中国 摩天楼林立 経済崩壊の予兆か

中国 摩天楼林立 経済崩壊の予兆か

 

中国 摩天楼林立 経済崩壊の予兆か

【新唐人2012年6月28日付ニュース】中国では高さ500mを超える摩天楼は珍しいものではなくなりました。しかし、各地では依然、高さを競う摩天楼の建設ラッシュが続いています。高さ606mを予定していた武漢緑地センターは、30mを新たに足し、中国一高い摩天楼を目指しています。また、湖南省長沙市が建造予定の"天空都市"は、ドバイのブルジュ・ハリーファを越える世界一の摩天楼になる予定です。一方、これらの現象は中国経済崩壊の前奏であるとの分析もあります。

中国の超高層ビルの数はすでに２００棟を超えます。南京には高さ４５０mの紫峰ビルがあり、広東省の広州東塔は５３０mを誇ります。武漢緑地センター、深セン平安金融センターのいずれも６００mを超えました。報道によると、中国では今後３年間、平均5日に一棟のペースで超高層ビルが完成する見通しだそうです。5年後、中国は800棟の摩天楼を有することになり、アメリカの4倍になる計算です。うち8割は、経済が遅れている内陸部に建てられるそうです。

今後３年間平均5日に一棟のペースで超高層ビルが完成。5年後中国は800棟の摩天楼を有し、アメリカの4倍。うち8割が経済が遅れている内陸部に建造。

超高層ビル建設業者の"緑地集団"によると、このような摩天楼の建設は業者ではなく、政府の意思で行われているそうです。

中国財経評論家　鞏勝利さん
「中国は面子プロジェクトを行っており、各地で力を入れています。摩天楼は基本的に面子事業の産物です。政府官僚は政治業績が必要だからです」

メディアが公表した湖南省長沙市の"天空都市"の建造計画によると、施工期間は7ヶ月だそうです。一方、世界一の摩天楼・ドバイのブルジュ・ハリーファの建造には6年かかりました。中国の摩天楼の安全性を懸念する声も少なくありません。

また、超高層ビルの場合、火災時の救援対策も大きな難題です。北京市消防局の責任者は、火災が発生した場合、高層階の生存率はほぼセロに近いと指摘します。2010年11月15日、上海の静安区の28階建ての高層マンションで発生した火災では、53人が死亡しました。

中国財経評論家　鞏勝利さん
「摩天楼は先ず設計の合理性。次に、建造工期を保障しないといけません。例えば、コンクリートが固まるには時間が必要です。鉄筋の品質も重要です。これらが保障できないと、後々大変です」

海外機構の研究によると、過去140年の歴史から、摩天楼ブームは経済崩壊の予兆であるとの研究結果が出されています。例えば、ニューヨークのクライスラービルとエンパイア・ステート・ビルの完成後まもなく、ニューヨーク証券取引所の株価大暴落と1929年の世界恐慌が起きました。また、ドバイの超高層ビルの完成時期は、ドバイが経済危機に陥る前夜でした。

今年に入って、中国のマクロ経済に後退の兆しが現れています。当局の発表したデータによると、今年1月から5月の間、財政収入は前年に比べて著しく減少。5月の製造業の購買担当者指数（PMI）は50.4％で、5ヶ月ぶりの最低値を記録。生産者物価指数（PPI）は同比1.4％下落し、2009年12月以来の最低値を記録しました。

中国財経評論家　鞏勝利さん
「13億超の人口をもつ国の大量資本が国有企業に集中しています。しかも中国では多くの人 多くの産業が突破口が見つからず、不動産や面子事業、或いは特定地域の高さを競う建築に集中しています。この方面にだけ投資が集中すると、考えてみてください。このような盲点は相当多いのです」

データによると、世界有数の超高層ビルのうち、87％が中国にあるそうです。鞏さんは、中国の摩天楼にはまもなく致命的な弊害が現れるはずで、その結末は全世界に警鐘を鳴らすことになるだろうと警告します。

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2012/06/25/a722229.html.（中国語）
（翻訳/坂本　ナレーター/佐藤　映像編集/工）