Irisの八ヶ岳山麓便り

季節の移ろいを感じながらスローライフ

北帰行

2013年03月08日 | 雑感
3月6日 撮影


茅野に行ったついでに、上川のコハクチョウ飛来地へ行ってみましたが、コハクチョウはたったの5羽しかいませんでした。テレビのニュースで「ハクチョウが北帰行を始めた」と言っていたけれど、ここのコハクチョウも北の国へ旅立ったようです。
ところで、「ハクチョウが北帰行」ということが何となく気になって、WEB検索をしてみましたら、

「『北帰行』というのは、旧制高校の一つだった旅順高校の寮歌であって・・・、歌に秘められた悲しみを思うと(自分は)涙を流して歌う。」という文章に行き当たりました。そして、その人は「北帰行は『北に帰り行く』という意味に使われており、新聞は『白鳥の北帰行が始まった』などと言う。」と憤慨しているのです。漢詩の世界では「行」は「うた」という意味なのだそうです。  http://www16.ocn.ne.jp/~oiwake/miscellany002.html

「北帰行」という言葉を白鳥が北に帰る時に使うのに適切か否かは別として、歌の「北帰行」のオリジナルには興味を持ちました。旧満州の旅順高校の学生だった宇田博は、「女の子と映画を見に行ってお酒を飲み門限に遅れた」(複数の規則違反にあたった)ために、退学になったのだそうです。そのとき作った歌が友人たちに歌い継がれ、寮歌のようになったのだそうです。その歌を、後に小林旭が歌ってヒットしたということでした。宇田氏は、その後、一高~東大と進み成功した社会人になったようですが、小林旭の歌を気に入っていたそうです。

で、ついでに YouTube で何人かの「北帰行」を聞いてみました。小林旭、加藤登紀子、九州大学男声合唱団、倍賞千恵子。オリジナルが旧制高校の寮歌ということを知って、九州大学の合唱団のが一番気に入りました。倍賞千恵子は透明感がありすぎて、ちょっと雰囲気が違うかなと感じました。


窓は夜露にぬれて
都すでに遠のく
北へ帰る旅人ひとり
涙流れてやまず

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いまは黙して行かん
何をまた語るべき
さらば祖国わがふるさとよ
あすは異郷の旅路



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4 コメント

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北帰行 (ビアンカ)
2013-03-08 15:30:43
「北帰行」、小林旭しか知らなかったけれど九大のはいかにも寮歌らしくて深くていいなと思いました。行、「うた」の意も勉強になりました。漢字に籠められている奥深さを思い勉強すれば国語の時間がもっと楽しかったのではと今頃思った次第です。
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Unknown (Iris)
2013-03-08 22:10:05
勉強の楽しさを見いださせるのが教師の仕事なんですけどね。なかなかネ・・。
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北帰行 (ビアンカ)
2013-03-09 13:21:31
下記のアドレスと北帰行のYou Tube をカナダのkenちゃんに送ってやりましたらいたく懐かしがっていました。駒場の寮でよく歌ったそうです。下記の記事も面白かったそうです。
http://www16.ocn.ne.jp/~oiwake/miscellany002.html
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Unknown (Iris)
2013-03-09 20:51:12
カナダのお友達に喜んでもらえて良かったです。
「北帰行」はメロディも単純ですし、覚え易いですよね。歌声喫茶とか、山小屋とかでよく歌ったと夫も言ってました。
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