黄金色の日々(書庫)

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エンドゲーム見ました

2018-12-26 00:57:02 | アメコミ映画

出遅れましたが、昨日「アベンジャーズ/エンドゲーム」鑑賞しました。
初日に予約してたんですが、風邪で寝込みまして(^^; 緊張のための知恵熱ではなく、酷い喉風邪。咳がとまらず。
IWの砂化にも「わー、びっくり!」程度の鉄メンタルですが、むしろ公開日26日に米国でシーズン14のファイナルを迎えたスーパーナチュラルのネタバレの方が、はるかに私にパンチくらわしましたね。MCU11年。SPN14年300話越え。SPNは私のライフワークです。

ネタバレ全開です。これからの人はこの時点でお帰り下さい。ネタバレOKとかいう人も、読んでも伝わるものはないと思いますので、ぜひともお帰り下さい。今回は雑感です。








5年後に消えた人々を戻して起きる大混乱に、思い至らなかったのだろうかという疑問


情報を追ってなかったので、EGがIWの5年後から始まることを知らなかったんですよ。小耳には挟んだかもしれない。でも深追いせずに流してた。
IWの時に、突然生物が半数になってしまって世界が立ち行くかよ!?って書きましたが、私は絶対無理だと思ってたんですよね。何千何万でもない、半分だよ? 機能しないと思わない?
でもちゃんと世界は回ってるじゃないですか。本当かよ!?
残された半数の人々は悲嘆にくれ、衝撃に呆然としてただろうけど、それでも世界も宇宙も崩壊しなかった。そして生き残ったアベンジャーズの面々はサノスを見つけ出すも、元に戻せなかった。
そして5年の歳月が流れた。

5年は短い年月じゃない。人の心も人生も変化してる。良くも悪くも。
失ったものに耐えきれず、身を持ち崩してしまったものもいる。怠惰になってしまったソー。怒りを暗殺者として小悪党にぶつけていたバートン。
逆に幸せを得て、愛する妻子と静かな生活をおくっているトニー。ハルクと融合して普通に暮らしてるバナー。
傷を癒せぬままに、人々を守る仕事を続けているスティーブとナターシャ。ローディ他、世界に散らばって仕事をこなす面々。

多くの人々を失った重みや苦しみは解決されてはいない。でも世界は動いている。暴動も、天変地異でどこかの国が消えてもいない。ハルクと笑ってセルフィ―を撮る子供たちすらいる。
世界、動いてるじゃない。

人々は傷を抱えたまま先に進んでいる。むろん耐えきれない人も多くいるだろうけれど。それくらい、人は前に進もうとするものなんです。
「理不尽に消された半分の命を戻すべきだ」 うん、美しい言葉だよ。理想的だよ。
でもそのあとは?

まるでサノスが正しかったみたいな書き方ですが、そういうことでもない。半分になったから世界は理想郷になったかというと、変わってないんだよ。トーキョーとかいう都市では(笑)相変わらずネオン街があり小悪党どもが悪さをしてる(サナダさんご苦労さん)
半分になろうが、人の習性は変らない。食糧不足のある国や星だけは解決したのか? 人手が半分、人間だけでなく動物も半分になったというので、そう簡単にいったのかな。
細かいことはわからない。でも私には、サノスの原理も茶番にしかならかった気がする。
サノスの謎の半分断捨離計画にヒントがあるのでは?という考えは、かすりもしませんでしたが。まあそれはいいんです。

問題は、5年間塵となって消えてた人々がいきなり戻って、すべてがスムーズにいくかってこと。
5年の間に何も変えられず悲嘆にくれてた人には、天の恵みでしかないだろう。バートン一家、スコット(は本人もいなかったが)とキャシーとホープ。幸せそうで嬉しい。
でも、5年の間に先に進んだ人もいるはずだよね? 新しいパートナーシップを結んだ人たちもいるはず。夫を、妻を失くしたもの同士が手を取り合って生きて行こうと決めた人々もいるだろう。パパの、ママの代わりになろう、新しい両親を受け入れようとしてる親子もいる。きっと。
彼らの元に、思い出を大事に生きようと思っていた人々がまたいきなり戻って、どうなるのか。
やっと、先へ進んだステップは崩れてしまう。そして戻ってきた人たちは、大事な人が新しい人生を歩いていることに呆然とする。今度は彼らが受け入れられるのか。職場も居場所もないはず。

もちろん喪失を受け入れられず苦しんでいる人の方が多いはず。新しい関係も築けずに。
その人たちの元に無くした愛が戻るのは喜ばしい。
でもさ、戻ってきた人たちは、自分たちが消えてたことを覚えてないんだよ? 5年もの不在を彼らは感じてない。
取り戻しても、喪失の痛みは残る。それは残された者だけが背負い、消えてた人々はわけもわからず大事な人々がトラウマを背負ってることを受け入れて生きなければならない。「君を」「あなたを」失って、この5年、どう生きてきたと思う?とぶつけられて、それを受け止めなきゃならない。

考えるだけで、セラピストの需要が半分いなかった時以上に必要だよ。
そのセラピストもセラピー受けなきゃいかんだろうし。
突然減る以上に、突然倍以上に増える方が、まさに食糧問題も起きると思うんだが…。
じゃあ半分の人が消えたままでいいっていうの?と問われれば、それもあんまりだし。そもそも映画が成り立たない。
わけがわからなくなった。

残されたメンバーたちが誰一人としてそこを考えずに、とにかく取り戻せだけだったのかと思うと釈然としなかったんですよ。
映画は見えてる世界がすべてで、画面上に出てこない市井の人々を気にしてる私がアホなのか。主要キャラの顛末の方を気にしろよと言われるでしょうね。沢山ショック受けてる人たちがいる。私は受けなかったけど、山ほど出てるご意見はいちいちもっともだとは思います(帰宅して漁った)
だが私は『木を見て森を見ず』と言いますが、『森を見て木を忘れる』性癖です。
根本的に、「5年後に消えた半数の生物を戻す」という計画の粗っぽさに引いて、「サノやんと同レベルやんけ!」と思ってしまった。
でも見てから頭痛くなるほど反芻したところ、そこを考えずにメンバーが実行に移すわけないよね。

すべてをわかったうえでの選択なんだね。

5年の間に起きた良い変化を今度は台無しにするかもしれない。傷を乗り越えた人だけでなく、自分や大事な人を傷つける相手がいなくなってくれた場合も、戻ってきてしまうことになる。
それでもなを、一人の男の独断でなされた前代未聞の粛清は、正すルートを選びに行くべきだ。
そういう決意もあったんだろうと。
「不可逆性」という言葉を使っているツィ―トを見た。まさにそれなんですね。
決して元には戻れないことがある。誰もが幸せになる大団円を求めても、それは違うということ。
不幸せになる人がいても、守るべき大きな世界がある。
大事なパパと引き換えになった世界に残されたモーガンも、スタークさんが逝ってしまったことを受け入れなければならないピーターも。若い命はそうやって現実の重さと、大人たちの愛を受け取って大人になる。


IWの時にタイムトラベルはないと思ったんですが、タイムトラベルでしたね(汗) それ以外ないよね。
しかし量子物理学は、普通の物理で赤点ギリギリだった私には荷が重すぎます。タイムトラベルのパラドックスもSF小説を読んでも複雑怪奇でわからん。ほんと。
過去を改変してはいけない。過去に戻った時点で新しい世界がそこから始まる。etc。
聞くと納得するの間には、超すに越されぬ大井川(なんだ)。
半分の人々が消されない時点に戻れるなら、それがベストだった。でもそれが「歴史を変える」ことになってしまうのか。
ここらへんは、頭の良い人たちが解説や持論を展開してくれてます。
でもここは最後のスティーブの選択には大きくかかわってくると思うので、色々探して納得いくまで考えた方がいいでしょう。

キャラクターに関しては次回。

 

☆実際は2019年に見て書いた記事です
キャップブログから持ってきたので、まとめて2018年終わりに入れました

 


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