目の中のリンゴ

20年ぶりにオペラ座熱が再燃!!

「トーチソング・トリロジー」

2006年12月09日 | 舞台・音楽・テレビ
私の大好きな映画、「トーチソング・トリロジー」
もともとは、舞台劇でした。それが映画化されてヒットしたもの。
(映画の感想は→コチラ

数年前、加藤健一事務所のものを観に行ったことがあるのですが
今回はまたそれとも違ったものでした。

トーチソングとは、失恋の悲しい歌。
トリロジーとは3部作のこと。

そのタイトルの通り、女装のクラブシンガー、
同性愛者のアーノルドの愛の物語。
第1部は、アーノルドとバイセクシュアルの恋人エドの
 出会いと恋愛。
第2部は、アーノルドの年下の恋人アランと、
 エドとエドの恋人(女性)のローレルの奇妙な関係。
第3部は、アーノルド、養子デイヴィッドとエドの共同生活と
 アーノルドの厳格な母親の物語。

アーノルドは若くも美形でもない、素の時は普通のオジサン。
でも、お手軽な肉体関係だけじゃない、本当の愛を
探している。ありのままの自分を愛してくれる人を。

その気持ちは、男も女もきっと関係ないんだと思える。
そして、アーノルドの生き方を理解しようとしない
母親と、激しく言い争う。
アーノルドは言うのです。
「私を見下さないで。私が求めるのは愛と尊敬。
それを持たない人はここから出て行って!」

母親も、同性を愛する息子の気持ちはやっぱりわからない。
愛情を持って、大事に育ててきたはずの息子なのに。
でも、アランを失い傷ついたアーノルドに 
少しだけ歩み寄るのです。
この第3幕が好き!
映画ではアン・バンクロフトが母親役でした。

今回の舞台、台詞がとにかく多くて、
途中ちょっと疲れてしまうところもありました。
(なんせ3時間だからね)
ミュージカル同様、こういうお芝居の翻訳モノは
キビシイものがあるわ。
古典的なモノだと大丈夫なんだけど・・・。
台詞の言い回しとか ジョークとかがねぇ。
なので、ちょっと乗り切れない気分で、ちょっと辛かったです。

キャストは
アーノルド:篠井英介
エド;橋本さとし
アラン:長谷川博己
ローレル:奥貫薫
デイビッド:黒田勇樹
アーノルドの母:木内みどり

篠井さんという方、私ははじめて観たけど
(映画やドラマにも多く出てるみたいだけど知らなかった)
映画のアーノルドよりアクがなくて 可愛いおじさんでした。
声もいいし。
「噂の男」で観た橋本さとしさんは、ノリもよくお笑い担当でした。
木内みどりさんは、抑え目な演技がさすが。

でも、やっぱり、舞台の作者であり、主演(映画とも)の
ハーヴェイ・ファイアスティンの個性があってこそ、の
物語なんじゃないかなーと思います。
というわけで、私は映画の方を強力にオススメいたします!
(まだ若くて美青年なマシュー・ブロデリックが出てる!)

集中できなかった理由は右隣の加齢臭漂うオジサンと
左隣の終始咳払いしている女の人、というのもある(悲)
最近の映画館は座席がゆったりしてるけど、
劇場は座席が狭いのよね・・・。
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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
大好き (Cartouche)
2006-12-10 14:20:59
あ。お芝居だったのですか。私この映画大好き!!妙な哀しみがなんとも言えません。
返信する
あ~加齢臭・・・ (のら)
2006-12-11 20:04:35
においはやっぱり気になりますよね。
それとおっしゃるとおり、まだお芝居を見るところは
結構座席狭いですよね~。

篠井さんは歌舞伎の女形のような雰囲気を
お持ちの方ですよね~。映画でもテレビでも
よく見かけします。名古屋でもこの芝居
公演があったんで迷ったんですけど・・
今回はパスしました。

私もお母さんとのシーンが映画ですごく
好きだったんですよね~。それと主演の俳優さん
の魅力は強く感じましたね~。

翻訳のお芝居は鑑賞難しいものがありますよね。
過去何度か経験がありますよ。
返信する
加藤健一 (たまやん)
2006-12-12 00:17:45
篠井さんは「フジテレビの深夜」というイメージがあります。
「IQサプリ」の初代マスターだったんだよなあ。

舞台の「トーチソング」、加藤健一のは結構良かった
記憶があります。ピアノ演奏があって、
舞台転換が面白かったような。
返信する
大好き! (☆kino)
2006-12-12 00:49:34
>Cartoucheさん
そう、私も映画が大好きなんです。
元がお芝居だったということで、機会があって
2度舞台も観ましたが・・・
翻訳ものはちょっとツライかなぁ。

>のらさん
そうかー 篠井さんは女形風な雰囲気のある方だったのですね。
身のこなしもそれっぽくてよかったですよ。
映画のアーノルドよりキレイだった(笑)
好きすぎる映画の舞台やリメイクを観るには
冷静な観察眼が必要ですね。

隣の席が近いだけに、オジサンに責任はないものの・・・やっぱキツイですわぁ。

>たまやんさん
今回の舞台は エミ・エレオノーラがピアノを
弾き語りする趣向はなかなかよかったんですが
アーノルドの歌が聞きたかったな。
加藤健一さんのとき どんなだったか
すっかり忘れている自分・・・。
10年も経ってないはずなのに。
返信する
映画みました! (iruka)
2006-12-12 05:41:10
映画、やっとレンタルしてみました。
kinoさんがいいとおっしゃっていた通り、すごく良かったです。舞台に合うようなストーリーですね。
お部屋の中の場面が結構多いし。
でも、結構キビシイものがあったのですね。^^
きっと本場だとまた違うのかもしれませんね。
映画はあの主人公の役者さんがすごく良かったです。
返信する
よかったでしょー (☆kino)
2006-12-12 07:51:25
>irukaさん
観てくださったんですね!よかったでしょー!
あのがらがら声のアーノルド、ウサギちゃんグッズいっぱいの
部屋も可愛いしね(笑)
ラストシーンも大好きです。
切なくて悲しいのに幸せな気持ちになる映画です。
舞台もなかなかの熱演だったんだけど・・・長い(汗)
返信する
映画よいですよね。 (ミミヅク)
2006-12-17 22:09:58
細かいところ忘れてるので
見直したいな・・・

お芝居だったんですか。




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いいよー (☆kino)
2006-12-18 08:17:25
>ミミヅクさん
久々に見てもいいですよー。切なくなる。
そうなんです、もとは、映画版の主演のオジサンが
舞台でやってたもので、マシュー・ブロデリックも
養子のデイヴィッド役で出てたらしいですよ。
返信する
うらやましい~ (かいろ)
2006-12-19 21:57:34
kinoさん、ご無沙汰しております。
舞台ご覧になったのですね、うらやましいです~。
篠井さんけっこう好きなので観てみたい!と思っていたのですが、わが町での公演がなかったのであきらめました・・・。でも映画のほうがよい!というkinoさんのお言葉に励まされたりして☆(長いのはちょっと辛いですね・・・。映画でも3時間あるのは躊躇してしまうわたしです。)
またDVDを観直したくなりました。でも欲を言えば映画館の大スクリーンで観てみたいものです。
それではこの辺で。
返信する
じっくりと (☆kino)
2006-12-19 22:44:11
>かいろさん
コメントありがとうございます!
篠井さんがお好きなら、篠井さんのアーノルドはかなり楽しめたかも
しれません。映画のアーノルドよりキレイでした(笑)
でも、ほんと、ちょっと長かったんですよね。
そして、翻訳ってことでちょっと引っかかってしまう部分もあったりして。
そうですね、映画館で息を詰めながら、泣きながら
「トーチソング・トリロジー」を観てみたい!
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