こう(立憲パートナーズ)ブログ

政治についてあれやこれや語るブログです。

#多様性の敵は多様性

2020-02-11 20:35:45 | #政策
以前から書こうと思っていたテーマがあります。
立憲民主党が大事にしている政策テーマの一つでもある「多様性」。
女性をはじめ、障がいをもたれている方々、LGVTQ、社会で生きづらさを感じている
MINORITYにスポットを当て、すべての人に居場所と出番のある社会が築き上げられるよう
「共生社会」を作っていこうというのが、立憲民主党の多様性政策です。

先般、統一地方選では、女性に焦点を充て、パリテという女性政治家を増やす試みを柱としました。
枝野代表はじめ、「多様性はブルーオーシャン」と党は位置付けているのですが、
もちろん私はこの考え方に大きく同意をしますが、この多様性政策を主要政策として
選挙を戦い抜くやり方に反対をします。

2020年2月に開催される2回目の「立憲フェス」(党大会)でも、テーマのひとつとして、
#Me,tooならび#Koo,tooが掲げられています。
しかしながら、今切迫した国民生活の中でこのテーマが必ずしもダイレクトに国民の胸に届くでしょうか。

繰り返しになりますが、私はこの考え方を否定しているわけではありません。
「大きく同意をします」。(繰り返しになりますが)
ただ、選挙の大きな柱として打ち出していくべきではないと思っています。

まず、「多様性」を大事にする事の意味を本当の意味で理解するべきだと思います。
例えば、あるMinorityに対して差別的考え方があるとします。あらゆる差別は無くすべきであるというのは
私も同じ考えですが、実際に差別というものは多種多様な人間が生きていく中でどうしても生まれてきてしまいます。
AというMinorityに対して、認められる人もいれば、認められない人もいる。
必要以上に罵倒したり、いじめたり、批判したりする、文字通りの差別は許されるものではありませんが、
心の中で「認めない」と思う人も当然いる。これを否定する事も「多様性」の否定になると考えます。
つまり、多様性を認めるということは、多様性を認めないという人達も認めないといけないという事です。
多様性の最大の敵は、多様性だという事を認識しておかねばならないと考えます。
だから多様性を主要テーマとして支持を訴えるやり方は難しく、理解を得られにくいのです。
ここは本当に大事な部分だと思います。これを理解できないと、絶対に共生社会は作れません。

申し訳ないですが、今の立憲民主党の議員やその関係者に、そんな「多様性」の難しさを分かってもらえているとは
どうしても思えないのです。
Minority当事者の方から、私は「お前に何が分かる」といったような事を言われた事がありました。
しかし、私がMinorityではないとなぜその人に分かるのでしょうか。
私も悩みは当然あり、生きづらさを感じる部分が当然あります。それをわざわざ公表する気はありませんが、
それでも「もっと大変な人はこの世にたくさんいる」と思い、前を向いて生きる事にしています。
人はみんな、何かしらの生きづらさを抱えているものです。
私が抱えている生きづらさを堂々と語り、「多様性を!」と訴えても、私は誰からも理解・支持してもらえないと思います。

もちろん、立憲民主党として多様性のテーマを降ろせという事ではありません。
しっかりと掲げていく。これを辞める必要はありませんし、最終的に共生社会を作る事を目標とすべきです。

しかし、安倍政権が7年に渡って続き、間違った経済政策により景気は息切れを起こして消費税も上がりました。
安全保障的にも周辺国が色めきだし、未知のウイルスが世界を席巻し、政権は不正のオンパレードです。
年金も破綻状態である事が明るみに出て、再び国民はモノの価格が上がる中でデフレマインドに揺れ続けています。

逼迫した生活の中において、多様性に想いを馳せる事は余裕がないとどうしてもできません。
だから、まずは上記に示した、「逼迫した現在の危機的状況」をいかに脱するか訴えないと立憲民主党への期待は膨らみません。
そうした危機を乗り越えていく中で、政治がリーダーシップを取り、共生社会を作り上げていく、
順序としてはそういった手法を採らなければ、政治的に完全に失敗をするのです。
そしてそうじゃないと差別は無くならないし、Minorityの方々が暮らしやすい世の中にはならないと考えます。

Twitterにこういう事を書くと、匿名の質問箱にいくつか批難の投稿があったりしますが、
私は心からそう思っています。
立憲民主党がやるべき事は、多様性をただただ一本槍に訴えていく事でなく、
多様性を認められる世の中へ変えていくための包摂的政策を訴えていくべきなのです。

まずは、国民の逼迫した現在の危機的状況を立憲としてどう変えていくか。そこを知りたいし、語っていきましょう。
その先には共生社会がある。そう確信をしています。


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