3月6日 撮影
茅野に行ったついでに、上川のコハクチョウ飛来地へ行ってみましたが、コハクチョウはたったの5羽しかいませんでした。テレビのニュースで「ハクチョウが北帰行を始めた」と言っていたけれど、ここのコハクチョウも北の国へ旅立ったようです。
ところで、「ハクチョウが北帰行」ということが何となく気になって、WEB検索をしてみましたら、
「『北帰行』というのは、旧制高校の一つだった旅順高校の寮歌であって・・・、歌に秘められた悲しみを思うと(自分は)涙を流して歌う。」という文章に行き当たりました。そして、その人は「北帰行は『北に帰り行く』という意味に使われており、新聞は『白鳥の北帰行が始まった』などと言う。」と憤慨しているのです。漢詩の世界では「行」は「うた」という意味なのだそうです。 http://www16.ocn.ne.jp/~oiwake/miscellany002.html
「北帰行」という言葉を白鳥が北に帰る時に使うのに適切か否かは別として、歌の「北帰行」のオリジナルには興味を持ちました。旧満州の旅順高校の学生だった宇田博は、「女の子と映画を見に行ってお酒を飲み門限に遅れた」(複数の規則違反にあたった)ために、退学になったのだそうです。そのとき作った歌が友人たちに歌い継がれ、寮歌のようになったのだそうです。その歌を、後に小林旭が歌ってヒットしたということでした。宇田氏は、その後、一高~東大と進み成功した社会人になったようですが、小林旭の歌を気に入っていたそうです。
で、ついでに YouTube で何人かの「北帰行」を聞いてみました。小林旭、加藤登紀子、九州大学男声合唱団、倍賞千恵子。オリジナルが旧制高校の寮歌ということを知って、九州大学の合唱団のが一番気に入りました。倍賞千恵子は透明感がありすぎて、ちょっと雰囲気が違うかなと感じました。
窓は夜露にぬれて
都すでに遠のく
北へ帰る旅人ひとり
涙流れてやまず
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いまは黙して行かん
何をまた語るべき
さらば祖国わがふるさとよ
あすは異郷の旅路
http://www16.ocn.ne.jp/~oiwake/miscellany002.html
「北帰行」はメロディも単純ですし、覚え易いですよね。歌声喫茶とか、山小屋とかでよく歌ったと夫も言ってました。