生石高原・紀伊の風

紀州和歌山の季節と自然のフォトページ

朝景、夕景

2017-06-07 | 季節は今

                  ― 5月5日 蒜山朝景 ―

5月に入ってから好天が続いていたが、それも5日未明から怪しくなってきた。
この日から「立夏」と云うのに綺麗な夏空は望めない…ダメ元で星空を撮った広大な平地に行った。それが、見事に当たって思いもよらぬ朝焼けになったのである。

今日まで朝焼けが綺麗に現れることもなく、一応行ってみるもののハズレばかりだった。それが帰る前日に妖艶な朝焼けになるとは…神ってるのは誰ヤ!…

今日はシンちゃん、アキちゃんが姫路へ、Kちゃんが東京へ帰る日だ。Kちゃんを送って米子鬼太郎空港へ行かねばならない…その前にジャージーランドのソフトクリームをもう一度食べたいと云う…ヤレヤレ…それに、隠岐群島へ行く話は、いつの間にか立ち消えていた。…余りにもタイトで変化に富んでたからなァ… 

      

 

この朝焼けだと明日の天気はダメだろう…明日の午前中も、うろつく予定だったが帰った方が賢明なようだ。中国道の渋滞を避けて3~4:00am頃の出発…それに後片付け、戸締り、ガス電気水道のチェック…しなければならない事がいっぱいだ。 

        

 

                 ― 5月5日 御机夕景 ― 

米子市での昼食は探し回って、細い路地に入った老舗らしい平田屋蕎麦処を見つけた。広くはない畳の間で、メニューは3品。迷わず“ざるそば”を注文…

境港の水木ロード、米子空港…人で溢れていた。自然の中を満喫してきた者にとって、一刻も早くその場から逃れたい気分になる。途中、大山駅などに立ち寄ったりで時間調整しながら“御机”へ…ここの田んぼには昨日から水を入れていた。 

 

      

西日が“御机”の棚田に射しこんでいた。未だ水のない田もあり、“貝田”より遅いようだ。余り離れてないのだが、他者には分からない事柄があるのだろう。 

先ほどから丁寧に田んぼの手入れをしている…もう周りは暗くなってきた。 

夕日が向こうの山を染める…あの光がこちらの田に回ってこないものか?
蒜山は雲天だったのに、大山を回わればコロッと空模様が変わる… 

      

そろそろ作業を終えるようだ。我々もこれから蒜山まで戻らなければ…夕食買って、蒜山から20分の湯原温泉へ…疲れてる筈だけど、何故か気合が入ってる。
今回の合宿?の最後は“江府町御机”(みつくえ)の夕景となった。

        


江府町貝田

2017-06-06 | 季節は今


                                                                       5月1日 6:04pm

鳥取県江府町貝田へは毎日のように訪れた。それは村をあげて、この美しい景観を守るために電柱、電線を見えなくする運動を展開…電力会社とも掛け合って難しい問題を見事に解決したのを、TVで知ったからである。

先ず敬意を払うのは、村の人々の民度の高さである…行き交う人は会釈をされ、道路にはゴミ、空き缶など一切無く…看板や自販機など、どこにも見当たらない…祖先から受け継いだ、この景観は何物にも代えられない…との思いだろう。

こんなに清潔で心地好い所は他に知らない…初日は田んぼに水を入れてる最中であった。“霊峰大山”からの贈り物の水が勢いよく道脇の水路を走っていた。 


                                             6:15pm

棚田の下方に一面だけ麦畑があった。そこからも大山が悠然と座している。 

        
                                     6:17pm

 


                                             6:37pm

朝焼けで山が朱く染まるのがモルゲンロート…この日は夕日だったのでアーベントロート(Abendrot)と呼ぶらしい…幸運にもその朱い“大山”を見ることが出来た。

和歌山市和歌浦、海南市は平成29年度の“日本遺産認定”を受けた…その一年先輩が大山町、伯耆町、江府町、米子市…まさに、ご当地だ。
これはぜひとも!我が“和歌の浦”も、“貝田”を見習わなければならない。

http://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/2016042501_besshi02.pdf (平成28年度 日本遺産認定概要)

http://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/2017042801_besshi02.pdf (平成29年度 日本遺産認定概要)


                                       5月2日 8:17am

2日は田植えの準備…苗代から出た苗は、初めて外を見た“雛”のようであった。 


                                             9:12am 

 


                                       5月3日 9:54am

ほぼ一日で田植えが完了するようだ。折しもゴールデンウィーク、ある田んぼでは子供たちも総動員で朝から手伝っていた。でも、主役は“田植え機”で、上の田も下の田んぼも、その内を行ったり来たりを繰り返していた。

貝田を昼前に切り上げ、全員で隣町の江府町江尾(えび)で昼食…
町の老舗旅館米子屋(明治創業)名物“大山おこわ”がお目当てである。ここの“おこわ定食”には福島県から毎年取り寄せてる“栗”も入った食べごたえのあるものだ。添えられたものには品位もあり、お茶碗いっぱいで“喰ったぞ!”であった。 


                                            10:38am

 


                                       5月4日 5:38pm

やはり、水だけの田園風景より稲の苗があった方が好い…この日の“大山”はとても綺麗だった。“貝田”の人々は、ご自身の田がこの景観の一部分を担ってる…
そのような矜持と郷土愛など…電柱電線の排除に繋がったのだろう。


                                             6:11pm

4日は超タイトな一日であった。朝2時起床で星空に朝景…昼食後、鏡ヶ成の擬宝珠山登山…その足で“貝田”に移動…よくもまァ、こんな体力があったものだ。

でも、来て好かった!田植えの終わった田んぼは、一張羅の衣装を着せて貰ったように思えた。これから日毎成長し、夏、秋と衣替えする度に景色も変ってゆく…
訪れる人も、貝田の田園風景に癒された…次の季節もぜひ…そう思う筈である。 


                                             6:38pm

蒜山に戻って、夕食とってすぐ寝てしまった。何を喰ったのかも憶えていない… 


                                             6:43pm


擬宝珠山

2017-06-05 | 季節は今

“大山”のお隣で、いつも一緒に写る“烏ヶ山”(からすがせん 1448m)である。
麓には山地湿原、右下に“象山”(ぞうやま 1085m)が座す…その正面‬“擬宝珠山”(ぎぼしやま 1110m)から眺めた江府町御机字鏡ヶ成(かがみがなる)だ。
ここは国民休暇村、スキー場などの施設もある、奥大山の自然豊かな行楽地だ。

その擬宝珠山頂の“カタクリ群生”を見に行こう…と云うことになった。山登りは苦手なので積極的に賛同した訳ではないが、アキちゃんが“自信がない”を繰り返していたので、途中ギブアップで引き返すのに合わせれば良い…それで面目がたつ…そんないい加減なことで登ることにした。

スキー場の上からはブナ林の山道を登り続ける…早くも、来たことを後悔する… 

        
                    「エンレイソウ」 延齢草  ユリ科、多年草

で、少し登った所で“エンレイソウ”に出会い、嬉しくなり急に元気になったのである。和歌山では絶滅危惧種で、現在のところ自生が確認されていない希少種だ。 

        

今年の雪は特別凄かったようで、未だに溶けないで相当量残っていた。 

        
           「ショウジョウバカマ」 猩々袴  ユリ科、多年草

相当時間も経過し、息切れも激しくなってくる。先ほどまで一緒に登っていたアキちゃんの姿が見えない…上をみるとドンドン登って行くではないか…たちまち遠いブナ林に消えて行った。同じように息切れのKちゃんと「なんや!あの人」… 


            「シハイスミレ」 紫背菫  スミレ科、多年草

 

      

青息吐息でなんとかKちゃんとともに山頂に辿り着いた。心配したOhちゃんが引き返して見に来てくれた。アキちゃんはもう帰りの“降り”まで進んでるらしい。
ロープ内には“春の妖精”たちが今を盛りに咲き誇っている。また元気になった! 


              「カタクリ」 片栗  ユリ科、多年草

 

以前登った“毛無山‪”の群生も素晴らしかったが、ここの自生範囲は多少狭いものの大いに満足だ。僅か散ったものもあったが、ホテルの案内通りの“一番 美しい時期”であった。雲の流れが早くなり、その影が通り過ぎるのを腹這いで待つ…毛無山では“あッ!人が倒れてる”…なんてこともあった。今日は登山者も少ない…

     http://blog.goo.ne.jp/kinsan130/d/20140514 (毛無山カタクリ)

 

“後ろ髪を引かれる思いで”下山する。若葉と青空が凄く綺麗だ。まるで偏光フィルターで覗いてるようだ。“降り”になると息切れもない。体重オーバーかもなァ? 

足元に注意し、慎重に下山した。先ず目に入ったのが“象山”だった。綺麗だ!


星空から夜明けへ

2017-06-04 | 季節は今

                           ― 5月4日 ―

この日、午前2時に空を見上げると、何と!満天の星だ…急いでコーヒーを沸しパンを胃に流し込む。教わっていた広大な平地(畑、牧草地、荒地)の真っ暗な中、適当な場所探す。南空には“天の川”(Milky Way)がはっきり見える。右下のサソリ座(Scorpion)も確認出来る。寒くもなく、もう!わくわくだ。
この時期は“サソリに逃げたオリオン”と云われ、冬空に輝くオリオンは全く見えない。それより天の川をこれほど鮮やかに見たのは生まれて初めてかも知れない。

天の川、サソリ座の反対側(北)には“北斗七星”が輝いてる…その下の山並みには“大山”も覗き、そこにかかる雲が光ってる…和歌山市では北斗七星でさえ見え辛い…この辺りでは、晴れた夜は当たり前のようにこれらの星々が見える。 

真っ暗だったのが少し明るくなってきた。星たちの輝きもなくなり、この夜の天体ショーも終焉を迎える。いやァ~綺麗だった。明日の朝はどうなることやら…

地上はすっかり早朝風景だ。可笑しいのは“こんな所に居たのか…”で、あった。 

 

冷えることもなかったのに、朝モヤが漂う…向こうには小川があるようだ。2日のような冷え込みだと、再度の霧を楽しむことが出来たのに…チョッと残念だねェ。 

 

迫力の霊峰大山と烏ヶ山(からすがせん)だ。やはり、モルゲンロートにはならなかった。今日、烏ヶ山の右、鏡ヶ成(かがみがなる)にある擬宝珠山(ぎぼうしやま 1110m) の“カタクリ”を見に行く予定だ。今が見頃らしいが、登れるヤロか?

 

        

日の出とともに田を興す…まさに今時期は農繁期だ。 


夕 蒜山高原

2017-06-03 | 季節は今

                   ― 4月30日 ―

蒜山に着いたのは30日昼前…取り敢えず山荘に荷物を降ろし、窓を開けふとんなどを干す…が、近所の畑で蒔く堆肥の匂いがキツイ…開けたのを慌てて閉める。水道、ガスなどチェックしてから“蕎麦処”‫に急ぐ。本命の蕎麦店では“売り切れ御免”で少し遅れた…次の店で有りつけた‭“おろし蕎麦” の美味かったこと!

 

未だヤマザクラ、ヤエザクラが美しい…陽が傾きはじめた頃散策に行く… 

 

                    ― 5月3日 ―

3日は昨日とは打って変わって雲の広がるイマイチの天候であった。一応、日の出前には定番の“鬼女台”(きめんだい)に行ったが、全くダメだった。
山陰の天候は太平洋側に住む者には分からない…TVやネットで調べるのだが…

        

近くの白樺林に沈む夕日…蒜山高原は日の出は何とか見られるが、夕日は山に隠れてしまうので難しい…どうしても大山やその付近の高台へ行くことになる。 

        

 

モスグリーンにヤエザクラが映える…牧場の向こうの飲食店街が賑わってる…