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業務日誌

F1・読書・日常。大好きなモノとだらけた毎日の記録?です(* ^ー゜)ノお気楽にいらっしゃいませ♪

読書感想文―其の三『キーリ』③

2007-03-23 00:21:09 | 読書感想文
壁井 ユカコ / メディアワークス(2005/08)
Amazonランキング:29961位Amazonおすすめ度:



はい。7巻ですが、やっぱり絵変わってるよな~
それはさておき。

ネタバレ!!
はい。ネタバレ覚悟の第三部です。
3巻まではキーリはハーヴェイと兵長と旅をしますが、その後ハーヴェイは
一人首都へと旅立ちます。
キーリは兵長とベアトリクスと暮らすことに。
思えばここらへんから、ラストへの伏線はすこしづつ現れます。

ハーヴェイの核に異常が起き、傷の治りが遅くなったり、首都でユドの消息
探しをしたり、そして「できそこないの不死人」がでてきたり。

置いていかれたキーリはハーヴェイと再開して、また旅が始まりますが
今度はベアトリクスとはぐれるし。

さて、核心に。
キーリは自分が教会の長老ジグリ・ロウの子であることを知る。
ハーヴェイやベアトリクスを苦しませる教会の長老の子であることを
受け入れられないキーリはそんなのはウソで、自分たちを首都におびきよせよう
とする罠だと思う。

とりあえず、教会兵の見張りの下、首都へ向かうことになったキーリ一行の
前に現れるのは、敵キャラヨアヒム。
自分に敵意を向けてくる人たちにも無頓着なハーヴェイに比べ、向けられた
敵意の仕返しはしっかりやるヨアヒムが、ジグリ・ロウの娘のキーリに近づいて
きたわけですね。
ヨアヒムは教会の長老たちを殺す気満々。もちろんハーヴェイにも敵意むき出し。

しかしお人好しハーヴェイは列車の中で襲ってきた、できそこないから列車の
操縦士を守るため、キーリ&ヨアヒムとはぐれます。
そこで、兵長はグシャっとやられちまって、以後まともには話せなくなっちゃう
のです

絶対に迎えにくるというハーヴェイの言葉を信じて、キーリはヨアヒムと
一足先に首都へ。
さらに、ハーヴェイがキーリに言った「全てが終わったらイースタベリのタダイの家で暮らそう」というのがまさにツボ
あ~みんなで「帰る」のはあそこなんだって、でもそれがあまりにも不確実で
余計に切なくなるのよ・・・。

とりあえず首都についたキーリは父親には何日か会えなかったけど、結局
会っても彼を許すことができず、再会は決裂。
その後ユリウスに会ったキーリは教会関係者であるユリウスに親切にしてもらう
ことが受け入れられず、どんどん自分を追い詰めます。

そんなとき、ヨアヒムが悪魔の囁きを
「敵がいなければ生きていけない人間がいる。」
「俺とお前は同族だ」
そう言ったヨアヒムは、「敵」であるところのキーリの父、ジグリ・ロウを
殺そうとします。

しかし、ヨアヒムはジグリを殺せず、結局ジグリもキーリもお互いを
突き放せない、大切なものを「持って」いる人間なのだとヨアヒムは言う。
お前なんか仲間じゃなかった―――と。

さて、キーリは首都に来た一番の目的であるベアトリクスと首都に来て
数日、やっと会うことができます。
ジグリの自宅に軟禁されていたベアトリクス。
しかし、彼女は自分がキーリのことを喋ってしまったせいで、キーリが
エイフラム(=ハーヴェイ)と会えなくなったのだと思っていて、キーリ
が目の前に現れてもいつもの自信たっぷりでキレイなベアトリクスじゃ
なかった。

けれどキーリの必死の呼びかけと、キーリが怒っていないことを知った
ベアトリクスはキーリと色んな話をします
そして、キーリの17歳の誕生日のプレゼントに自分の髪とハーヴェイの
髪の色と同じ色の石をつけたお守りをくれます。
そして、キーリが決めたベアトリクスの誕生日「夏の真ん中の日」に絶対
絶対お祝いをしようと約束をします

けれど結局それは果たされません。
ベアトリクスはユドに吸収されてしまいます。さらにヨアヒムも塔から
落ちそうになったところをハーヴェイに手を掴まれて助けられながらも
自分で腕を切り落とした上、ナイフで心臓を取り出して、地面に叩きつけ
られて死んでしまいます

ここらへんはオイオイですマジグロテスクですから。
でもヨアヒムの最後は本当に彼らしくて、やっぱり切なくなるのです。
そしてやっぱり、ヨアヒムはエイフラムが羨ましかったんだなって。
そう思うと8巻の終わり、確実にヨアヒム派になってしまうような感じ
でした

あ~終わりませんねぇ。詳しく書きすぎか?
でも愛があたしを走らせるので第4部に続いたりするのでした。


読書感想文―其の三『キーリ』②

2007-03-21 16:52:01 | 読書感想文

壁井 ユカコ / メディアワークス(2003/08)
Amazonランキング:77753位
Amazonおすすめ度:




ちょっとは内容に触れなければ!!
えーと、「キーリ」はある惑星でのお話です。
その惑星は80年前の戦争で資源を採り尽くして、砂埃の舞う荒野が広がる
世界。三輪トラックからはもくもくと煙が吐き出されている世界。

キーリは援助金で寄宿学校に通う14歳。他の人には見えない霊体が見えます。
そんなキーリの友達は2年前に鉄道事故で死んだベッカ。
金髪でソプラノトーンの声のかわいい女の子。
身寄りのないキーリは祖母に育てられたけど、その祖母ももう死んでいます。

そんなキーリが出会うのがハーヴェイ(=エイフラム)&兵長
ハーヴェイは80年前の戦争の時に造られた不死人。
不死人というのは、死体に心臓の代わりに永久稼動の「核」を埋め込まれた
まさに「動く死体」。怪我をしても、核の力ですぐに治る
兵長は80年前の戦争で死んだ兵士なんだけど、ラジオにのり移って憑依霊に
なっているので、見た目は一応ラジオ。
そのラジオは流れ流され、ハーヴェイの手元に。
ハーヴェイは昔の戦争で兵長を殺しています。そんな兵長の霊と出会って、
ハーヴェイは兵長のために兵長の体が眠っているイースタベリの廃坑に彼を
送っていく途中。

植民祭で休みのキーリは自分と同じように霊体が見えたり、実際に憑依霊の
兵長に興味を持って、イースタベリの廃坑について行くことに。
これがキーリの旅の始まり

さて、ここからなが~いなが~い旅となります。そしてハーヴェイは不死人
なのに、どんどんどんどんボロボロになっていきます。
もう目を覆いたいくらいに。

で、前にもちょっと書いたけどなんか愛する「OZ」と「キーリ」はなんだか
似ています。
どちらも戦後の疲弊した世界。
荒涼とした雰囲気。
ちょっと疲れた本当は強くて、不器用だけど優しい、臆病な男と
ケナゲな女(しかもちょいコドモ)
こんな組み合わせ。そして、「世界のために」なんて大義名分ではなく
自分を追い詰めて世界を救って、自分はボロボロ。
後はラストが違うかな~。「OZ」はなんだかんだ言ってもハッピーエンド。
1019は可哀想だけど。
「キーリ」は本人たちは満足?してるけど、読み手としては微妙です。

でも、きっと「キーリ」がすきな人は「OZ」も好きじゃないかな~?
もちろんその逆も。
そしてそれはあたしのツボ

さて、それから「キーリ」はキャラもいいんです。味がある。
味のナンバーワンはもちろん兵長。ラジオなのに喋る。説教くさい。
コドモにやさしい。愛がある。ってなカンジ

次にヨアヒム。かなりの敵キャラだけど、キーリをひっかけようと
チョコレートバーを仕掛けるあたり、かわいすぎます。
あ~思えばヨアヒムは「OZ」で言うところのリオンやパメラかも。
(おっと脱線)
でも、本当はコドモっぽくておもちゃを欲しがってるような子なんだ
ってそう思います

ベアトリクス。女不死人で、ハーヴェイの姉貴分のような人ですね。
キーリも頼りにしてるし。でも、目を離すと買い物しまくって、そのくせ
買った服を気に入らないから施設に兵長と一緒に送っちゃったりする
憎めない女性

そんなキャラもかなり愛しいカンジのが揃ってます

文章の構成については文句なし。
ちゃんと伏線があって、ワケわかんない暴走はないですね。
さらに、うまいことまとまってます。
9巻については正直このエピソードはいらないんじゃないの?って
のがあったのは事実だけど、ホントそれだけ。
長丁場の9巻をうまくストーリーとしてまとめていると感じられます。

最初の方なんかは結構短編というか、旅①・②・③って独立した感じも
あったんだけど、それが最終的には最後まで関わってくるから飛ばし読み
なんか絶対NG
情景描写もかなりうまいですね。
うますぎてちょっとグロテスクです。なにせハーヴェイ腕はなくなるし、
目玉はえぐるし・・・。まぁ、その他いろいろ起きますから。
ヨアヒムもかなり、最後の方はえらいことになりますし。

ただ、これについては、しっかり読む方が本当にいいと思う。
ワケわかんなくて読むのは意味なしだし、すらすら読めるタイプでも
実はありませんから。
じっくり読むタイプのお話です。

うえ~長い。まだ、内容最初しか触れてない。
ネタバレの第三部へ続きます。(最初の予言は二部構成だったのに





読書感想文―其の三『キーリ』

2007-03-21 16:47:16 | 読書感想文
壁井 ユカコ / メディアワークス(2003/05)
Amazonランキング:90615位Amazonおすすめ度:


さて、キーリです。前に1巻の画像は載せたことがあるので、あえて2巻を
出してみました
まさに日付が変わったばかりの今日9巻まで読破したばかりです。
まぁ、鉄は熱いうちに打てといいますので、アツアツの状態で打ちます。
でも、恐らく熱すぎるので2部構成になるんじゃないかな・・・。
そして第一部であるこの記事は読了すぐにケータイで書いたのと変わらない
レベルでぐちゃぐちゃな文章になることでしょう(←予言)

あたしがキーリと出会ったのは行きつけの図書館でのこと。
ライトノベル歴はかなり浅いです
そもそも、マンガやノンフィクション・エッセイが読書のほとんどだった
あたしが小説などを読み始めたのはここ1年くらいです。
そんなワケで読みやすい本がいいな~とライトノベルにハマりました

図書館ではまず、ビーンズ・コバルト・スニーカー・電撃などなどの背表紙
を追いかけます。しかし、主に「ライトノベル」と呼ばれるジャンルは一般
書架にはあまりなくて、タイトルなんかをコンピュータで検索して閉架にある
本は司書さんに出してもらわないといけないことが多いです。

そんな中、たまたま一般書架で見つけたのが「キーリ」でした。本棚から
ひっぱりだしてみるとなんだかいい感じの表紙
そのとき図書館にあったのは1~3巻まででした。全何巻なのかも不明でした
が、何気なく借りることにしたのは間違いありません。
でも、よくよく考えてみるとキーリはあたしが返却したのもすぐ借りられている
ようだし、あたしが続き読みたくても先の巻が貸し出されていることが多かった
りするので、そのとき1巻がとりあえず図書館にあってくれてよかったな~と
今となっては思います

さて、家に帰って読書の時間。多分まっさきに「キーリ」ではなかったと思い
ます。途中まで読んでた本とかを読んでしまって、最後に1巻からの「キーリ」
を「さて、読むか。」ってカンジかな

で、まず最初のカラーページなんだけどもうその時点でやられてたのかも
しれません。今でもやられっぱなしです
第四話のハーヴェイがタダイの家を見上げているイラストのフレーズ。
眠らないということは

世界が途切れることがないわけで

今日が終わるという感覚も

明日が来るという感覚もないわけで、

そんな抑揚のない時間の中を

永遠に生き続けるというのは

どういう気持ちなんだろう

ノックアウト。さらに第六話のキーリのイラストには

神様というのは

きっと完全無欠に

立派で公平な人格者で、

強い者にも弱い者にも、

お金持ちにも貧乏人にも、

ただ平等に見守るだけで

決してどちらか一方をえこひいきして

手を差しのべるなんてことはしないのだ。

なんてありがたいんだろう。死んじゃえ。

あ~もう。死んじゃえ。でノックアウト。
さらに言えば、絵もかなり好きでした。まぁ、マンガじゃないんだから
そんなに絵が重要か?といえば最終的にはあまり重要じゃないんだけど、
「ジャケ借り」したので、やっぱその点は重要だったかなと思います。
ところがその「絵」が3巻くらいまでは好きだったんだけど、以降どんどん
崩れていった気がします。なんかキーリもかわいくなくなったな。
最初からカラーに比べて文章内の絵がいまいちだなぁとは感じていたんだ
けど、もう最後の方は「なんでこんなになっちゃったの?」と言いたくなり
ました
なんか結構そう思ってる人も多いみたいだけど。

あ~無理!!長くなるわ。
イキナリ2部に飛びます

キーリ

2007-03-21 02:40:39 | 読書感想文
ただ今キーリ全9巻読了。やばい。かなりやばい。めっちゃ感動した!なんてゆーか、今までの流れでかなりボロボロの結末は予想してたけど、なんとも言えないカンジ。ハッピーともバットエンドとも言えない切ないラストでした。主役二人もっと欲張れよ~と言いたい!久々OZに負けない作品となりました。ってゆーか、ジャンルとしてかなりキーリはOZに近い。こーゆーのがあたしのツボなのね。と再認識。いやー泣いた。東京タワーぶりに大泣きしました。ライトノベルはホントここ最近読み出して、キーリも偶然手にとっただけだったけど、こんな泣ける&好きになる本とはまったく思ってなかったし。今まで借りて読んでたけど、間違いなく近々あたしの部屋の本棚にキーリは全巻揃うでしょう。というこれは呪いだ。8巻でヨアヒム派になりつつあったけど、9巻でエイフラム派確定。最後はボケ老人と化してましたが、それもまたよし!それにしても可愛そうすぎる…。一応OZはハッピーエンドだったからよかったけど、今回はうぁー!って叫びたいカンジでし
た。はぁ。なんか読みおわったばっかりだから熱くなってしまいますな。イカンイカン。1冊2時間にしても9冊で18時間。キーリは混乱するから、それぞれ必ず読み返してたから、36時間。すっかり洗脳されてるのかも…。でもホントにOZを抜く勢いなので、そーすると10年以上ぶりにドカンとくる本に出会いました。東京タワーはフィクションとは別ジャンルで感動も別モノなのであえて除くけど。でもホントもっと幸せになってもいーんじゃない!?って言いたくなった。あ~泣いたから明日の朝は完璧目が腫れるな。恐ろしい顔を鏡で見るのが怖い。次回読書感想文は言わなくてもキーリに決定です。

読書感想文―其の二『アイ・BOY』

2007-03-08 00:44:11 | 読書感想文
あさぎり 夕 / 講談社(2000/05)
Amazonランキング:1016530位Amazonおすすめ度:



読書感想文第二弾は「アイボーイ」です。確か全5巻だったかな。
何にしようか迷ったんだけど、コレになった理由は恐らく初めて読んだ少女マンガ
だからです
もう15年以上前だろうと思いますが。当時小学生だった私はあまり本には馴染み
がなかったです。マンガといえば「ドラえもん」くらいかw
銀行とか美容院とかラーメン屋とか?なんか雑誌の置いてあるトコってありますよね。
そんなトコで雑誌に連載中だったこのマンガを読んだように思います。
今ではそんなこと思いませんが、「なんて絵がかわいいんだろ」とか思いましたね。
そしてその後初めてこのコミックスを買いました。(あ~懐かしい
今でも手元にあります(実ゎ   上記画像のものではなく初回のものですが
今読んでもまぁそれなりに面白いですな。
と言うワケで私は最初「なかよし」派でしたwでも圧倒的に「りぼん」を読んでいた
女の子の方が多かったように思います。その後「りぼん」になり「別マ」になりました。

あらすじ
愛子は中学2年生。これまで何度も転校を繰り返してきたが、マンションを買って
今度こそ最後の転校。今度住む街の近所には小学生の頃少しだけ住んでいたことがあった。
昔川原で一緒に遊んだ男の子が愛子の初恋。その子の顔ももう覚えてはいないが、
最後にもらったラジコン飛行機と「高見翔」という名前だけは覚えていた。
そして学校で愛子は2人の男の子に出会う。「高見翔」に近い二人に。

ネタバレ!
最初に出会ったのは美杉カイ。美形で頭も良くてバスケ部のエースでお金持ちの
御曹司でさらにクラスの委員長で面倒見もいい。彼は転校生の愛子と同じクラスで
隣の席。何かと面倒をみてくれる。
次に出会ったのは高見翔。高等部の応援団長で学園の顔と言われるボウイと一緒に
放課後川原に行ったときに、ハンググライダーをしている翔に出会う。
翔はおちゃらけで、運動神経バツグンだけど頭はあんまりよくない。
後日、愛子はクラスメイトからの情報でこの二人が中等部の2大アイドルであることを知る
愛子は高見翔が初恋の男の子ではないかと本人に聞いてみるが、どうやら高見には
覚えがないらしい。しかし、デートなどして仲良くなる二人。
しかし、それが元でクラスメイトに愛子は無視されるようになる。そんなときも美杉カイは愛子を助けてくれた
実は二大アイドルの二人は犬猿の仲。どうやらカイが一方的に高見を無視しているらしいが、
優等生のカイはそんな素振りは見せず、周りからは一方的に高見がカイにいちゃもんをつけているように見えていたのだった
そんなカイは暴走族に入っていて、しかもその中の女と付き合っていた。優等生は本性ではなかった
高見が初恋の男の子ではない(少なくとも本人は覚えていないため)愛子は初恋の「高見翔」を探すことに。
愛子はカイは初恋の男の子とは関係ないと言い張る。大体名前が違う。しかし、親友の真美はカイが怪しいと言う。
愛子が子供の頃遊んだ川原はカイの家からは遠いが、近くに美杉の工場があった。しかも、真美が見ているとカイはいつも愛子のことを気にかけているという。
結局、収穫のないまま高見翔は見つけられなかったが、ある日カイが成績の悪い愛子の勉強を見るために家にやってきた。
そのとき愛子の部屋にあったラジコン飛行機を見たカイは思わず涙を流す。
その光景を見た愛子はカイが初恋の「高見翔」であったことを知る。
なぜ、カイは子供の頃「高見翔」と名乗ったのか。そしてなぜ高見を無視し続けるのか。
ある日、ボウイから愛子はその真相を聞く。カイと高見は生まれたとき病院で取り違えられていたのだった。
その証拠にカイと高見の姉はそっくり
カイはそのことを知っていて、美杉の家のために生きなければならない自分を高見と比べていた。
そして憧れすら持って、子供の頃「高見翔」と名乗ったのだ
高見は自由奔放で、本当のことを知らずに能天気に生きている。カイはそのことが許せなかった。
一方、高見は芸能人になりたいとオーディションを受けようとしていた。
真実を知った愛子はこれ以上高見とはあまり関わらないでおこうと思っていたのだが、
高見はかってに愛子も一緒にオーディションに応募
結果、芸能人として番組をやることになった二人は企画でハンググライダーをやることに。
昔、初恋の男の子が「いつか空につれてってあげる」と約束してくれた。愛子はカイをその企画に誘う。
そして愛子はそのハンググライダーで空を飛んだ。そして愛子とカイの初恋が終わった
一方、カイと高見もお互いに本音でぶつかることで和解する。
愛子はまるで初恋の「高見翔」のような自由奔放でいつも未来を見ている高見に魅かれ、新しい恋をする

                                 おしまい

読書感想文―其の一 『OZ』

2007-03-04 01:11:58 | 読書感想文
樹 なつみ / 白泉社(2004/11/05)
Amazonランキング:31890位Amazonおすすめ度:



3日ボーズにしないために考えた苦肉の策、『企画モノ』読書感想文の
第一弾は「OZ」です
もちろんこの作品が好きだから。今まで読んだマンガの中ではダントツ一位ではなかろうか
「OZ」との出会いはもう軽く10年は遡るかと思います。もっとかも。元々は離れて暮らしていた兄が持っていたもの。
んで、読んでカンドー。以来私の愛読書です。
というイキサツからもわかるようにワリと男女問わず楽しめる作品ではないかな?
絵もいいですし、内容も感動ものです。うちにあるのは大判のコミックスですが、
最近改訂版がでてます。
前置き長くなりましたが、まずはあらすじを。
あらすじ
1990年にソ連とアメリカによる核戦争が勃発。地球上に核の嵐が吹き荒れその「第三次世界大戦」は即終了。
それによって、人口は減少。アメリカにはいくつかの新たな国家が誕生していた。
その一つ、サンレイト連邦の首相補佐官の娘フィリシアが傭兵ムトーと出会い、天才的頭脳を持つフィリシアの兄、
リオンの住む伝説の科学都市「OZ」を目指して旅をする。リオンが案内人として送り込んできたのは1019(テンナインティーン)
という死んだ母とそっくりな外見の学習する人工知能(AI)と強力なレーザー光線を備えたサイバノイドだった。

キャラクター
フィリシア・エプスタイン
サンレイト首相補佐官の末っ子。16歳くらいだったかな?姉ヴィアンカと兄リオンがいる。母はガンで他界。生物工学が専門の博士。
対人関係がうまく築けず、見た目もエリート家系でありながら赤毛であることを気にしている。
ヨウ・ムトー
老舗ヤンセン傭兵部隊の将校。ランクAの傭兵。サンレイト軍で軍曹をしている。22歳くらいだが、見た目は17歳くらいに見える童顔。
叔父を訪ねて基地にやってきたフィリシアの護衛任務を受ける(特別ボーナスつき)
1019(テンナインティーン)
伝説の科学都市「OZ」でフィリシアの兄リオンによって創られたサイバノイド。外見はフィリシアの母パメラにそっくり。
光からエネルギーを得て動くため、暗室に48時間閉じ込められない限りは動く。さらに恐ろしく頑丈。そして人口知能を備える。
最先端技術の結晶だが、映像でしか世界を知らないためフィリシアとの旅で学習していく。リオンが「OZ」への案内役に送り込んできた。
リオン・エプスタイン
フィリシアの兄。IQが高く、母パメラ似の美形でフィリシアの憧れの人。サイバノイドを創りフィリシアをOZへ招いた。
その他
ネイト・・・ムトーと同じヤンセンの傭兵
シンドリー博士・・・OZの研究者の一人。老人。
ヴィアンカ・・・フィリシアの姉。ムトーが気になる。
1024・・・1019の後に作られたバイオロイド。ちなみに出てくるサイバノイドたちはみんな同じ顔(パメラの顔)

ネタバレ!

内容はタイトルの通り「オズの魔法使い」とダブらせてあります。臆病なライオン、ハートがほしいブリキのきこり、知恵のほしいかかし。
これがまた本当にうまくシンクロしてるんです!
1019は男性体に創られましたが、パメラ(女)を基本に創られているわけで、そこでプログラムがおかしくなります。
それを修正してもらうことをリオンに頼むためOZを目指します。ムトーは伝説の科学都市を見るために。フィリシアはリオンに会うために。
しかしそれぞれ離れ離れになってしまいます。どうにかOZにたどり着いたOZではリオンがOZの科学力を使って、世界を操ろうとしていた。
OZに失望するムトーとフィリシア。そして彼らはOZの破壊工作をします。突出した科学は毒だから。と。
それに怒ったリオンはバイオロイドに
「OZにいるリオン以外の人間を例外なく殺せ」
と命令。
一刻一刻、フィリシアたちがの仕掛けたOZの自爆時間が迫る。
そんな中、ムトーとリオンは最後の決着をつけようとします。
そしてムトーの目の前に現れたのは10歳のリオン。リオンは新しく創った子供時代の体に自分の脳を移植して、不老不死を得ていた。
そんなリオンに撃たれたムトー。しかし、リオンがムトーにとどめの一発を放つ前にバイオロイドが現れます。そしてリオンの頭を握りつぶす。
「リオンは成人男性で、目の前にいる10歳の子供はリオンとは認められない。例外はない。」
そしてバイオロイドはムトーも殺そうとしますが、危機一髪で1019が登場。ムトーを助けますが、ムトーはすでに動けない状態。
そしてOZは消滅。
数年後生き残ったフィリシアはOZを完全に破壊するプロジェクトに関わる。二度とリオンのように科学力を独り占めする者が現れないように。
そして、爆破する前にOZの残骸に入ったフィリシアは、まだ生存者がいることを知る。コンピュータに確認したところ、それはモンゴロイドの男性体。
そして、フィリシアはシャトルの中で眠っているムトーを発見。いつのまにか二人は同じ年になっていた。
ムトーは応急手当をされて、眠らされていた。しかしそれは誰がやったのか?
人間ではOZ爆発までの短い時間にこんなことはできない。しかしサイバノイドならば非常灯の点いているところに留まれば何年でも動くことができる。
しかし、ムトーを助けた人物はそのまま「外」に出てしまった。死ぬ覚悟で。
結局ムトーを救えたのは1019だけなワケで、人間に近づきたいと願ったサイバノイド1019は最後にOZの科学の一端である自分を抹殺して
ムトーを助けたのでした。  
                                                               おしまい。