黄金色の日々(書庫)

海外ミドルエイジ俳優に萌えたり愛でたりするブログ

エンドゲームの人々

2018-12-26 01:13:12 | アメコミ映画

ナターシャ・ロマノフ
自己犠牲が美しいものか否かという議論には、私は「しないほうがいい」という考えでいる。けれどそういう脚本にした以上、その中で家族と人々のために身を投げうったナターシャを心から見送りたい。
特殊養成されたスパイの皮を破ってみると、中身には家族を求めるなナイーブな女性がいた。
バートン→バナー→バートンと変転したお相手は制作事情もあったんだろうが(汗) バートンとは男女を越えた愛情で結ばれてた。「家族」がそろっていたAoUの時に、「自分の過去を受け入れられない」バナーと共鳴しあった。
ちりじりになった家族と新しい仲間をつなぐ役目を選びながらも先に進めなかった彼女と、受け入れて進んだバナーは結局結ばれずに終わった。
自分の犯してきた罪を咎めなかったバートンに家族を返し、自分の家族が戻ることを信じて落ちた彼女の髪の色が、元のままの燃える赤だったのが目に焼き付いた。

ブルース・バナー
バナーとハルクが融合した姿、なんだあれという人もいるらしい。でも彼の笑顔は突き抜けていた。ガンマ線の事故が原因でも、ハルクはバナーが出せなかった怒りのかたちだ。咆哮して暴れるだけだった怒りは、笑うことを覚え、人と話すことを覚え、ついには独立した人の感情を持ち、恐れと罪悪感も知った。もうハルクで表現する必要は無くなり、力も頭脳も一つの身体でまかなえると決めた時、バナーはハルクという自分自身を受け入れ融合したんだろう。ナターシャ、ソー、ヴァルキュリー、トニー、友となった人々が彼を変えた。自分を受け入れたことで、そこで共鳴していたナットとの恋情は友情に変化したのかもしれない。
強くて頭が良くて、かつての自虐が嘘のようにユーモラスになった博士。ナターシャとトニーはバナーにとって最も近しい二人でもあった。二人を無くしても、ソーが旅立っても、もう彼は内にこもることはないだろう。

クリント・バートン
唯一完全な家族を持っていた彼が、そのすべてを失ったときに、ストッパーが外れてしまった。目の前で消えていく姿を見るのと、今の今まで笑いあってた大事な人たちが、ふりむいた瞬間にいなくなっているのと、どちらがマシかなんて言えはしない。でもバートンの中に滓のようにたまってた「なにが起きたかわからない」という気持ちが、彼を変えたのは感じられる。
あまり泣いてない私がじわっと来たのが、ローラからの電話を見た時の彼の顔。報われてよかった。代わりに失ったものは大きすぎたけれど。一人きりになったワンダのこと、よろしく頼みます。それと日本語がたどたどしすぎて、友人が聞き取れずに「なんで殺しに走ってるの?」と戸惑ってたので語学は精進しよう。

ジェームズ・ローディ
ペッパーとローディが残っていた世界に戻れたからこそ、トニーは晩年の幸せを得たと思う。いまわの際のトニーの頬を包んでくれた手と優しい瞳、忘れないよ。そしてネビュラの良い相方にもなってくれたのは、本当に人徳のたまもの。現状を受け入れる強い人。ペッパーとモーガンをお願いします。

ペッパー・ポッツ・スターク
パンフ売り切れだったんだけど、二人は正式に結婚したんだよね? ポッツという姓も今回重要な使われ方をしてる。ミズ・ポッツは、鉄に囲まれても揺れ動くトニーのハートを支えてくれた女性。トニーは大切な存在を得たからこそ、それを失くした人々に返すチャンスに目をつぶれなかった。それも全部理解して受け止めていたひと。RDJとグイネス・バルトロウのコンビが終わるのも寂しい。

ネビュラ
青い娘はとてつもなく変わった。ガーディアンズと姉との交流が発端だったけど、彼女が元々持っていた「献身」が、捧げる甲斐のある人々と出会って開いたから。酷い虐待だけだったのに、恐怖からだけでなく報われる望みを捨てずに捧げ続けたかつての義父。目の前で刎ねられた首の目を、静かに閉じさせる彼女に胸が迫る。「たのしい」と言わせてくれたトニーに感謝しかない。
今作では活躍すると思ってたが、まさか容赦ない真面目さのまま笑いをとってくるとは予想外。「こいつか木の二択だった」「ローディ気を付けて、馬鹿がいる」 駄目だ笑うwv ネビュラ大好き。

ロケット
実はインフィニティ・ウォーとエンドゲーム双方でまんべんなく活躍すること、ビック3に次ぐのが彼。頑固者だらけのヒーローたちの中で、ヒューマノイドより全員の気持ちを察せられる、宇宙一空気の読めるアライグマにして毒舌家。ガーディアンズのこれからも彼にかかっていると思われる。ソーにカツを入れてくれてありがとう。そばに来させてピンタする落ち着きっぷりが兄貴すぎるv バッキーの腕はあきらめてくれたね?(笑)
ピカチュウ=レイノルズはすんなり入るのに、ロケット=ブラッドリはほんとかよ!?と思ってしまう。

スコット・ラング
彼がエンドゲームのヒントになると思っていたが、むしろヒロインであった。突っ込み属性の喋るアライグマにも反撃しないイジラレのプロ。恋人と娘が戻ってよかったが、娘の成長を5年見逃したこととこれから向き合っていくんだね。
相変わらずキャップのファン。アメリカのケツを見逃さない。

キャロル・ダンヴァース
友達が「すごくカッコいいけど、どうとらえていいかわからない」と言ってたが、キャロルはまだアベンジャーズの面々と絆を築いてはいないのだ。5年間も他の星々を回ってた。ナターシャは女性同士でもあるので名前で呼んでたが、古式ゆかしいスティーブは「ダンヴァース」呼び。何度か共闘しなければ名前呼びをしないのが爺様である。
サノスすら凌駕するとてつもないパワーは、ストーン由来であるがゆえにもろ刃の刃になりかねない。ワンダはその力に呪われた。キャロルは何十年も宇宙で一人、ヒーローをやれる強靭な精神力を持つ。ロケットの舌鋒すらいなし、「たまんねえぜ」と言わしめるスペース姉御の今後に期待。それとショートヘア超真似したいが顔が全違。

ピーター・パーカー
私が本当に泣けたのは、トニーに取りすがるピーターだった。敬愛するトニーを失った打撃を、次回作でどう乗り越えるのか。トニーが家族との生活を脅かすことになってもタイム泥棒計画を決意したのは、すべての人々を戻す以上に彼を取り戻したい気持ちがあったことに気が付く時が来るのだろうか。それが彼にとってどんなものになるのだろうか。
癒しパワーを振りまいてたスコットおじさんの後を継ぎ、後半少ない出演をアイドルの強みでさらった。本人もかなり強いのに、最強おねえさま方に囲まれるポジがこれほど似合うのは彼だけ。あのキャップもついに「クィーンズの坊や、待ってろ」と言った。全世界が面倒を見たがるヒーロー。トム・ホランドおそるべし。

バッキー・バーンズ
真面目調が崩れてきたが、ここで正直ぶっちゃけよう。ペッパーよりもかもし出す雰囲気が未亡人。爺様スティーブの側に行かず、サムに行かせるのはどういうことか。盾に戸惑うサムの目線に、静かにうなずく落ち着きっぷりはどういうことか。
制作陣が「察したのでしょう」などと言っても信じんぞ。事前の語り合いがなくて、あのしっとり感がでるものか。
ウィンター・ソルジャーであった自分を受け入れるために、今を生きるのであろう彼が、新しい相棒と馬鹿をやれることを願ってる。

サム・ウィルソン
盾を受け取った際、戸惑いつつも「ありがとう」と言えるまっさらな男。いつの間にかキャップの相方ライバルに「サム」と呼ばれてるこの男こそ、一代目よりもコミュ力卓越な二代目キャプテン・アメリカ。しかしスピンオフドラマでは「ファルコン」になってるが、そこんところどうするんだろ。On your leftにいる黒装束の男をよろしく
泥棒髭はランプから出てくる青い人みたくなるので剃らね?

エンシェント・ワン
一番テンションが上がったのが、導師がハルクからバナーを叩き出すシーン。タイムストーンを守る稀代の魔術師は、弟子が外科医だった5年前から先を見ていた。自らが死んだ先に起こるサノス襲来も知っていたんだろうか。至高の叡智を持つお方をティルダ・スィントンで見れたという幸せに震えた。

フリッガ
もう一人、魔術を知る美しい女性にして偉大なる母。ワンとは逆に、自らの運命を知ることを望まなかった。グレた下の息子がいる牢に行く前に、未来から来た心乱れた上の息子を癒して、最後の日を終えた神々の母。

ピーター・クィル
死んだ恋人の、出会う前の彼女とこれからどうするのか。大事な相手が5年目に蘇った人々よりさらにややこしい問題を抱えた男。出戻りガン監督の腕の見せ所。今回は脳天叩かれて気絶と金蹴りされたのが見せ場。

ガモーラ
義父に立ち向かい命を落とした彼女はもう戻らない。9年後の世界で、変化した妹と見知らぬガーディアンズたちとやり直すことになる彼女もどうなるのか。ソーも乗ってきちゃったし、まとめて頼むぜロケット兄貴。

ヴァルキュリー、オコエ
王のいない国を5年を支えた女傑二人。ヴァルキュリーは異世界でもソーの人をフォローするらしい(笑)

ティ・チャラ
黒ヒョウヤマト便、蜘蛛カン便にバトンタッチ。

Dr.ストレンジ
あの究極の選択の指一本をトニーに見せる彼の思いやいかに。でも1400万の未来には、あそこで従わないトニーと全部が死に絶える未来もあったのかもしれない。ところでお葬式ではちゃんと黒喪服だったが、マントさんはお留守番か。

ワンダ・マキシモフ
「お前はすべてを奪った」とサノスに攻撃をかける彼女の赤い目とゆがんだ微笑がこわかった。5年前に消えた時に少女時代は終わり、彼女はスカーレット・ウィッチとしてよみがえったのか。バートン一家が支えてほしい。

ロキ
変身してネタにするのがキャップばっかり。結局ファンかよ(兄上の次に)と思ったが、キャップ対キャップシーンへの流れ作り担当だった。ストーンをもって消えた後の世界は修正してないので、スピンオフで描かれるんだね? その場合、当時ボスのサノスをどうごまかすんだよ期待するぜ。

2012年のキャプテン・アメリカ
実にマニア向けなサービスシーン。11年前のスティーブはぴちぴち感あるが、海千山千の未来のスティーブの言葉攻めで落とされた。ペギーとバッキーがアキレス腱だと自分でわかって自分に使うキャップやべえ。

ペギー・カーター
結局スティーブと結ばれたのか、「エージェント・カーター」で描かれた世界はなくなってしまったのかが今回の争点になってるが、スティーブが氷の海に突っ込んだ時から止まっていた二人の時間が動いたことが重要で、あとは見た人それぞれの見解でいいのでは。思い出の中の彼女、老いて死の床にある彼女、コンパスの中の彼女。すべてがスティーブの支えだった。

ピアーズ、ピム博士
レッドフォード御大とダグラス御大をわずかなシーンで担ぎ出せるDとMの力よ。
70年代のピム博士のヘアスタイルこそフラワーチルドレンでは。
ピアーズはトニーと大人げない杖の取り合いをするが、ぶっ倒れたトニーに本気でたまげてたのがツボ。

ラムロウ、シットウェル、ストライクチームの皆さん
キャップの「ヘル・ハイドラ」を聞けただけで、出てきた甲斐があったろ。

ハッピー・ホーガン
クモ君にはフューリーが夏休みの課題を山ほど出すそうなんで、ハッピーはモーガンちゃんとママにチーズバーガーご馳走してくれ。

レッド・スカル
こいつがソウル・ストーンの番人であることが解せぬまま。結局捧げられる愛する者がいなかったので石は受け取れず番人にされたのか? エンシェント様のような賢者ならともかく、かつて欲の皮を突っ張らかしたあげくに梅干しになった野郎が、魂と愛を含んだ石の取説語るかよ。めったに人が来ないと思うが、普段何してんだ。浮いてるだけか。石を返しに来たスティーブに弁当箱に入れられてないかなー(願望)

サノス
こいつの行動原理に深い意味を見出そうとしてた自分よ、さようなら。半分じゃ駄目だ全部だとぬかしおった。消えろ!(消えた) 2014年の奴はさらにバカだった。一人ダッシュ村をしてた姿はちょっと萌えたが塩分控えめに。下の娘におためごかし言うんじゃねえ。

この他、山のような豪華キャストに乾杯。そして時系列上出番なしだったヴィジョンと、CIAのちっさいロスとシャロンも見たかったぜ!


☆実際は2019年に鑑賞して書いています
キャップブログ(閉鎖)からの転載

 


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