目の中のリンゴ

20年ぶりにオペラ座熱が再燃!!

「ライフ・オブ・パイ / トラと漂流した227日」 生きるということ

2013年03月01日 | 映画タイトル や・ら・わ行

先日の第85回アカデミー賞にて
監督賞(アン・リー)獲得のこの映画。
映画館の3Dで是非!という噂を聞いていたし、
ちょうど時間も都合つきそうだったので観てきました。

「ライフ・オブ・パイ / トラと漂流した227日」
(Life of Pi 2012年・米、台湾)

インドで動物園を経営する一家の少年パイ。
経営が立ち行かなくなり、動物たちとともにカナダに移住することに。
しかし、嵐で舟が難破。
パイは救命ボートで脱出するが、そのボートには
獰猛なトラ、”リチャード・パーカー”が乗っていた。

3Dで観てよかったです。
実は私、3D映画を観たのは「スター・ウォーズEP1」だけで
あれは後から処理を施しただけなので、
あまり意義が感じられなくて少々がっくりだったのですが、
今回は違う!
あの大海原の映像は、夢の世界に浸っているようでした。
(嵐やトラの迫力もすごかったけど)

そのぶん、吹替え版だったので、
ふだん字幕に慣れている私としては
聞き流してしまって、え?今なんて?というところも
あったのですけれど。

ご存知かもしれませんが、この映画は意外な結末を迎えます。
知ってしまえば、途中のもろもろの疑問が氷解するのですが
観ながらおぼろげに、そうかもな・・・と感じてはいました。

一筋縄ではいきません。
観終わっても、私は理解しきれてません。
それでも、誰かと語りたい気持ちになる映画です。
なんていうか・・・生きていくってこういうことだな、と。
いろんな感情や信条に折り合いをつけて
ただ生きていく。いや、生かされているのかも?

映画情報サイトを観ていたら、
”この映画の気分・・・爽やかな感動が味わえます”
と書いてあったけど、そ、そぉおおお???
とても爽やかなどとは言えない今の私の気分。

後半に出てくる、ミーアキャットの島、
あれが怖くて怖くて。
”小さい同じものがいっぱい集まってるのが怖い”
というのもあるし、散乱している魚の骨、
中が赤い不気味な植物の根っこ。
底の知れないほど深い泉(?)
そして、パイが手にした光る蓮の花。
極めつけに、その島の遠景は、
横たわった人間の形ですよ!

結末を踏まえて、もう一度じっくり見てみたい映画です。
誰にでもオススメできる映画ではありませんが、
深く心に残る1本だと思います。

ただ・・・3D映画はやっぱりハンパなく疲れる!
観ている間は夢中で、そうでもなかったのですが
ずっしりと(?)疲れました。
目の奥が痛いというか、頭が痛い。
脳の変な部分を酷使した感じ。
肩や首も。
映像のすごさは素晴らしいけど、3D映画、これからも観るの迷いそう。

(追記)
ジェラール・ドパルデューがほんの短い出演をしていたのですが
あまりにも短くて”え?似てるけど?”と思ったくらい。
それくらい重要な役だったってことでしょう。

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2 コメント

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パイの物語 (kino)
2013-03-04 01:46:28
>悠雅さん
へなちょこな感想しか書けない自分が情けないです。
パイの体験は想像を絶する過酷なものだったけど、
それでも生きていく。
そのためには「物語」が必要だった。
いや、やっぱりうまく言えないな…。改めて見直したい一本です。
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こんばんは♪ (悠雅)
2013-03-02 23:38:40
ご覧になれてよかったです~(´∀`*)
わたしが2D字幕で観たのも、疲れの度合いが半端ないことと声の違和感が理由の1つ。
何度観ても慣れないのが困りものです。

映像の美しさや、海上での猛獣との共存について注目される作品だけれど、
本質は全く別のところにあると感じる作品でした。
「物語」の存在意義というか、人が生きてゆくために「物語る」ということを
強く感じた作品でした。
確かに、これは語り合いたい性質の作品なんですが、
何もかもをネタバレして語るのもはばかられてしまいます。
小説を読むことも、再鑑賞することもしてないですが、
強烈に残る印象の中で、あれこれ思い廻らす時間が多い作品でした。
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