれぞれの良さがあり好きです。


見づらくてすみません
ダンテ『神曲』「煉獄篇」挿絵素描より:地上の楽園(1480~1495年 サンドロ・ボッティチェッリ)
思わず鳥獣戯画を思い出したので。
なんだか仏画の線描みたいだ、とも思いました。線が鋭くて綺麗です。

最後にバロック期の画家の素描を


羊飼いの礼拝(17世紀前半 アンソニー・ヴァン・ダイク)
最後は大スキなヴァン・ダイクの素描です。この人はほーんとに絵の達人。どの絵も癖がなく優雅で素敵ですがデッサンも素晴らしいです。
素描集を見ると、こういう宗教画のものが多く、肖像画を描きつつも宗教画の大作を描くことを本当の目的にしていたのでしょうね、夭折されたのがもったいない人です。

以上、実は展覧会を見たのは2ヶ月前ですが、今も印象に残っている作品を書いてみました。

この展覧会では絵画作品も素晴らしかったのです。デューラーやクラナッハやレンブラントなどフェルメール以外でもきら星のような画家のいい作品がそろってました。
そして普段あまり見る機会の少ない中世や初期ルネッサンスの彫刻、塑像作品や、巨匠のデッサンも見れたのが魅力でした。デッサンにはラファエロやミケランジェロの作品もありました。
まだ開催されてます(17日まで)



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