黄金色の日々(書庫)

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アクアマン2回目

2019-02-21 18:46:29 | アメコミ映画

治療1回目が終わり気が緩んだのと、アカデミー賞が近づきまったくもって落ち着かないので、海の王様リピートしてきました。
今見ないと来週からはグリーンブック三昧。

2度見ると、よくできた脚本だと思う。半面、疑問もいくつか出てきますね。
ひとつがアトランナが政略結婚を拒否して逃げて来たこと。
彼女は王女でも王妃でもない、女王陛下だったわけでしょう。いかに相手が嫌いでも、逃げるというのは国と民も捨てることになる。
コミックじゃオームの父親はかなりのDVクソ野郎だったようだが、アメコミ映画を原作コミックと一緒にするとかなり混乱するのでやめた方がいい(^^; あくまで映画は映画の設定があると思って見る。

映画でもあの連行隊から見ても、フィアンセはロクな野郎じゃないのはわかる。彼を嫌って結婚したくなかったという気持ちはわかるけど、そんな相手を王にして逃げて、国はどうなるのってこと。彼女には責任があったはず。大国を治める女王がレリゴーしていいってことはない。
彼がアトランティスの王族なのか、よその国の王族なのかわからないけど、結婚したら女王であるアトランナより上になるわけ? 男子継承が基本の国なんだろうか。アトランナは逃亡はしてもトムに出会わなければどこに行くつもりだったのか。ただやみくもに逃げただけ?

それにアトランナがトムと出会いアーサーが生まれて数年、3歳くらい?まで彼女のゆくえをつかめなかったのも、見つけて差し向けた追跡隊はアトランナに全滅されても、子供がいたことも海底までは知れてなかったことも、ほんとにわからなかったのかとも思う。オームが生まれて少年になる頃にアーサーの存在を知って怒り狂ったって、遅くないか(^^;
ここら辺は深読みすれば色々出てくるが、たぶん設定自体が大味なんだと思う(笑)

ただ、国を治めていたはずの彼女が逃げるほどの相手でも、国王としてもダメかというと、そうでもなかったのが映画でのオーム・パパなんじゃなかろうか。だって特にクーデターもなく、国を治めたわけでしょう。そして息子のオームも、国民が認めている王になっている。だからアトランナは、彼とどうしても結婚したくなかったけど、自分がいなくても民や国自体はきちんと治める相手だから、すべてを捨てて逃げたのかなと。彼女は政治も治世も本来は好きではなかったのかもしれない。
くどいですがコミック設定とは違うからね。
そしてオームも、父王のトライデントを持ってるんですよね。父のものだと宣言してる。たとえ母を海溝に投げ入れたことを心では許せなかったとしても、父を王として尊敬できなければ、持たないのでは。


男子ってほぼマザコンだけど(笑)、幼少期の柔らかい心には、確かに母親の影響は強いんですよね。
でも成長し、自分も仕事や使命を果たすようになると、父親の生き方が色濃くかかわってくる。同じ男として。
映画では、死んでしまったと思われて、二人の息子の心に大きく影を落としていたアトランナがフューチャーされてる。ニコール・キッドマンだし(笑)
でもこの二人は、「同じ母から生まれた兄弟」より「父親の違う兄弟」という視点で見る方が、やはり面白いと思う。
方や灯台守の人間。方や登場しないアトランティスの王。

アーサーは異質なものを受け入れ、相手を懐に入れる包容力を父から譲り受けてる。
オームは父王から大国を治める統治力を受け継いでいるんだろう。

決定した続編で、オームがまたヴィランなのか、マンタさんがメインヴィランになるのかわからないが、漁村の怪力兄ちゃんがいきなり七つの海の支配者になってスムーズに国を治めてたら突っ込みますよ(笑)
そこらへんに弟がどう絡むのかも気になります。

それと私はガチのメラ様推しなので、彼女とアーサーが進展してるのかもね。非常に知りたい。
弟のフィアンセが、そのまま兄のフィアンセに移行できるのか? まあ神話じゃよくあることだが(笑) そこは現代の感覚もはいってる映画なので、二人の感情の揺れやとまどいも見せてほしいな(メロドラマか)
コミックでは夫婦だけど、考えてみたら今までDCにしろMARVELにしろ、アメコミ映画で既婚者のヒーローってほとんど見ない。アベンジャーズのホークアイが妻子持ちくらいか。
ウイメンズパワーやブラックパワーをフューチャーするのと同時に、妻帯者でもヒーローやれるよというのもありだろ。てか奥方もヒーローだし。
やはり王になったからには王妃がいないとね!

メラって、キャラの中で一番利他的なんですよね。オームを裏切ったのも、海と陸との戦いで大勢の死傷者が出ることを望まなかったからで、彼が嫌いなわけじゃない。脱出劇の際、追ってきたオームと目が合った時の複雑な表情。飛行機でも、「正しいことをする。たとえ心が痛んでも」と言った後に、外を見る哀しげな顔もオームを思ってのことでしょう。
英語で何と言ってるか聞いてないんだけど、オームは「いいなずけ」って言ってた。おそらく生まれてまもなく決められてた。年の近さ、国同士の関わりなどから言っても、理想的な縁組みのはず。二人はたぶん、恋や愛を感じる前に決まってたことをそのまま受け入れてたんだろう。兄妹(姉弟?)のような感情で。
オームに対しても、「あなたの考えはわかってる」とハッキリ言うところも、長い付き合いでの遠慮のなさを感じる。でもメラはオームの考えを覆させることは無理だともわかってたんでしょうね。

アーサーを救うことにより、裏切り者としてアトランナと同じく海溝に捨てられることも、父のネレウス王にも見限られることも覚悟してた。二度と故郷には帰れない。それでもやるべきことをやる。その彼女の覚悟を知って、自分の甘さに気づいたアーサー。
卓越した肉体での人助けは命がけとも言えないということ、理解ある父がいる自分は恵まれてるということを、王族の使命を果たしてるメラに教えられる。
そして地上での彼女の意外な可愛さも知る。
この二人の剛腕ぶりと丈夫さに似合わぬ、初々しい恋模様がもうツボ(笑) 手をつかんだ後の反応とか、中学生かよ!
薔薇のやり取りの後の彼女を見るアーサーの目がほんと、「かわいいな」みたいでウォー。モモアのそういう目がたまらぬ。

始めメラはアーサーの尻を叩き引っ張り出す役だったけど、中盤以降は共同作業になり、王となる自覚を求められる終盤は、アーサーはメラの言葉に後を押されている。もうすでに尻に敷かれてます(笑)
「どうすりゃいい」ってすぐ言うあんたもあんただ!(好きだ)
「みんなの王になって」「楽しそうだ」 いやそんな楽にいくかよ!
でも「んーぱっ」とメラのこめかみにキスして、メラがはにかむのが可愛い!! 推しカップル!

で、冷静になると、あれ周囲ギャラリーだらけですよね。民も見てるってテレビでもあんのか。
アトランナ様は、「まあ、さすがは私の王子。アトランティスの先々も安泰ねv」とかニコニコしてそう。
ネレウス王は、「でかしたぞ娘よ! アトランティスの王より大物を釣り上げた(文字通り) これでゼベル国もより強固に」と思ってそうだが、反面、成長してからは王と王女として接していた凛とした娘が、かつて見たことがないような可愛い笑顔を見せてアーサーに寄りかかってるのを見て、いきなり娘の父親の心境に。
「父の前で…。わしよりゴツくて髭もじゃの男のものになってしまうのか…」 お父さん、いまさらやで!
オームとメラは婚約してからは礼儀正しく儀礼的に振舞ってそうなので、いきなり衆人の中、ぶちゅっとやる豪快な新王には…みんな早く慣れるしかねえよ(笑)

絵になるシーンばかりの今作で、やはり冒頭のちびアーサーが水族館でサメや魚を従えて瞳の色を変えるところと、ラストに「陸の息子、海の王。俺はアクアマン」というモノローグと共に水面に飛び上る金の鎧のアーサーのショットは対で秀逸でした。ほんとカッコ良かった。



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