「アメリカメジャーリーグ球場一覧・アメリカンリーグ中地区②」クリーブランド・ガーディアンズ~写真と短歌で綴る世界文化紀行
2024年メジャーリーグではドジャースの大谷翔平選手が大活躍をしました。BSNHKでは大谷選手の出場試合は連日放映しました。そして大谷選手も期待に応えて見事ナショナルリーグのMVPを獲得、「50-50」の言葉は世間を賑わせました。しかし考えて見ると彼が活躍している球場を私は余りにも知りません。そこでメジャーリーグの全球場を特集することにしました。メジャーリーグは「アメリカンリーグ」と「ナショナルリーグ」に分かれそれぞれが東・中・西地区(5チーム)に分かれ15チーム、全30チームが球場を持っています。そこで活躍した日本人選手にも思いを馳せて振り返ることにします。今週は「アメリカンリーグ」中地区を特集します。
口語短歌
アメリカンリーグ中地区②「クリーブランド・ガーディアンズ」プログレッシブ・フィールド
「羽虫が グランド飛び交い 影響も 花火打ち上げ 鳴り物許す」
クリーブランドは1832年のオハイオ・エリー運河の開通によって工業都市として発展しましたが、1970年代にかけて重工業が衰退し、「湖畔の失敗」と呼ばれました。そのため、郊外へ流出した地元住民や観光客を呼び戻すため、1980年代にダウンタウンの再開発が始まりました。その一環として1994年、クリーブランドの一等地に、野球専用球場ジェイコブス・フィールドをはじめとするスポーツ複合施設、ゲートウェイ・スポーツコンプレックスが建設されました。当初の計画はドーム球場でしたが、住民投票で否決されています。2008年、クリーブランドの自動車保険会社、プログレッシブ社(Progressive Corporation)が命名権契約を取得し、球場名を「プログレッシブ・フィールド」としました。球場は、工業都市クリーブランドらしく、白い壁と鉄骨を組み合わせた外観、煙突を連想させるような角張ったデザインの照明灯など、他の新古典主義の球場とは違ったデザインが目をひきます。センターからレフトにかけて、高さ5.8mのフェンスが立っていて「リトルグリーンモンスター」と呼ばれています。季節が温暖になると右翼方向へ風が吹くようになるので、左打者の長打が多くなります。湖に近く、ここで生まれた羽虫が大量にグラウンドを飛び交うため、プレイに影響が出ます。また、付近にカモメが生息しており、時折グラウンドに降りてくるため、定期的に花火を打ち上げます。鳴り物による応援は原則禁止のMLBですが、インディアンス主催試合に毎試合太鼓を持って応援に駆けつける熱狂的ファン、ジョン・アダムスに敬意を表し、メジャー球場では唯一鳴り物が認められていて、彼が叩く太鼓の応援は名物です。なお日本人は多田野数人 (2004 - 2005)小林雅英(2008-2009) 大家友和 (2009)1福留孝介 (2011) 村田透 (2015)選手が活躍しました。
参照
https://www.sports-his.com/baseball/pdf/map.pdf