理性院
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伏見区醍醐にある理性院へ行ってきた。
醍醐寺の北側にある塔頭寺院である。しかし近くに行っても、どこが入口なのか全くわからない。案内板らしきものも何もなく、たぶんここだろうと思われる場所に車を駐めて、後は醍醐寺の北門とされるところから歩いて中へ入っていく。すると壁沿いに比較的小さな山門があって、そこに理性院とあった。
ちょうど小学生連れのお母さんが一緒に門をくぐって入っていくところだったので、その後に続き入っていった。正面におびただしい数の石地蔵が並べられ、これは千体地蔵と言うらしい。石地蔵の一つ一つはかなり古いものだが、このように並べられたのは先代住職によるものとのこと。確かにこれだけあるとなかなか圧巻だ。
親子が境内への門をくぐって入っていったので、その後に続こうとしたところ、門扉に「関係者以外の立ち入りを禁ず」とあった。要するに非公開寺院ということだ。親子はおそらく寺の関係者か、何らかの参拝に来たものと思われる。客殿の方に入っていった。
とにかく境内に入れないが、門から少し入って境内の写真を色々とを撮らせてもらった。ある程度ズームアップして撮れるので、まぁ一応良しということにしておいた。気がついたら、思った以上に境内に入り込んでしまっていた。お坊さんたちの姿がなかったので、特に注意されることはなかったが、やはり守るべきものは守る必要があると思う。
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理性院は平安時代の末期に創建された。本堂には本尊として「太元師明王(大元帥明王)」が祀られている。これは初めて聞いたもので、帰宅後調べてみると、古代インド神話の鬼神に由来するものといい、元々は弱者を襲う鬼神であったが、密教の中で大日如来の功徳により善神に変化したと言われている。
そしてこの大元帥明王は秘仏として何と、80年に一回、公開されるだけだと言う。前回が2007年だったので、次回は2087年。もちろん自分はとっくにあの世へ行っている。まぁいろんなお寺の中では割とよくある話だ。せめて年に1回でもいいから公開してもいいとは思うのだが、何らかの理由があるんだろう。かつて軍隊の中で「元帥」と言う呼称はここから来たと言う説もあるようだ。
また本堂には「木造不動明王坐像」が安置され、これは国の重要文化財に指定されている。お寺自体が非公開なので、年に1回の公開日に合わせて見に行くしかない。
境内は狭いが、ほとんど人が来ないということもあって、綺麗に整備されており、深い緑の草木が被っており、非常に趣のある景観を呈していた。
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伽藍の方は一通りちょっと密集して建ち並んでいる。この中で、本堂、客殿、聖天堂が京都府の暫定登録文化財に指定されたばかりだ。多分江戸時代の建立だと考えられる。
また客殿内には、狩野探幽の障壁画があると言う。これも年に1回の公開日に一応見られるらしいので、覚えていたら行ってみようと思う、公開日は秋らしい 。
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醍醐寺は年中人が多いが、もし時間に余裕があれば、三宝院の北に隣接するこの理性院に寄ってみるのもいいかと思う。
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