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黄金色の日々(書庫)

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クライムズ・オブ・ザ・フューチャー見ました(notまとも感想)

2023-08-25 23:38:52 | 映画雑記

クライムズ、見てまいりました…。

このブログでは、堅苦しいコネコネ感想と、印象を叫んでるだけの雑感がありますが。
後者の方になりますんで、ちゃんとした感想を求める方は他を当たってくださいませ。
ネタバレしております。

 

変態

へんたい

エロい

えろい

 

ザッ(監督にひれ伏した音)

普通ならディスりになる言葉ですが、クローネンバーグ監督に関しては通常の誉め言葉です。
なにせデイヴィット・クローネンバーグ御年80歳は、巨匠でも名匠でもなく鬼才と呼ばれるお方。

私、監督の作品はヴィゴが出演した三本しか見ておりません。
いや、とてもとても、私みたいなトーシロが気軽に飛び込める世界じゃありませんから…(ズさささ)。
『ヒストリー・オブ・バイオレンス』『イースタン・プロミス』はバイオレンス描写、『危険なメソッド』はフロイトとユングを巡る性についてがメイン。
クローネンバーグ監督はボディホラーという肉体の変形や破壊を描くジャンル映画の第一人者。
私が見たヴィゴ出演作にもそれはあったんでしょうが、監督ならではのボディホラーものの代表作は見てないんですよ。

やっぱビビって😖

しかし今回、ヴィゴ主演作ということで行かずばなるまい。見ずばなるまいと、行ってまいりました。
いやー、すごかった。

しかし監督の頭ん中、どうなってるんだほんと。

公式サイトにある粗筋や、映画サイト動画などの紹介を読んで、わかった気になっていくと。
???になります。
近未来への警鐘を鳴らすSF? いや。
ばっちりアート映画です
あと投げっぱなし!!www

SF的要素も無論あるんですが、監督の真骨頂であるボディホラー(よく知らぬ)に加え、今回はほんとアートの要素が強いんじゃないか。
私はむしろ、半眼で見るつもりで行ったんですが、最初から最後までしっかり見れてびっくりした(笑)
まあ開腹手術のシーンは、弥勒菩薩の目と手つきで薄目鑑賞したんですけどね。

色々謎なシーンやアイテムがバンバン出てきますが、ちゃんとした説明とかないのも多い(笑)
そのディテールこそを楽しむ感じ。奇妙で歪んでいて、ムズムズするんですよ。そういう系はわからんちんの私でも。ファンはたまらないと思う。
変態と言っても、まさしく〝形態が変容していく”感覚。
アート系といえば、ヴィゴの『約束の地』の方がはるかに謎のアート感で頭抱えた。
でも基本、色んな謎をぶちまけて投げっぱなしです(笑)

ラストが??という感想も見たんですが、ヒストリーとイースタンも同じでしたね。
観客の想像に任せる終わり。
見た人の想像力を試すが、監督なりの答えはあるのか、元々明確な答えを用意していないのか。
わかりませんが、私は後者なんだと思う。

そしてこの話、ほんとにエロいです。
YouTube見てたら、こんな動画あったw

表面が乾いてると言われてるヴィゴですが、相変わらず漏れています(マッツも)

人間が痛みを感じなくなっている世界なので、手術や自傷がショーやアートになっている。
切られているヴィゴはエクスタシーを感じているし、ヴィゴ演じるソールのパートナー、レア・セドゥのカプリースがまたエロい。
レア好きなんですよ。フランス女性ってエロさの質が違う。でも007ダニグレのラストのボンドガール役はあまり好きではなかった。ああいう役より、今回のカプリースの方が100倍エロいし、ハマり役です。
レアもクリスティンも良かったですが、基本ヴィゴがクローネンバーグ監督のミューズです

あとソールは寒さに弱いんですが、黒いフード付きマントをずっと着てるんですよ。
それが某野伏を彷彿させます。
なんか見てる間、ずっと20数年後のアラ様が…とおもとた←

ちょいと真面目に。

相変わらずポンコツ体なので、この映画はその意味でも考えさせられました。
人間が環境に適応して変化していく、それには長い年月がかかる。
近年、食に対してもあれがいいこれが悪いと、出ては消え、また繰り返し。
ヒトはそもそも原始時代から穀物食だ。いや本来は肉食だった。炭水化物かタンパク質をメインにするか。
その時正しいと言われている情報は、時とともに変わっていく。

人の身体は何万年も変わらないから、これからもそう大きく変化はしないとも言われる。
けれど世界は近年とんでもない勢いで進歩(?)しているし、感染症なども何かしらの影響をもたらしているのかもしれず、これからは思いもかけない方に変化していくかもしれないのではと思うんですよ。

ソールとプラスティックを食べてしまう少年が、その代表として出てくるけれど。
ソールは新しい臓器を生み出すけれど、寒さに弱い。それって、地球の温暖化に合わせて高めの気温に体が対応してるのかなと思ったり。

ポスターになっている奇天烈な椅子は、食事補助のためのもの。クローネンンバーグガチ勢大好きなヘンテコガジェットですw
どうみても逆に食べにくそうに見えるんだけど、食事をちゃんと食べれなくなっているらしい。ソールは特に喉に問題が出ている。
ところがパートナーのカプリースは、キッチンでフライパンからかな? 直接ベーコンとか食べてる。
彼女は普通に食事ができるわけです。黙々と一人で食べてる。美味しそうでもなく、栄養補給な感じ。
一緒に食事を楽しむのがパートナーという世界ではなくなってる(人によるだろうが)

しかしソールとカプリースは、明らかに夫婦めいた関係で、ショーである手術も公開S〇Xなんですよね。
痛覚がないということは、そのうち味覚や嗅覚も必要なくなるのかもしれない。
五感を通して得られるもの、共有するものも変わっていく。

私はそこのところが非常に面白かったです。この映画は問題提示しては答えを明確に得られないので、それぞれ萌えポ?がかなり違うと思う。プラスティック少年とその両親、新規の臓器を登録する政府機関の職員、そのうちの一人ティㇺリン(クリスティン・スチュワート)のソールへの執着。沢山の側から見ることができる。
耳男はオブジェです(笑)

監督は絵をバーンと出してビビらせて、こちらが消化できないままにぶちかまししていくので(笑)
見た人によっての視点によって全然感想違いそう。

 

私が今、一番見ているYouTubeチャンネル。
今回は二人ですが、いつもは3人でのトークです。お三方は「映画秘宝」から出られた映画評論家、ライター。
秘宝誌は色々ありましたが、私は好きでした。マニアックすぎるんで、特集により見たり見なかったりでしたが。
こちらのトークは、とにかくマニアで濃くて面白い。全然知らない、見る気もなかったりする映画でも聞いてる(笑)
今回はクローネンバーグ監督その人のインタビューがある、すごい貴重な回! 三人とも英語堪能ですが、専門的な質問ゆえ通訳さんもガチな方がされています。がっつりネタバレです。

 

『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』とクローネンバーグの越境する身体(てらさわホーク・柳下毅一郎)#blackholetv


いやー、監督知的でカッコいい!!

 

パンフ凝ってます!

 

 

 

 


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