goo blog サービス終了のお知らせ 

さっかんの小部屋

個人的な日々のできごとです。ご笑覧あれ。

ガラスの靴

2005年05月26日 | Weblog
グリム童話集の「灰かぶり」には,ガラスの靴もカボチャの馬車もでてきません。
ガラスの靴を履かせ,カボチャの馬車に載せたのは,フランスの文学者のシャルル・ペローであるといわれています。
でも,ペローさんのほうが古いんですけどね。

さて,このガラスの靴が,実は毛皮の靴であったという説があるのは,ご存知の方も多いと思います。
これは,ペローさんの書いたタイトル「サンドリヨン,もしくは小さなガラスのくつ(Cendrillon, Ou La Petit Pantoufle De Verre)」の verre(ガラス)は,vair(銀りすの毛皮)の間違いだというのです。

ペローさんが話を集めた当時は,話は文字じゃなく言葉で残っていました。
vair(銀りすの毛皮)は,中世の言葉で当時使われておらず,聞きなれていたverre(ガラス)と間違えたというのです。
ありそうですよね。

この話は,ブリタニカ百科事典のシンデレラのところにもあります。
それによると,英語の glass slippers は,フランス語の pantoufle en vair を en verre と誤訳したものであるとの説明です。

たしかに,ガラスの靴では踊れないでしょうし,銀りすの毛皮の靴なら軽やかに踊れそうです。
でも,ほんとのところは,ペローさんがは知ってて「ガラスの靴」と書いたといわれています。

ちなみに,Pantoufles は,室内履きのことで,英語では slippers です。
えっ,スリッパ?? スリッパって,あのスリッパ

でもこのスリッパは,日本のスリッパではなく,締めつけのゆるい靴のことです。
となると,銀りすの毛皮製ですと,誰もが履けそうですよね。

ちなみに,われわれが思い浮かべるガラスの靴は,ありゃぁディズニーの影響が大ですね(笑)。
スリッパについては,また宿題にしておきます。

最新の画像もっと見る

3 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
あのスリッパ (友子)
2005-05-26 21:20:01
リンクを思わずクリックしたら・・・ぷぷぷ爆笑。

シンデレラのガラスの靴は、ロマンチックだけど、実際には足が痛いだろうし、中身が透けててちょっとやかも。

せめてすりガラスにして・・・。
返信する
知らなかった (columbus59)
2005-05-26 23:39:15
『グリム童話集』!!小さいころよく読みました。

ガラスの靴のインパクト、子供心には大きかったです。



それが毛皮の靴だった…初めて聞きました。

それにしてもガラスっていつの時代からあるのでしょう?

古い教会にはステンドグラスがあるから、中世ごろには発明(?)されてたんでしょうか?

それにしても、庶民の口述の物語を記録することを思いつくなんて…あっぱれですね。民俗学の先取りかな。

返信する
コメント,ありがとうございます (さっかん)
2005-06-06 16:12:47
■友子 さま

いやぁ,世の中には行儀のいい(?)おじさんがいるものです(笑)。

そういえば,透明なガラスだったら足が透けて見える,というのには,言われて気がつきました。



■columbus59 さま

はじめてでしたか。

自分は,「間違えている」と聞かされたのは,ちっちゃなころです。

それが,最近は「間違えている」が,間違えているのかも? と思うようになりました。



ちなみに,ガラスはメソポタミアかエジプトで発見されていますから,相当昔からあったはずです。

当然のことながら,最初のガラスは透明じゃなく,色がついていました。

と,これもちっちゃなころ聞いた記憶があります。ホンマか?
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。