- 奥伊吹は集客数増加中
スキーやスノーボードをする人が少なくなるということは、当然マーケットとしても縮小していくことになります。営業休止や廃業に追い込まれるスキー場もたくさん。板や靴やウェアも売れなくなるわけで、道路沿いの「Alpen」の看板も減ってしまい、テレビから広瀬香美の歌も聞こえてきません(「Alpen」だけじゃないけど)。
一方で廃業があれば、その中で力をつけていくスキー場もあるわけで、奥伊吹スキー場は、逆境に負けなかったスキー場といえるでしょう。10年ほど前までは1シーズン10万人程度の入込だったものが徐々に増え、2017-18シーズンは19万人弱にまできています。今シーズンは20万人超えを目論んでいるそうです。
レストハウスの隣に快適なトイレが作られたのは2012-13シーズンのこと。それまでは、トイレのあるレストハウスの地階まで、ブーツのせいで階段を横歩きしながらぎこちなく降りていくか、ゲレンデ隅の吹きっさらしの汲み取り式トイレに行くしかなかったのですが(レンタルショップの裏側にもありましたが、板を外しての距離が少々長い)、新しいトイレを見て、「わぁ、西武系みたい」と思ったものです。これまた西武系みたいと思ったのは、2014-15シーズンにオープンした、おしゃれなセンターハウスの完成。6億円の仕事だそうですが、翌シーズンにはDJのブースまでできていました。
これがリフト乗車記録
ICリフト券に変わったのは2010-11シーズン。ゲートのセンサーにリフト券をいちいち近づけなければならないのは不便なだけだと思っていましたが、いつしかそれにも慣れました。スキー客としては、自分のリフト乗車記録が残せるくらいですが、ビッグデータとしてスキー場の改善につなげていくのでしょう。いつのころからかゲレンデの隅に降雪機も鎮座(2008年かららしい)するようになっていました。ちびっこや初心者向けのトンネル付動く歩道ができたのは2014-15シーズン。駐車場からの上り道を歩かずにすむというアルカンデは2004-05シーズンの登場らしい。
アルカンデ。上りは動く歩道で。帰りは横の階段を歩く。
私が初めてこのスキー場に連れてきてもらった1996年には、姉川ダムもまだ完成しておらず、細い山道を登って行ったような記憶がうっすらと残っています。道路の細さゆえ大型バスが入れないスキー場は、団体客が入れないので平日はガラ空きと聞いていました。
今は大型バスで団体さんもやってこれるようになった。
今シーズンの驚きは、駐車場のトイレが建物ごとまっさらになっていたことです。入口の扉は自動、エアコンつきでトイレは暖かく、個室はすべて洋式。洗面所には温水。ゲレンデに到着するまでにまず一発殴られた感じです。
感動したので写真を撮ってしまった、駐車場の新築トイレ。快適!
それから、多くのスキーヤー・ボーダーが最初に乗るであろう、第1ペアリフトの降り場が10mほど移動していました。短くなっているのです。おそらく、このリフトを降りた人と、しゃくなげゲレンデを滑り降りてくる人との混雑による事故を避けるために、スペースを広く取ったのだと思いますが、そういうリファインができるスキー場として評価したいと思います(私が上から目線でいうものでもないでしょうが)。
写真右側の第一ペアリフトが10mほど短くなった。左側のリフトとのレイアウトの都合だと思われる。
そんなわけで、関西でも一番の来場者数(2017-18シーズン)を誇るスキー場になったのでした。
このスキー場の社長によれば、「この10年間で20億円の設備投資をしてきた」そうです。
いつも何かが新しい。これって…
(つづく)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます