○爪 紅 つまべに TSUMA BENI
長井古種 早生 白い花弁に鉾の先のみ薄紅に染まる。原種のノハナショウブに近い花形を持つ、単純な三英花。花径はおよそ10cmほどの小輪。草丈は高く120cmを超える。葉はやや細く素直な草姿で、性質はとても丈夫で繁殖も良い。
長井古種の一つで、長井古種の中でも原種のノハナショウブに近い品種で、ノハナショウブの色変わりではないかと考えられている。山形県長井市のあやめ公園に植栽されているほか、性質が丈夫なので、全国各地の花菖蒲園でも比較的植栽されている品種である。
長井古種のルーツは、江戸時代まで、下長井の飯豊町萩生町周辺の民家の庭先に植えられていた花菖蒲を、明治時代になって現在の長井市あやめ公園の場所に植え付けたのがその始まりであるという。
下長井の萩生では、野山に生えるノハナショウブのなかに変わり花が多くあったようで、江戸時代以前から周辺の民家の庭先で栽培されていたと、長井市の花菖蒲研究家の柿間俊平氏は話しておられた。この萩生の地には、萩生城跡があり、伊達正宗の祖父にあたる人物も住んでいたことがあるそうで、正宗もここから、仙台の岩出山に花菖蒲を持って行ったのではないかと柿間氏は話す。
ここからは当園の加茂の話だが、この岩出山の有備館には、以前、江戸系とも長井古種とも言えないような古いタイプの花菖蒲が植えられたそうである。そして推論ではあるが、正宗が江戸屋敷にこの岩出山の花菖蒲を植え付けたのが、花菖蒲が江戸に伝わった最初ではないかと話す。もちろん記録はないが、当然ありえたことであろう。柿間氏の話とも辻褄が合うのである。
花菖蒲のルーツは、各地から江戸にノハナショウブの変わり花が集められたというが、ノハナショウブの形質から見ると、関東以西のノハナショウブより、関東以北、東北地方のノハナショウブの方が栽培品の花菖蒲の形質に近い感じがするのである。
菖翁の「安積の沼の花かつみ」の話もそうだが、東北地方にはかつてノハナショウブが多く自生しており、変異も多かった。なかでも伊達氏が岩出山の花を江戸に持ち込み、当初は武家の下屋敷の庭園に植栽され、自然交雑されるうち変異の幅が広まり、それが元禄の頃には庶民の間にまで普及したのではないかと、現時点では推理している。
美しい色の鉾。
○北野天使 きたのてんし KITA NO TENSHI
原種 美しいピンク三英。花の直径は6cm程度の小輪。草丈は低く50cm程度で、葉もほっそりしている。
紅紫の花色が薄くなった小豆紅の花色は自生地で時々見かけるが、本種のように美しいピンクの花は、未だ
見たことがない。
この花は、青森県下北郡東通村で、地元の東田万年氏が発見、採集したもの。その場所は海岸に面した広
大な原生花園で、ノハナショウブやギボウシ、ニッコウキスゲなどさまざまな植物が咲いていたという。しかし、
電力会社に買収され、整備され、今は跡形もない。この花は、失われた北の原生花園からの使者として、私たち
に自然がいかに大切かを教えてくれているように感じる。
城北公園で、見てる間に母君が一目惚れした品種、北野天使と
次の年に私が気に入った爪紅です。
ネーミングはどうかなぁと思うのですが、花は可憐な感じです。
加茂花菖蒲園で今年の春に通販しました。
北野天使は去年鯉艸郷からも購入。
ただし、面倒なことに立ち枯れ病にかかってしまって
いたようで、新たに購入しても増えなさそうです…。
爪紅は二株あったんですが、そのうち一つから
やたらと豪華な花が咲き…これって品種違い??と
思って問い合わせしたら、やはり、違う物らしいです。
でも、なんとなく、爪紅っぽい花なんですが…
何の品種なのか、不明のままです。
Thank you!
Stanley
ピンクの花菖蒲というと、北野天使のことかな?
うちからより、ちゃんとした業者さんから
買った方が質がいいと思いますので、こちらの
HPから、メールで問い合わせしてみてくださいな。
こっちはずいぶん更新してません。
せっかくコメントもらったのに、
返信おそくなってごめんなさい。
I'm sorry.I can't send.
But "Risoukyo" might sell you this pink Japanese Iris.
I bought it there.
You try to send an email to "Risoukyo".
This pink Japanese Iris's name is"Kitanotenshi".
Risoukyo(Japanese Iris's farm)
HP: http://www.risoukyo.com/
English: http://www.risoukyo.com/english/index.html
e-mail: info@risoukyo.com