ぼくしんかんせんにのったんだ

　「くまたくんのえほん」という絵本のシリーズがあります。シリーズの中で「ぼくれんらくせんにのったんだ」という一冊が、若いころ私の本棚にありました。青函連絡船らしき船に乗って、北海道らしきところに渡るというお話しだったと記憶します。当時のキャッチフレーズ「でっかいどう北海道」をもじって、「でっかいどうくまかいどう」と絵の中に書かれていました。今、「ぼくれんらくせんにのったんだ」はどうやら絶版のようです。鉄道連絡船そのものがなくなって久しいですからね。　「くまたくんのえほん」のシリーズには、「ぼくしんかんせんにのったんだ」という絵本もあります。

　さて、私も先日、新幹線に乗りました。新幹線に乗らなければ行けないような出張がある仕事でもなし、帰省にも必要なし、おまけに遠くに旅に出るような余裕もないとくれば、新幹線など必要がありません。指を折って数えてみるとおよそ5年ぶりの新幹線でした。

　自分一人で乗ると自由席を選ぶので、どうしても1号車～3号車ばかりになってしまうのですが、今回は東の端の16号車。全長400mって長いですね。ホームを歩くだけで疲れてしまいます。
　座ってみると、15番の列。東に向かっていますから、運転士さんを除けば、16番の列が一番前に乗った人ということになります。乗った時点で16番の列には3人の客。ということは、この16両編成の乗客の中で先頭から4番目が私。コンサートでいえば前から2列目。結構いい席です。（ほんまかい？）

　静岡を通過すると気になるのが富士山。めったに乗らないものですからどんなふうに見えるかソワソワ。シンカンセンに初めて乗る外国人みたいです。蒲原トンネルに入る頃には、デッキに出てスタンバイ。16号車の乗客はみんな眠りこけているか、スマホを触っているか、読書に浸っているか。富士山など意識にないみたいです。曇天でしたがしっかり見えましたよ。

　近頃の新幹線は早いですね。味気ないくらい。富士山のあとはすぐに新横浜が来て品川に停まって東京にに到着です。

　翌日の新聞に、富士山が初雪化粧したという記事がありました。私が新幹線から見た富士山は、今シーズン初の雪の装いだったそうです。新幹線から写真を撮ったときには気づきませんでしたが、上の写真では雪のようなものが山頂に見えますね。