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京都みてあるき

旅の覚え書きと写真のおきばと感想集。ついでに園芸の話。母君と二人旅で、近畿の名所に参ります。写真整理中。

彼岸花

2006-09-25 18:20:51 | 我が家の花・総合

○リコリス(赤花)
ラディアタ (Lycoris radiata Herb.)

ヒガンバナ科 リコリス属(ヒガンバナ属)
和名 彼岸花/曼殊沙華 など多数
花言葉 悲しき思い出

今年は6球のうち1球しか咲きませんでしたが、やっと彼岸花が咲きました
リコリスの種は夏咲きが多いのですが、有名な彼岸花などのリコリスは秋咲きです。
花は5~10個付くらしいので、一度10個付いたのを見てみたいです。
きっとボリューム満点だろ~な。
彼岸花は別名多く、里によっていろいろな呼び名があるようです。
幽霊花、死人花など忌避的な名前が多いですが、外国では人気品種
何でも、原種が美しいので園芸品種の改良がなかなか進まなかったとか。

これもホームセンターで、6球¥398で売っていました。
育て方は、ほとんどあるような、ないようなで、買ったときも、「非常に丈夫」
どの本にも「丈夫」と記載。水遣りも一週間に1度か2度。
追肥もしなくてよい、用土も何でもいい、日当たりもいい方がいいけど、
悪くても育つなど。植え替えは5年に1度。そしてよく増える。
詳しくはコチラ

…つまり放置系…。水遣りは、雨にお任せ…暑さにも寒さにも強い、
毒があるので、虫もつかない…つまりとても
楽な植物…
(しかし、必ず毎年咲くとは限らない)
ほとんどすることないらしく、まともに園芸書には載ってきません。
しかも”彼岸花”じゃ載らず、リコリスで探さないといけません、普通その名前は知らないよね…
リコリスと似た花にはネリネがありますが、コチラも寒さに弱い以外はやはり放置系…。
育てるようになって、調べてから知ったのですが、彼岸花は植えた所が合わないと
引越しするようです。深く植えたら、勝手に浮上して、二階建て球根になったり。
端に寄ってみたり。水にぬれても、球根が切られても、根が生える場所が無事なら、
花を咲かすらしいです。凄くしぶとい。

お寺や、お墓、田の畦などに咲いていましたが、最近見なくなってきました。
鱗茎と呼ばれる球根にリコリンという毒があるので、忌み嫌われていましたが、
水によくさらせば、良質のでんぷんがとれるので、救荒食量として食べられたとか何とか。
でも、だからってやってみないでくださいね
味自体は…「シタマガリ」という里呼び名があるらしいので、きっとスゴイ味なのでは。
花に触ると手が腐る…など色々な言い伝えがありますが、彼岸花にとっては濡れ衣
毒はあっても口にしなければ大丈夫。
しかし、ニュースで誤って水仙(ヒガンバナ科)を食べたとか、ありましたね。
食べ物と一緒に植えないように…間違ったら死にます…。

毒としての利用で、本を見たとき物凄いインパクトがあったのは
確か中国ですが…「食べ物と混ぜてゴキブリ退治の毒餌」
ねずみバージョンもありました。…効くのかな~


そんなこんなで、嫌われる傾向にある彼岸花ですが、これは時代が遅れるにしたがって
薄れていきます。北原白秋やら、斎藤茂吉、正岡子規など有名な文学者の作品に登場します。
神秘的な雰囲気の彼岸花ですが、花言葉のように悲しい雰囲気があるらしく、
悲恋の話が多いです。

日本の彼岸花は三倍体で不稔性です。不稔性と言っても、全く種ができない訳ではないです。
ただ、出来る確率が物凄く低いので、ほぼ「出来ない」扱いをされています。
種以外で何で増えるのかというと、球根です。分球していって増えます。
分球しかけの球根を買うと、その年咲き難いと聞いたことがあります。
発芽率悪いです。なので名所では5~6倍の球根が植わっているのだとか。
明日香で、分球した彼岸花の頭が5~6個出てるのをみたけど、ちょっと恐かった。
中国には赤花で、稔性のプミラ種があり、これは二倍体。

彼岸花は謎多い花です。原産はたぶん中国ですが、北海道を除いて
ほぼ日本全土に分布しています。東アジア固有の花。
いつごろ日本に到達したのか、なぜこれほどに広く分布するようになったのか、
いまだに謎なのです。
室町時代まで、古典にも文献にも載ってこない、あれほど目立つ花にもかかわらず。
絵画にも登場せず、存在自体を消されてしまったような、そんな扱い。

道の辺の壱師(いちし)の花の灼然(いちしろ)く人みな知りぬ我が恋妻は
道端に咲く "いちしの花"(彼岸花と言われています)がはっきりと色鮮やかなように、皆が知ってしまったよ、私の愛しい妻のことを


万葉集にイチシの花というのがあり、これが彼岸花といわれています。
これもイマイチはっきりしない。いちしろく(灼熱)=はっきりした と捉えるか、
いちしろくを白と関係付けるか。
詳しくはコチラ

個人的には万葉の時代からあってほしいような。
でも、イチシ=彼岸花説には頷けないような。
彼岸花は別名の多さでトップらしいです。
色々な呼び名は人との関わりが深いということなのでしょうか。

参考 ヒガンバナの博物誌 粟田子郎 研成社


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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
きれいな彼岸花ですね。 (wingll23)
2006-09-25 20:57:29
 手入れされているので、きれいに整った彼岸花ですね。私も山の中の道端に咲いていた彼岸花の写真とって来ました。きれいではないですが見てください。

 佛隆寺へは行かれなかったんですか?
返信する
仏隆寺へは (kodama)
2006-09-26 05:44:32
水曜に変更になりまして、

先に明日香に行ってきました。

後ほど写真しまーす。

ちなみに彼岸花は、手入れしてないです…

水遣りだけ…あとは放置…
返信する
Unknown (wingll23)
2006-09-26 21:35:16
手入れしなくても、家の中で育った彼岸花は、風雨にさらされて咲いている道端の花よりも品格があるんですね。

明日香は人が多かったでしょうね。
返信する
明日香 (kodama)
2006-09-26 23:17:05
人も多かったけど、

素晴らしかったです、

明日の仏隆寺も楽しみです
返信する

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